表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

245/841

高級ブランド?



ドラツーのリビングへ戻るとみんなが私を見てる。

前にもこんな事があった様な…。なに?どうかしたの?


「アスカ、全部見てたわよ。召喚獣はいいわよ?いや、とんでもないのばかりだから良くはないけど…でも最後のアレだけはダメよ!」

あぁ、ドラツーの窓を開けて見てたのか。しかもみんな揃って。 (頼まれてティーが開けました!)

説明の手間が省けるからいいけどね。 (うん! みんなにもチョコ達を見せたかったのー)

なるほど、ありがとね。 (うんっ!)


「…お姉ちゃん、アレはなに?最後の…すごい格好のお姉さんは…?」

なんて答えたらいいのよ…。

「未亜、アレはサキュバスよ」

「サキュバス?」

リアが未亜へ説明をしてるけど、聞かせられないような内容なので聞かなかったことにしておく。

それにしてもリアは博識だよね?さすがドラゴンって事なんだろうか…。


「姉ちゃんの事だから理由があるんだろうけど、なんでサキュバス?」

「ミストサキュバスなのよ、キャンディは…。ミストだから潜入任務にはもってこいかなって思って」

「だからって…」

「…サキュバスが何か知らなかったのよ」

「「「え?」」」

「だから! 呼ぶ時には”ミスト“の部分だけを理解して、サキュバスってどういうものか知らなかったの!」

「やっぱり姉ちゃんバカだろ…」

うぐっ…。言い返せないのが悔しい。


「ふふっ…あはははっ。 相変わらずアスカちゃんには驚かされてばっかりよ! 知らないでサキュバスを呼んだの? よく無事だったわね? いえ、もう…手遅れかしら?」

王妃様はいたずらっぽく笑いながらとんでもないことを言うね?

「そんな! 嘘よね?アスカ!」

「何もないから! 落ち着いてリア。 魔力体だったからね。それに根はいい子だよキャンディは」

「悪魔種のサキュバスまでも使役しておられるとは…流石アスカ様」

アリアさんに変なとこで褒められて複雑だよ私は…。



取り敢えず外が安全になった事を伝え、魔力ドーム内ならドラツーから出てもいいって伝えた。

ティーとレウィは飛び出していったね。


私も二人を追って外へ。

みんなも私に続いて出てくる。


みんな思い思いに背伸びしたりして外の空気を楽しんでる。

森の中だからか空気は澄んでるし、魔力も多いから心地良いんだよね。


お祖母ちゃんはあんな事を言ってたけど…多分お祖父ちゃんや母さん達のためだよね。 (うんー?)

魔力がこれだけ多いところで過ごしていれば魔力総量が増えていくんだよ。 (おー)

短時間では無理だけど、長く過ごせば過ごすほど身体へ蓄積していくと思うよ。 (へぇ〜魔界みたいなの)

そうだね。それに近いかも。 リアの生まれたドラゴンの里より魔力が濃いし。

魔獣が桁違いに強いのもそのせいだと思うよ。 (なるほどー)



お昼が近いこともあってバーベキューをする事に。

ラムネが湖で魚をとってくれて、キャンディが持ってきてくれた。

「生臭いわ〜」

文句を言いつつも運んでくれるあたりいい子でしょ? (まぁ…)


土魔法でグリルを作り、今回は魔道具で魚を焼く。

アリアさんが倉庫から肉や野菜も持ってきてくれて、一足先に戻って来た母さんと未亜が焼いてくれている。

王妃様もバーベキューはお誕生日パーティの時に気に入ったみたいで喜んでくれた。


お祖母ちゃんとお祖父ちゃんは出かける仕度をしてるらしくもう少しかかるらしい。

母さんに会うために飛び出してきたっていうお祖母ちゃんは手ぶらだったもんな…。

ストレージは持ってそうだけど…。



クー! え?クッキー、それはありがたいけど魔力ドーム内へは持ち込めないよ?

クー… 待ってね、えっと…チョコのいる森の方へおろして。

「姉ちゃん、どうかしたの?」

「クッキーが獲物を獲ってきてくれたみたい…」

「マジか…見に行きたい!」

「アスカ、俺もいいか?」

父さんもだね。まぁいっか…。 母さんを見ると頷いてるし。


二人を連れてドラツーの後ろへまわり、チョコの傍へ行く。

バサッバサッっと音がしてクッキーが降りてくる。

普段なら羽ばたき音さえしないクッキーも、このサイズの獲物を持ってたら、仕方ない。

ありがとねクッキー。 クー♪


チョコより少し小さいくらいの見たことのない魔獣が目の前にある。

なんだろ…でっかいウシ? ミノタウロスかとも思ったけど、普通に四足っぽい。

まるまるとして、牛柄の身体。角だけはやたら大きい。

「マジかよ! これミノウシって言う超高級肉だぞ…。一度母さんが持ってきてくれたんだが、焼いたら美味かったんだ」

父さんが言うにはおそらくこちらの大陸でしか取れない肉で、滅多に出会えない魔獣らしく、市場に出ればビックリするような値段がつくのだそう。 それより私はおかしな名前が気になって…。


「切ったらわかるが、サシの入った赤身が特徴でな?」

せっかくクッキーが持ってきてくれたんだし、痛む前に捌かないとね。

私とユウキは顔を見合わせてそれぞれストレージから剣を出す。


「ユウキ、久々に行くよ!」

「うん! 任せて」

二人で同時に斬りかかり捌いていく。

捌いた先からストレージへ放り込む。

それを繰り返しあっという間に跡形もなくなる。


「マジかよ…うちの子供達何モンだよ」

「魔王だけど?」

「勇者だけど?」

「お、おぅ…一応俺も勇者だな。 修行中の…」


ユウキと自分の身体をキレイに浄化する。

「姉ちゃんありがと」

特にユウキは血まみれだったし。


チョコとクッキーには水魔法でキレイに洗って処理をした内臓をあげた。一番喜ぶからね。

それと骨付き肉を火魔法で炙って渡してあげる。これも大好きなんだよ。



ラムネは肉類は一切食べない。多分湖の中で好きに魚を食べてると思う。


みんなの元へ戻るとリアが駆け寄ってきた。

「アスカとユウキは何をしてたのよ? なんか二人の魔力を感じたのだけど…」

「クッキーが獲物を獲ってきてくれたからそれを捌いてきたよー。リアの好きなお肉だよ?」

「ほんと? 早く焼いて!」

「沢山あるから慌てないで」


「お母さん達はまだかかるから先に食べちゃおう。 なんかイチャついてたし…」

それで母さんだけ戻ってきたのか。本当に仲がいいんだね。お祖父ちゃんは攫われた筈なのに…。 (謎…)

詳細を聞きたいような、聞かない方がいいような…。 (でも気になるのー)

だね。



もう一つ作ったグリルでクッキーの獲ってくれた肉を焼き始めたらもの凄くいい香りが広がる。

「アスカ! まだ?」

「わふっ!」

「ママぁ…早く…じゅるり…」

「焼くだけでこんな食欲をそそる香りは初めてなの…お姉様、これなんのお肉?」

「ミノウシって言うらしいよ?」


「ちょ…嘘でしょ?アスカちゃん! それ本当にミノウシ?」

「はい、父さんがそう言ってました」

「ん?間違いないぞ。あの外見に、そのサシの入った赤身だからな。 あんなサイズは初めて見たが…」

「…超高級肉よ?お城でも一度食べただけ。あまりにも美味しくて記憶から消えなかったあのミノウシ?」

いや知らんけど…。アクシリアス王国で食べたのかな?


「王妃様、ミノウシとはなんでしょう?聞いたことがありませんが…」

「そうね、アリアは知らなくても仕方ないわ。こっちの大陸にしかいないらしいもの」

「では、お城で食べたというのは…」

「ええ、王女だった時よ」

なるほど、こっちでの記憶か。


「ミノウシってそんな高級肉なの? ここでならそこそこ取れるし、東の島国なら小型のを育ててるからいつでも食べられたよ? 屋台で串焼きが売ってておいしかったよー」

母さんが言う島国って南国な戦国のところかな? ちょっと気になってきたよ…。


「そんな…幻の肉が…」

唖然とする王妃様の横でうちの子達が次々と焼けたミノウシを持っていく。

「お姉ちゃん、私もほしい…」

「ちゃんとみんなの分あるから。未亜も心配しなくていいよ」

「だって…すごい勢いで食べてるよ?」

そうなんだよね。ティーを筆頭にリア、ユウキ、レウィ。普段はおとなしく食べるシエルもすごい食べてる。

父さんは肉の取り合いに負けてカケラしか取れなかったみたい。


仕方ないから違うグリルで焼いてる母さんにもミノウシを渡しておく。

「ありがとねアスカ」

「うん、父さんのは母さんが焼いてあげて?」

「ふふっ! 任されたよ」


やっと正気に戻った王妃様も普段の淑やかさを捨ててうちの子達と一緒になってはしゃいで食べてた。 

アリアさんはそんな王妃様を見守りつつミノウシを食べて……あれ?

今、絶対キュピーンって音したよね?って思うくらいのリアクションをしてあっという間にお皿を空にしてしまった。

私は焼くのに必死でまだ食べれてないのだけどね…。


「ママー! あ~ん」

「ありがと、ティー。 あ〜ん………んまっ!! 何これっ」

みんながああなってるのがわかったよ。これはヤバい。

今まで食べた、どのお肉よりジューシーで旨みがすごい。

脂はすぐに溶けていくし、しつこさもない。

忘れられない味なのも納得だよ。


みんながお腹をパンパンにして、地面に転がる頃には私が捌いてストレージにいれた分の半分はなくなった。

私はユウキの倍は捌いてたはずだけど、その半分!?あのサイズの?


……ミノウシ、ヤバい。私覚えた。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ