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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第三章

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永遠を捧ぐ



誰が自分のお祖父ちゃんがショタだと予想できる?不可能でしょ…

ぱっと見はどう見ても小学生くらいにしか見えない。

え?お祖母ちゃんこんな子供を攫ったの? 事案だよ! 大事件だよ!

お祖母ちゃんが抱いて飛んでる姿は親子にしか見えない。


混乱する頭を無理やり落ち着けて、お祖父ちゃん…いや、男の子の魔力波長を魔力ドームへ登録する。

「これで大丈夫。抜けられるよ」

「ありがとう。へぇ〜かわいい子だね。初めまして君のお祖父ちゃんだよ」

「……子供じゃん! ティーと同じくらいだよ!」

限界だった私は思わず叫んでしまう。


「あぁ、この姿だもんね。そう言われても仕方ないよ」

「お祖母ちゃん、こんな小さな子を攫ったの…?」

「ち、ちがうわよ! ちゃんとあの頃は大人だったの!」

どういう事…?もう訳がわからない。

取り敢えず二人と一緒にドラツーへ。


「あ、お母さん、お父さん。遅かったね? そのせいで二人はお昼食べ損なったよー?」

「旅の準備をしてたら時間がかかっちゃってね。それよりナツハ、みんなに説明してないのかい?」

「うん? あぁっ! 忘れてた…見慣れて気にしてなかったよ」

「そうか、それなら仕方ないね」

いやいやいや。説明求む! 


「母さん、忘れてたじゃないよ! どういう事? 母さんの隠し子?」

「ユウキは前もそんなこと言ってたね?私の事なんだと思ってるの? 私のお父さんだよ! ユウキ達のお祖父ちゃん!」

「はぁ? 何言ってんの?子供じゃん」

うんうん! 大きく見積もっても精々、小学生高学年。


「ははっ、子供は容赦ないなぁ」

「いや子供はアンタだよ!」

本当にね!


「こらユウキ、お祖父ちゃんに向かってアンタって。言葉に気をつけなきゃだめだよ」

「いや、母さん。でも…」

「ナツハもポンコツが移ってるわね。ちゃんと説明してないナツハが一番悪いわよ?」

「ポンコツ…」

あーまた父さんがダメージを…。 (ただでさえ出番少ないのに…)

ティーがとどめを刺したな。 (えー?)


「えぇー。でもほら実際に見たほうが分かりやすいじゃない」

「「それより早く説明して!」」

ユウキとハモってしまったよ…。


「私が説明するわ。どうせだしみんなを集めてもらえる?」

お祖母ちゃんにそう言われてティーとリアも起こしに行く。

って、ティーは起きてるね。リアを起こしてもらえる? (はーい!)

「ぐえっ…ティー重たいわ…」

相変わらずの起こし方。


シエルとレウィもティーたちの横で寝てたのね。 未亜はどこだろ…。 クー!

チョコにもたれて寝てるのね、わかったよ。ありがとうクッキー。 クー♪


シエルとレウィを起こして未亜も起こしに行く。


チョコ、ありがとね、見ててくれたんだね。

未亜を起こさないようにか、鳴かずに意思だけ飛ばしてくる。


最初は怯えながらも寄ってきて、フワフワを撫ぜた後に懐かれたと…。

そのまま寝ちゃったのか。未亜はうさぎカフェでもそうだったけどフワフワモフモフが好きだよね。

「未亜、起きて」

「んっ…お姉ちゃ…ふわぁ〜…」

「チョコの羽毛は寝心地いいでしょ?」

「…うん。どんなお布団より気持ちいい…」

だよね。私も何度もチョコに抱かれて寝たからよくわかるよ。

寝てると羽根で包んでくれるし。


未亜もチョコにお礼を言って、二人でお祖母ちゃんの元へ向かう。

「未亜、驚く準備しておいて」

「何かあったの?」

「あったと言うか、しょたと言うか…」

「うん?」



みんなの元へ戻るとリアもシエルも…ティーとレウィまで口を開けて固まってた。

そうなるよね!? (ママ、弟?)

お祖父ちゃんらしいよ…。 (ありえへん!)

急に訛ったな? (ちょっとなにいってるかわかんないの…)

私もだよ。 まぁ説明してくれるらしいから。 (…はーい)


ティーが取り乱す事態ってことで私達の混乱の程をわかってもらいたい。



「みんな揃ったわね?」

「待ってお母さん。 アスカ、王妃様は?」

そういえば…お昼寝してた所にはもういなかった。 てことはドラツーかな?



急いでドラツーの中へ行くとアリアさんがVIPルームの扉の前で待機してる。

やっぱり。

「アリアさん、王妃様は…」

「お休みされています、緊急でなければ後ほどにして頂けると…」

「そうですね、わかりました」

これは仕方ない。後で改めて説明しよう。



みんなのところへ戻って王妃様の事を説明して、私達だけで話を聞くことに。

「アスカちゃんとユウキ君には少し話したけど…一度死にかけたのよこの人」

それって、失いかけたって言ってたやつかな。


「まだこの森へ来る前だったかしら…」

「違う。この森で、だよ」

「そうだったかしらね、とにかく私が目を離した隙にフラフラと出歩いて魔獣に襲われたのよ」

逃げようとしたんじゃないよね? (ありえる…)


「あの頃は若かったのさ」

いや、その姿で言われても…。 (今より若いと赤ちゃん…)

ハイハイして逃走? やめてよ。想像しちゃった。 (ぶふっ…)



ティーと変な想像をしててあまり話が入ってこなかったけど、纏めるとこんな感じ。


この森へ来て、それなりに長い時間がたって、人の街が恋しくなったお祖父ちゃんは、お祖母ちゃんがいない時にこっそり抜け出した。

森の危険性も知らずに…。

ずっとお祖母ちゃんが囲ってたから周囲の事さえ知らなかったんだとか。

もう籠の中の鳥じゃん。とかティーとツッコミつつ…。


案の定、お祖母ちゃんとの契約で魔力が多いだけのお祖父ちゃんは魔獣に捕まった。

お祖母ちゃんがすぐに気がついて魔獣を粉砕。

でも怪我は酷く…命も危ない状態だったと。


それでお祖母ちゃんが取った行動は…。

お祖父ちゃんを魔力で包み、自分も一度魔力体になって体内へ取り込んだ。

そのまま、時間をかけて傷を癒やす筈が、元々ドラゴンの結婚の契約で魔力も魂も共有していたから、弱ってて意識のないお祖父ちゃんはお祖母ちゃんの魔力の中へ溶け込んでしまったらしい。

いやいや…ドラゴンの契約怖いよ! (とろけるじーじ…)

チーズみたいにいわないで…。


慌てたお祖母ちゃんは自分の魔力の中からお祖父ちゃんの魔力だけを抽出して魔力体として分離。

元々は魔力が少ない人間、その上大怪我で弱ってたことで抽出できた魔力が少なく、出来上がったのはショタでした。と…。

いや解ったけどわかんない…。


それからお祖母ちゃんはお祖父ちゃんを鍛えたらしい。

この森でも生き残れるようにと。

お祖母ちゃん自身も回復系のスキルを軒並み習得。二度と同じことが起こらないように…。



「それじゃあアスカのお祖父ちゃんはもう人ではなく、魔力体って事かしら?」

「そうね、ルナリアの言うとおりよ。もうこの人の、人としての身体は無くなってしまったわ…」

「お陰でセイナと死に分かれるような心配はもうなくなったけどね」

「ふふっ。そうね、ずっとずーっと一緒よ…」

お祖母ちゃん、目がドロッとしてて怖いよ! ヤンデレだよ! 


「それだとさ?お祖父ちゃんは魔力の総量が増えれば大人になれるの?」

「キミはユウキ君だったね。残念ながら不正解だよ」

いやそれは違う。お祖父ちゃんの魔力はかなりのものだし。てことは…

「魔力体としてのそもそもの器が小さいから魔力の総量は増えても身体は大きくならない…よって永遠のショタ…」

「ショタ…が何かわからないが、アスカちゃん大正解!」

こんなに当たって嬉しくない問題がかつてあっただろうか…。 (ないかもー?)


私みたいに魔力で魔力体を作れれば或いは…。ただこれもスキル依存だからなぁ。

自在に魔力体を作る為にはそれなりにスキルレベルも必要になる。 (魔力体制御?)

そう。私はそれがカンストしてるからね。だからドラツーだって作れるわけだし。 (ママのスキルは多すぎるの)



お祖父ちゃんは名前をトゥルースと名乗ってくれた。

でもお祖父ちゃんって呼んでほしいって。


頭おかしくなりそう…







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