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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第四章

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今後の予定



夜の定時連絡の時に、まだ少し不機嫌なティアねえ様にお小言をもらってしまった…。 (尾を引いてるの)

心配かけた手前文句も言えないんだけどね。

それにティアねえ様から見てても、陛下が王妃様の事を凄く心配してるって…。それはそうだよね。

早めに送り届けよう。



夜も更けてきたし、そろそろ寝ないと。

未亜、ティーとベッドへ入るのを恨めしそうに見てたリアは、結局レウィの隣で寝るらしい。自分のベッドがちゃんとあるのに… (拗ねてるから)

罪悪感が凄いけど、ここで許したらまた同じことになりそうだからね。 (珍しくママが本気)




夜中過ぎに布団の中がもぞもぞとすると思ったら…。

「アスカぁ、もうムリぃ…許して…」

「あぁもぅ…わかったから泣かないで」 (やっぱりママは甘い…)

これはもう私の負けでいいよ。こんな泣かせてしまったら無理。

結局、私に抱きついたままリアは眠った。

やれやれ…。パジャマがリアの涙で冷たいわ。



翌朝、潜り込んでたリアに気がついた未亜とひと悶着あったけど、なんとか丸く収まったみたい。

またなんか内緒話してるし…。 




朝食後、両親に、祖父母、ユウキ。それに王妃様とアリアさんも訪ねてきて今後の打ち合わせ…のつもりだったんだけど…

「アスカちゃん、ちょっと待ってね。お祖母様も話があるみたいだから」

「わかりました」

王妃様に言われてアキナさんが来るのを待つ。


母さんはお祖母ちゃんの隣に座ってる。並ぶとホントに似てるなぁ…。 (ママもだよ?)

それはそうかもだけど…。

「そういえば、お母さん達はどうするの?森へ帰る?」

そっか、お祖母ちゃん達も帰るのなら送らないといけない。

「私達はしばらくここに滞在するつもりよ」

「街は久しぶりだからね。アキナの治めてる街なら安心だし、しばらくはお世話になるつもりだよ」

「アスカちゃんのおかげで街へも出られるし、のんびり街を見て回るわ」

お祖母ちゃんとお祖父ちゃんはドラゴライナ王国に滞在かぁ。確かに知らない街よりはアキナさんの王国のが融通はききそう。

作った魔道具も役に立ってるみたいで嬉しいな。


30分ほどしてアキナさんも到着。

朝イチから会議だったらしく、すでにちょっとお疲れの様子。

「ごめんね、お待たせ…。午後からまたギルドとの会議があるから忙しいよー」

試験に関しての事だろうな。 (女王様は忙しい…)

うん。ギルドの試験とはいえ、国を上げてのイベントだったわけだものね。


「アスカちゃん、後で魔石は届けさせるから例の物よろしくね」

「わかりました」

転移魔道具の事だよね。 (多分?)


今後の予定については、昨日王妃様が魔道具通信をつないだ事でアクシリアス王国の陛下と、アキナさんが話し合いをして、会談の日時をお互い調整する事になってると。

まぁ早くても数ヶ月後にはなるみたい。

「後、これはアスカちゃんにもお願いしなきゃいけないのだけど…その時は陛下を転移させてほしいの」

「えぇっ…。王妃様、大丈夫なんですか?」

「むしろ、一番安心なのよ」

責任重大だよ! 国のトップを移送とか…王妃様も簡単に言ってくれるね? (信頼がすごい…)

そう言われたら悪い気はしないけど、責任で胃が痛くなりそう…。


「会談の場所を夕波王国のユリズ・シーにするつもりだからね」

いや、アキナさんそれ何処ですの…。 (百合達の海…)

意味が違ってくるからやめよう? (わくわく)

何を期待してるのよ…。 


「アキナさん、それって何処ですか?」

「ほら、話したでしょ? うちのハルナお姉ちゃんが経営してるリゾート地だよ」

「そんな名前だったんですね」

「言ってなかったっけ?」

「リゾート地としか…」

「それはごめんね。 ハルナお姉ちゃんを介して夕波の国王には手紙を出してあるんだよ。どうせお姉ちゃんとあの国王の事だから一枚噛ませろって言ってくると思うけど」

さすが商売人…。確かに2つの王国の交易が正式に始まって、その中継地点になるのなら間違いなくお金や商品、そして人が動く。 (リゾート地としてはチャンス?)

そういう事だね。

三つの国。それぞれのトップ3人が関わってくるから調整に数ヶ月かかる訳だし。

それだけ時間がかかるのなら私達は一度帰って、普段通りの生活をしてても大丈夫そうね。

アクシリアス王国にいるティーの分体へ伝言をくれれば飛んでこれるから。 (任せて!)

お願いね。


「アキナ、私達も帰りたいんだけど…」

「じゃあ…器物損壊と、騒乱、暴行で罰金かな。払えないなら服役になるよ?」

「酷いよ!」

「どっちが! 街で暴れたのが悪いんでしょう!」

「だってアレは…夕夜が!」

「すまん…」

これは…さすがに私も母さん達を擁護できないけど、ほっとく訳にもいかない。


「アキナさん、私達も千年記念のお手伝いさせてください」

「僕も協力しますから」

ユウキも助け舟を出してくれる。

「ホント!? まぁそれなら…。でもお姉ちゃん達にはちゃんと責任はとってもらわないと。 特に元勇者! 私言ったよね?お姉ちゃんを泣かすような事をしたら許さないって」

「本当に申し訳ない…」

「まぁお姉ちゃんも旦那が色街へ行ったくらいで取り乱し過ぎだけど」

「…浮気だもん。うちはハーレムなんて許さないから!」

一番の原因は父さんだしなぁ。一応反省はしてるみたいだけど。

お祖母ちゃんの父さんを見る目が氷のように冷たいのは気のせいじゃないよね? (自業自得ー?)

違いないけど。娘の旦那の素行不良とか…。 (普通なら叱られてるの) 

そうだよね。お祖母ちゃんは態々口には出さないけど、怒ってるのは間違いない。


母さん達に関しては一度帰るのは許可されたけど、こっちでの年明けと同時に送ってくる事になった。

一年かけて千年祭の準備になるから母さん達はそのお手伝い。

私達も向こうの週末にはお手伝いに来るつもり。 とは言っても時間の流れが違うからアレだけど…。

飛んでくる時間を調整すればいいだけだから大丈夫。


それと、やっぱり王妃様は転移で送る事になった。 (うん! 心配なの)

体調の事もあるけど、陛下も心配してるし、なるべく早く送り届けたい。

王妃様もハッキリとは言わないけど早く帰りたそうだし。



アキナさんから依頼された魔道具は転移のと、王妃様とアキナさんで繋がる通信魔道具。

確かにそれが無いと会談をする日時の調整が出来ないよね。

ハルナさんの方へはアキナさんから使いを出すらしい。

「うちで最速のドラゴンに頼むから大丈夫! 通信魔道具を欲しがるようなら高値で売れるように交渉しておくから安心してね!」

いやお金もらっても…。って言える雰囲気じゃないな。 (わっるい笑顔してるの)

多分、転移の魔道具の時にふっかけられたって言ってたのを根に持ってるんじゃないかな? (でもいいの?)

うん? (通信の魔道具を売ることになっても)

そうだね…王妃様が何も言わないし。と言うかアキナさん相手では何も言えないか。 (たしかにー)


「アスカちゃんごめんなさいね、間違った使い方はしないし、させないから」

「わかりました。離れた国同士のやり取りってなると仕方ないですもんね」

「ええ…船でってなると夕波王国へもうちの国からだとかなり時間がかかってしまうと思うから…」

今まではアクシリアス王国側から存在さえ認識されてない国だもんな、当然航路の確立なんてされてない訳だし。

まぁ最終手段としてはドラツーをティーが飛ばすのも手ではあるね。 (出番ー?)

ティーに負担かけたくないのだけどね…。 (大丈夫ー! まかせてほしいのー)

じゃあもしそうなったらお願いするよ。 (はーい!)






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