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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第四章

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不完全燃焼



不完全燃焼な母さんはアキナさんと口げんかの末、戦闘を始めてしまった。

うちの召喚獣のチョコ達は楽しそうに戦闘を見守ってるのはなんでだろう…。

て言うか、母さんってこんなケンカっ早かったんだ。 (さすが母娘…)

聞き捨てならないけど、身に覚えがありすぎる…。 (ママもやんちゃ)

今は落ち着いたと思うんだけど!? (うーん…………確かに!)

ずいぶん間があったね?



魔王の玉座(仮)も取り壊したから、屋上の広場に私がラグを敷いてみんなで寛いでる。

リアはお昼寝してなかったせいか、ウトウトし始めてたから寝かせるためにクッションを出してあげた。

目が覚めたら悪役じゃなくなってるといいけど…。


「姉ちゃん、お疲れ」

ユウキもようやく戦闘後の興奮が落ち着いたのか話しかけてきた。

「ユウキもお疲れ様。 ここのダンジョンアタックはどうだった?」

「まぁまぁ楽しかったかな。姉ちゃんにボコボコにされるまではね?」

「ごめんってば…。でも一応、決められた規定の戦闘力にしてるんだよ?」

「基準高すぎでしょ…」

「その辺は、またアキナさん達が見直すなりするんじゃないかな。その為の反省会をしたかったんだし…」

私とユウキはバチバチにヤリ合ってる、母さんとアキナさんを見る。

後でキレイにしないとなぁ。周囲への被害が…。

リアはこの状況でも寝てられるくらいに、こういう事に慣れてきてる。


「しばらくはそれも無理そうだけど」

「だね。 それにしても、ここへ来るまでに随分ボロボロだったじゃない?」

「…仕方ないんだよ。母さんが速く早くって急かして、罠とか踏み抜いていくし、出会う魔獣は無視していくものだから父さんを守りながらほんっと大変だったんだよ?」

「…すまん」

「いや、父さんを責めてるわけじゃないからね」

母さんは何してるのよ…。それで余計に時間がかかったのか。

まさに急がば回れってやつだよ…。


「何をそんなに母さんは急いでたの?」

「姉ちゃんだよ! 母さんをわざと煽ったじゃん…」

「…まだアレに怒ってるの?」

「いや、怒ってるというより…ナツハはアスカと戦いたかったんだと思うぞ?」

脳筋かよ! それで罠を踏み抜いて突っ走ってきたとか暴走特急かよっ! (ツッコミが激しいの…)

だって! 普段優しくてふわってしてるイメージしかなかったから…。 (ママのママなのに?)

説得力半端ないな? いや待って。私脳筋じゃないよね? (……)

……。 まぁいいや。


「すみません…姪子様、陛下達を止めていただけませんか?」

「えっ!?」

「私達ではとてもじゃないけど、お二人を止められませんから…」

そっか。反省会とかするなら早くしないとね。 それに王妃様の事も気になる。 (まだぐっすり)

ならいいけど…。お祖母ちゃんも居てくれる事だし。 (うん!)


止めるって言ってもどうしよう…まさか殴り飛ばすわけに行かないし…。 (うーん?)


「姉ちゃん、止めるなら戦ってあげたら?」

ユウキは楽しそうに無茶を言わないでほしいんだけど。 (わくわく)

ティーまで…。 んーもうあれでいっか。


魔力に威圧を乗せて二人へ飛ばす。

「ひっ…」

「くぅっ…」

殴り合ってた二人が急停止。 (つまんないのー)

どうしてほしかったのよ? (ママも参戦)

しないから! (ちぇー)


この階層の基準値くらいで威圧したから、気絶まではしないはず…。

「その止め方はダメだよ…」

「アスカひどいよ…」

謂れのない非難! 穏便に済ませたのに。


「姪子様、ありがとうございます。  陛下、お戯れも程々にしていただかないと! まだやる事が山積みなんですよ?」

「うー、それはお姉ちゃんに行ってほしいな? 私、被害者だよね?」


「母さんもいい加減にしなよ?まだ暴れ足りないのかよ…」

「ナツハ、落ち着いてくれ、頼むから」

「むー。だって! アスカが直接相手してくれなかったんだもん!」

それをしたら納得するのだろうか…。 (たぶん?)

やれやれ…。


一瞬で母さんの目の前まで間合いを詰める。

「ふぁっ…アスカっ?」

「相手、するよ」  (キターーー!)

「そうこなくっちゃ!」


嬉しそうに、そしてまた真っ直ぐ正面から殴りかかってくるのは、ドラゴンのクセなんだろうか。


今回は魔法防壁は張らずに直接受け止める。

ドラゴンハーフ姿で、容赦のない拳の嵐。

「ハァぁぁ!  どうするのっ?そのまま受け続ける?」

防ぎつつどうしようか考える。 多分、搦手とかそんな事をしたら更に拗ねるのは目に見えている。

となると…。 同じように拳で返すほうが良さそうね。


母さんの呼吸のタイミングで反撃に移る。

本気でいくのは流石にまずいから…母さんと同じくらいの力で。 (本気は一撃なの…)

「手加減して…バカにしてるの?そんなんじゃドラゴンハーフの私には通じないよっ!」

そうですか、そういう事なら。

ドンッ! (あぁ…)


拳へ少し強めに力を込めた事で、受け止めきれなかった母さんはものすごいスピードで後方へ吹き飛んでいった。

森の木々をなぎ倒し、それでも止まらず…。 

チョコ任せたよ。


塔から落ちる前にチョコが翼で受け止めてくれる。

ありがと、先回りしててくれて助かったよ。

嬉しそうなチョコの感情が飛んでくる。


「アスカ、流石にやりすぎだぞ?母さんに…」

「いや、あれくらいじゃないと納得しないんでしょ、今日の母さんバトルハイになってたし」

ホントによ…。普段の優しい母さんのイメージが粉々になった。


「アスカ!?何したのよ?」

流石にリアを起こしちゃったか。

「ママがね、ママのママと戦って、ママのママがぶっ飛んでったのー」

「…ママが多すぎて訳分かんないわよ!」



「あれでもますたぁの力の1割ってとこかしら〜」

「1割!? 私達そんなのとやり合ってたんですか!?」

「よかった…本気じゃなくて…」

「うちの姪っ子が怖いよー!」

………。


「ますたぁは本来、魔法特化だから〜。格闘戦なんて比較にならないわよ〜?」

「もうやだぁ…魔王怖い」

「あはははっ。ますたぁの恐ろしさがわかったなら〜跪きなさ…」

ペシッ。

「いったぁい! ひどいわ、ますたぁ〜」

「キャンディ…?」

「…ごめんない、調子に乗りました…」

「悪魔種を叩いて謝らせた!?」

もう何しても怖がられるのね…。


「くくっ…姉ちゃん、まじで魔王扱いじゃん」

「…ユウキ?」

「ひぃっ…それやめっ…」

はぁもぅ…。 (トドメに自分で墓穴ほってる気がするのー)

わかってるから言わないで。 チョコが母さんを連れてきてくれたし、治癒しないと。 (森もー)

だねー。母さん達も暴れまわったし。 (ママの一撃に比べたら軽微なの…)

……森に真っ直ぐな道ができたもんな? もう私しばらく戦わない! 決めた! (フラグ?)

違うから!


気絶してる母さんの治療と、屋上エリアの修復をして、反省会は後日となった。

データを纏めてからのがいいかもっていうアキナさんの判断。

母さんが気絶してるしね。これは私が敢えて起こさなかった。また暴れだしたら困るし。


チョコ達にもお礼を言って、みんなとハグをして送還。

また近いうちにだしてあげたいな…。



私達は待機部屋へ戻るけど、アキナさんだけは王妃様の事があるからこっちへ同行することに。

「セルナはようやくかぁ…それにしても予想以上の結果になったよ」

「わかってたのですか?」

「うん、生まれた時に立ち会っているからね。覚醒をするのは確信してたよ」

そっか、お祖母ちゃんも言ってた、生まれて間もない頃ならわかる〜って。


「でもまさかここまでの事になるとは思ってなかったよ」

それって…多分先祖返りの事だよね?






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