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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第三章

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言っていいこと 悪いこと



ようやく泣き止んで落ち着いた母さんと家族みんなで夜ご飯。

うん、やっぱり母さんのご飯は美味しいや。 (美味しいー!)

直接言ってあげて?喜ぶから (それならママも)

そうだよね。


「母さん、すごく美味しいよ。 作ってくれてありがとう」

「ママのママもお料理上手! んま〜なの!」

「ありがとう、嬉しいよ…」

母さんは本当に嬉しそうに笑顔を向けてくれた。


「流石アスカのお母様ね。美味しいわ」

「うん、すごく優しい味…お義母さん美味しいよ!」

「まぁ…姉ちゃんと同じくらいかな」

「わふぅ…うんまーい!」

「お姉様もすごかったけど…お母様もすごい」

みんなにも好評で母さんが照れてる。


「そうだろう? でもな…最初は本当に酷かったんだぞ?テーブルに生肉ドーンって置かれた時は…」

「貴方…少し黙りましょうか?」 (踏み抜いたー!)

ほんとね…。


「父さん、そういうのは黙っておくべきものだよ?僕でもわかる」

「そうね、ユウキの言うとおりよ、迂闊すぎると思うわ」

母さんって最初はそんなだったんだ…ドラゴンハーフだものね。 でも今はこんなに料理上手。

相当頑張ったんだろうなぁ。 それもきっと家族のためにって…。 


「お義父さん、謝ったほうがいいと思う」

「うん、母さんの努力を踏みにじるような事を言ったらダメだよ」

「すまん…ちょっと懐かしくて思い出しただけなんだ」

気持ちはわからなくもないけど。


「せっかく出来る母親を見せてたのに!」

それ自分で言ったら台無しだと思うのだけど…。 (ポンコツママ…)

くっ…なぜか私までダメージが…。 (じかくあり…)

ティーがイジメる… (冗談なのにー)

もぅ…。



母さんの怒りは、みんなが味方になってくれた事でなんとか収まって事無きを得た。

父さんはおかわり禁止にされてたけど…それくらいは仕方ないと思う。


レウィが食事をするのに椅子に座って、スプーンで食べてる事に母さん達が突っ込まないなって思ったら、獣人種族を見慣れてるらしく、そういうものでしょう?って言われてしまった。

私は殆ど出会ったことがないからなぁ。街とかで見かけた事があるくらいで関わる事はなかったから。

耳と尻尾があるだけの人寄りな獣人は知ってるけど、そっちは人とさして変わらないし。


母さんがシエルに食べ物のタブーを聞いてなかった! って焦ってて、当のシエルは首を傾げてた。

あの森のエルフは特にタブーは無かったもんね。肉類とかも貰ったくらいだし。

それを聞いて母さんはホッとしてたけど。



食後はみんなで片付けをしてリビングでのんびり。

母さんはシエルとレウィに私の事を聞いてる。

本当に程々にしてほしいな!? (諦めるの)

うぅ…。



「アスカ、少しいいか?」

「何?父さん」

「母さんをフィリアータに連れていけるのは間違いないのか?」

「うん、問題ないよ。どうして?」

「…いや、ハッキリとは言わないが母さんも両親に会いたいんだろうからな…」

「そうだよね。 大丈夫、ちゃんと向こうへは送り届けるよ」

「ありがとう。それと…色々本当にすまなかったな…」

「もういいよ。今はほら…見て?」

「うん?」

「こうやって家族みんなでいられるんだよ?他に何か必要?」

「そうだな…うん。間違いないな」

「でしょ?だからもういいの。父さんたちも気にしないでね」

「ああ…それと、あのティーは本当に産んだ子供じゃないのか?」

「まだそれ言ってるの!? 魔法としては作ったけど、産んだわけじゃないから!」

「しかしだな…それがイマイチ理解できなくてな?」

「どうしたら納得するのよ…」

どっちだったとしても私の大切な子なのに! (!!…ママ大好き!)

私もだよティー。 (♪)


父さんはまだブツブツ言ってるけど…どうしようもな…くないよ!

ティー、父さんの前でドラゴンの姿を見せてあげて? (おーその手があった!)


「父さん、証拠見せてあげれるよ。ティーが魔法だって」

「なに?」

ティーがぽんっとドラゴンになって私の頭に乗る。


「…なっ! 相手はドラゴンなのか!?」

そう来るのかよ!! (てにおえねー!)


もうほっとこう。正直面倒くさい…。 (頭カチカチー)

ほんとそれ。




未亜に私とユウキは、母さん達の話を先に聞いていたの?って言われて、ドラツーの旅の最中に、私だけ一度戻って来てた事を話した。

「私には話してくれなかったよね…」

「そうだね。私もあの時は冷静じゃなかったし、又聞きの話を聞かせるのも良くないかなって思ったの」

「母さん達から直接聞いたほうが間違いがないかなって僕らの判断だよ」

ユウキも助け舟を出してくれる。

「それでも、話してほしかった…仲間外れはヤダよ」

そんなつもりは全くないのだけど、そう感じさせてしまったか…。


「未亜はワガママね?お子ちゃまみたいだわ」

「ちょっとリア…」

「アスカは少し黙ってて」

リアに任せてみるか…今私が話しても聞いてくれなさそうだし。


「未亜はアスカやユウキがそんな意地悪をするって本気で思ってるの?」

「…だって! こんな大切な話だよ?」

「そうね。でも二人が未亜を気遣ってくれたって思わないの? そんな事も理解できないなら未亜は、それこそ妹としても姉としても失格よ」

「っ!」

言い過ぎでは…。 (ママ、もう少し見守るの)

そうだね…。


「私も、同じ様な事があったから分かるわ。あの時は腹が立って、アスカに大きな声を上げたから…」

ドラツーのスピードを嘘ついた時のかな? (うんうん)


「ティーが教えてくれなかったら私もアスカとケンカしてたかもしれない…。だから未亜には私が教えてあげるわ」

「……」

「絶対に二人が未亜を仲間はずれにするとか、そんなくだらない事で隠し事なんてしない! 隠し事をするとしたら理由があるからよ。未亜だって本当は分かってるわよね?」

「…うん。お姉ちゃんも、ユウキ君も優しいから」

「それが答えじゃない。まったく…」

「ありがとう、リアちゃん…」

大丈夫そうね。


「お姉ちゃん、ユウキ君、ごめんなさい…」

「ううん、話さなかったのは本当だし…私達もごめんね」

「未亜姉ちゃんごめん」


「いい家族ね〜貴方もそう思わない?」

「ああ。そうだな。知らないうちにえらく増えたが…」

「いいじゃない。賑やかで!」

「それもそうだな」

母さん達にめっちゃ温かい目で見られてた! 恥ずかしい、ナニコレ!


「母さんはシエルとレウィに話を聞いてたんじゃないの?」

「聞いてたよー。でもなんか揉めてるから心配になって…杞憂だったけどね」

「うちも良い妹になれるように頑張るの!」

「主様、ボクも!」

「ありがとう、二人とも」

「ティーも!」

「ん、ありがとうティー」

私は本当に人に恵まれてるって思う。 



ちょっと落ち込んでいる未亜をリアと母さんが慰めてくれてる。

後でリアにはお礼言わないとね。 (さすリア!)

本当にそう思うよ。








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