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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第二章
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最高性能の物って作りたくならない?



「ドラツーにご乗船のみなさまー、長旅、最後の夕食です! ママ特製だから期待していいのー!」

そっか、明日には帰れるから…ここでの夕食は最後になるね。 (うん…ちょっと寂しい)

だねぇ。 まぁでも、またドラツーには乗れるから。 (約束ー?) 

うん、約束ね。 放送ありがとティー。 (あい!)



今回は王妃様と長老二人、ティアねえ様だけ先に食べてもらう。

グラタンが一度に焼けなかったのもあるけど、シエルとリアが、今は手が離せないらしくてね。

ご飯なのにリアが来ないから、王妃様が不思議がってた。

「アスカちゃんのご飯大好きなルナリアちゃんが!?」って。

食いしん坊キャラがバレてるね。

未亜が上手く誤魔化してくれたから大丈夫だと思うけど…。



こっちの世界にはホワイトソースが無いみたい。

食べ歩きしてたティアねえ様も初めて食べたらしいからね。

「わざわざ食べ歩きしなくてもアスカの傍にいるのが一番おいしいもの食べれる気がする…」

ティアねえ様も食いしん坊かな?


こっちに無くて、食べ慣れてない物だと大丈夫かな?って思ったけど…。

長老二人も王妃様も美味しいって喜んでくれた。

王妃様は「これでアスカちゃんの手料理も食べ納めなのね…」ってちょっとしんみりしてたし。

明日にはケーキがあるよ、とは言えない。 (ママ、しー!)

うん、わかってるよ。


食後に王妃様は長老二人に、明日は真っ直ぐ王国へ向かわずに少し寄り道するって話をしてた。

行き先が私の作ったツリーハウスだって聞いて、ぜひ寄りたいって長老達も乗り気。

里の洞窟を改装するヒントにでもするのかも?



部屋で休む王妃様たちと入れ替わるように、リアとシエルが部屋から出てきた。

一段落ついたらしい。

なので私達も食事にする。

騎士様やユリネさんも一緒にね。


美味しいって大好評なのはありがたいね。

食材をくれたエルフの人たちにも感謝だよ。ケーキにフルーツもたくさん使えたし。


あんなに喜んでもらえるとまた何か作ろうって思う。

ただ私、そんなにレパートリーないからなぁ…。

元々必要に迫られてやってただけだし、ユウキが食べたいって言った物を本やネットで覚えただけ。

何度か作るうちに、自分達が食べやすい様、オリジナルになってはいったけどね。


次、母さん達に会えたらちゃんと話をして…仲直りできたら、料理を習おうかな。

たまにしか帰ってこなくても、家にいるときは作ってくれてたから。

美味しいんだよ。母さんの料理…。 (ティーも食べてみたい)

そうだね、その為にもちゃんと話をしないとだね…。 (うんー)




お風呂を出た後、私は自室でまだやる事がある。

イルミネーション用に明かりの魔道具をたくさん作らないといけない。

作るの自体は簡単だけど、数がいるからなぁ…。

普段から明かりの魔道具は常備してるけど、カラフルではないからね。


クリスマスの飾りを思い出しながら、大小様々な色で作る。

明かり程度なら、他に使い道のない小さな魔石が役に立つ。

ただ…魔石の在庫が減ってきたら何処かで補充しないといけないなぁ。


今までどの世界でも、魔獣やモンスターを倒せば素材と一緒に手に入ったから、まだ数はあるけど…。

無限ではないからね。最悪この世界で買うのも選択肢かな。後は…

ランダム召喚か。でもなぁ…絶対未亜やリアが心配するよね。 (ティーはついていけるよ!)

だよね、じゃあ本体が自宅に居てくれれば伝言は頼めるのか。 (本体でついて行きたいのー)

そっかぁ…。 (分体でもリアなら話せるよ?)

そう言えばそうね。 と言っても心配かけたくはないし…。


この際だから任意のタイミングで帰れるような魔道具を作っちゃうか。

私は行かないにしても、ユウキは行きたいみたいだからね。

王妃様に貰った転移リングのおかげでイチから開発する手間は省けるし。


魔力効率を上げて、消費魔力を減らさないとユウキが使うには使い勝手が悪い。

でも転移する時間と、場所は細かく指定したい…ただこれが一番魔力使うんだよなぁ。

いや、逆にここを何とかできたら大きく消費を減らせるわけだよね。





悩んだ末に試作品をいくつか作った。

まずは召喚された時間と場所に戻るだけの物。

これでも魔力効率はそこそこいい。

ただ、ユウキが使うにはまだ使い勝手が悪いかも。

使えるけど魔力を貯めるのに時間かかると思う。


次は、時間も場所もキッチリ指定できて、魔力ドームで覆った範囲内の人を連れて飛べる。

今持ってる転移リングの上位互換だね。魔力循環もいらない。

当然だけど、これは私しか使えない。

だって消費魔力がヤバい。私が全力で魔力注いでようやく使えるシロモノ。

それに、これの存在がバレたら色々とね? (みんなついてくるって言いそう…)

それだよ。私が懸念してるの…。だから封印かなぁ。 (なんで作ったの?)

いや…最高性能の物って作りたくなるじゃない? (ママ…)

それにこれならシエルを連れて帰れるんだよ! (なるほど!)


ま、まぁ…ちゃんと本命もあるから。

こっちも実験だったのだけどね。

転移するのは自分だけ。そしてイメージした時間、イメージした場所に転移させる。 (それだけ?)

うん、消費魔力も少ないからユウキでも使える。 (おおーさすママ)

ただ…イメージに左右されるから、しっかりイメージ出来ないと転移すらできない。 (あー)

間違って変な転移をしないように対策する方が手間だった。 (事故はないー?)

勿論。訳わかんない場所に転移したら最悪だからね。


これも、魔法陣の理がわかったから出来たものだけどね。

だから王妃様と、一応王子にも感謝だよ。 (話すのー?)

うーん、こっちで使う訳じゃないから悩んでる。ユウキに渡す物だし。

でも、魔法陣のおかげで作れたものだからなぁ。

流石に渡せないけどね。 (それはそうー)

今日はもう遅いし、明日以降タイミングを見て話すよ。 (はーい)









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