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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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家出終了



王妃様と魔道具の話で盛り上がり、魔道具や魔刻刀を今度一緒に作る約束をした。

数世代分は魔道具の世界が発展すると大喜び。

オーバーに褒めてくれてるんだろうけど、お世話になった人や国に少しでもお返しができたなら良かったよ。


取り敢えずは予備の魔刻刀を渡して、試しに使ってみてもらう。

「魔刻刀を使えばイメージ次第で拡大表示とかもできるので、小さな魔石で練習してみてください」

「ありがとう、アスカちゃん。扱えるように練習してみる!」

「はい。でも無理はしないでくださいね?」

多分無理するんだろうなぁと思いながら一応言っておく。


コンコン


「はい?」


「失礼します。そろそろお夕食の時間ですがいかがなさいますか?」

ユリネさんにそう言われ窓の外を見ると夕暮れ、うん。そんな時間だね。

魔道具談議に夢中になりすぎて時間忘れてた。

私も帰らないと…これ以上心配かけられないよね。


「アスカちゃんも食べてくよね?」

「いえ、ありがたいのですが、帰らないと心配してるだろう人が二人ほど居るので…」

「アスカちゃんの事だから時間細かく指定して戻れるようにくらい魔道具弄ってると思ったわ」

「…………」ふいっ

「………アスカちゃん、こっち向きなさい」

「……やりました」

「やっぱり! ならいいじゃない。せめて一緒に食事してからでも。シルフィも喜ぶわ」

「…そういうことなら、お言葉に甘えます」

「うん! 甘えちゃって」

こんなにお世話になってるんだから魔道具の知識くらい幾らでも伝えるよ。



夜ご飯と言うかこの場合ディナーって言ったほうがいいのかな?知らないけど…

王女様や王子、国王陛下も一緒でびっくりした。

せっかく陛下に会えたので、弟達を呼ぶ許可を頂いたお礼も言えた。

王子は…相変わらずあるある言っててちょっとイラってしたけど。

普通に話してくれればもう少し会話しやすいのになぁ…。


ーーーーーー

ーーーー

ーー


食後に地球から持っていったお菓子をお土産に渡し、お礼を言って帰ってきた。

家出した日の夜に時間指定して…。


どうしよう、怒られるかな…。


そう思ってたらリビングにユウキと未亜ちゃんが駆け込んできて、ものすごく謝られて…。

私も謝って仲直り。


「未亜ちゃん、ごめんね。あれだけ叱って心配してくれてた事、身を持って体験してよくわかったよ…」

「「ええっ!?」」

「お姉ちゃんもしかして向こうの世界でひどい目にあったりしたの!?」

「アスカ姉ちゃんがまさか…」

二人がなにやら慌てているけど、どうしたの?


「お姉ちゃん… 辛いかもだけど何があったのか話してくれる?ごめんね、もっと私がちゃんと伝えられてたらこんな事には…」

んんっ?何この空気は…ユウキはうつ向いて黙っちゃうし。


「いいけど…面白い話でもないよ?」

ギルドでのトラブルなんて聞いてもつまんないでしょうに…

「うん、ちゃんと聞くから…」

そういう未亜ちゃんはなんだかとっても暗い。



なにやら空気の重い二人にギルドでの出来事や、メイドのユリネさんが麻痺したりした話をした。

怒られるかもだけど、少しは学習してきたから手加減してほしいかな…。




「良かった…お姉ちゃんが強くて本当によかったよ」

「だよねぇ…アスカ姉ちゃんが負けるはずないし」

よくわからないけどよっぽど心配かけちゃったみたい。


「二人ともごめんね、これからはもう少し気をつけるようにするから」

「うん、私も言い過ぎたから…」

「アスカ姉ちゃん、髪引っ張ってごめんね、あとこれ…渡しそびれてたんだけど」

ユウキが小さな紙袋を渡してきた。なんだろう?

これってこないだ三人で出かけたときに、買いたいものがあるって別行動してた時のかな?


「えっと、開けていい?」

「うん。服とかは変わったかもだけど、兄ちゃんの時には持ってなかった物だから、必要かな?って」

紙袋を開けると、中には数種類のシンプルな…髪留めやゴムあとは…

「わぁ〜可愛いシュシュだね。確かにお姉ちゃん髪長いから、あると纏められていいよ」

袋から出したものを見て未亜ちゃんが教えてくれる。

これシュシュって言うんだ。髪纏めれるならありがたいし、なによりユウキの気持ちが嬉しかった。


「ありがとう、ユウキ。大事に使わせてもらうね」

「えっと…、うん。喜んでくれたなら良かったよ」

照れてるのかな?


「早速纏めてあげるね〜」

そう言って未亜ちゃんは私の後ろにまわり器用にささっと髪を一つに纏めて結ってくれた。


「アスカ姉ちゃん、雰囲気変わるね。それも似合うよ」

「うんうん。可愛いよ、お姉ちゃん。言ってくれればいつでも私が纏めるからね」

二人に褒められ照れくさくなる。なんか恥ずかしい…。


そうだ、私も二人に報告があったんだ! 





「そうそう、1ついい知らせ。二人を向こうに連れて行く許可もらえたよ! 後は、私達次第だね」

「魔力の循環のやつだね」

「うんうん」

これはやってみないとわからないし、試してみないとね。


あと伝えることは…王妃様にもらった新しい魔道具のことかな?

二人に詳しく説明しておけば安心してくれるかもだし。


「メイドさんを麻痺させた実績のある、この腕にある魔道具のことなんだけど…。ーーーーーーーーそれでーーーーー」

説明を聞いた二人は、それなら確かに万が一のときも安心だねって喜んでくれた。

よかった。



「でもさ?もし例えばだよ?私がお姉ちゃんに触れようとして痺れたら…信頼されてないってことになるの?」

確かに痺れたらそういうことになるけど…


「信頼してるからならないよ! 心配なら確認する?」

「それも怖いよなぁ…」

ユウキまで…。


「ならこの魔道具封印する?二人を不安にさせてまでつけないよ?」

「「それはダメ!」」

息ぴったりじゃん。ならどうしたらいいの…。


「わかった、僕が確認するよ」

「ん、わかったよ」

ユウキは私の前に来ておもむろに…


「ふにゃぁ!?」


嘘でしょ?いきなり…わし掴みする?


「痺れなかった! よかっ…」 (フラグの回収を確認ー!)


ぱーーん! 


反射でユウキのほっぺを叩いてしまった。



「……ユウキ君。お話があります」

ゆらりと立ち上がった未亜ちゃんが涙目になった私を置いて、ユウキを引きずるようにリビングから出ていった。

「え?なんでっ?ちょっ…未亜姉ちゃん!?アスカ姉ちゃん助け…」


今ので私のユウキへの信頼がちょっとゆらいだよ!?




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― 新着の感想 ―
実際どうなんだろうな…… 弟がいる知り合いは家族仲超良くて、性的接触は流石に無理だけど胸触らせるくらいならむしろばっちこいとか言ってたけど まぁ、行き過ぎてないだけでシスコンブラコンな奴だったから当て…
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