表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第二章
133/757

魔道具通信の確立



魔道具を作るのに、寝てる二人を起こしたくないから地下に移動。


私の魔力波長を書き込んで、それぞれリンクさせた魔石を2つ。

このリンクって言うのは、片方に魔力を流せばもう一方にも魔力が届くようになってる。

私とティーは波長が同じだから考えないとな…。

使うときには魔石に直接触れて魔力流すようにするしか無いか。

その上で、どこかで混線を避ける術式を組み込まないと…。

波長が同じってこういう弊害が出るんだね。

普通はあり得ないことだから私とティーは完全にイレギュラーになるけど。


魔石の1つを離れた部屋の隅に置いて、手持ちの魔石に魔力を流す。光るようにイメージして。

部屋の隅に置いた方の魔石が白く光った。 

上手くいったね、次は音。アラームみたいにピーピーっと鳴らす。

“ピーピー”

音と、光を送る術式も問題ないね。届く距離は魔力依存だから私達ならまず平気っと…。


後は会話がちゃんと聞こえるかだけど…。

あっちの魔石の近くで、動画サイトの映像をスマホで流すか…。


小さめの音で動画を再生させて設置。魔力を流しておく。

離れた所でこちらの魔石に魔力を流して受信。

“今日は作業配信だけど…”

ちゃんと聞こえる。ノイズもないし、小さな音で流したはずの動画の音声も拾ってるね。


こっちの魔石に音量を少し上げるイメージを魔石に流す。

"待って待って…せっかく溜まった経験値がー! あぁぁ…"

無段階で音量調節もできるね。

と言うか、適当に動画流したけどなんの動画なの?


スマホを回収して動画を確認する。

ゲームの実況かぁ。前にちょっと見てたからね。

ってそれは今関係なかったよ。


あれ?メール…奈々から?

あげたネックレスつけてくれたんだね。写真付きで送ってくれた。

それは嬉しいのだけど、なんでちょっとセクシーショットなのかな!?

本人も 貰ったネックレスをつけて、お礼にセクシー写真で誘惑♡ とか書いてるし…。

アホなのかな?私に見せてどーする…。

必死に谷間を作ってる努力が涙ぐましいよ。あの子スレンダーだからなぁ…。


無難に返事しとこ。



魔石は念の為に一番容量の大きい透明にしてる。

私の魔力を流す事になるから耐えられるようにね。


腕時計みたいな台座を魔石で作って…そこにいくつか魔石をはめられるデザインにして…。

ユウキ、未亜、リア。 それにティー。 まぁティーは私とならいつでも話せるんだけどね。

持たせてあげたいじゃない。


だから最低5つの穴を台座に空ける必要がある。

この台座に私とティーの魔石の混線を避ける術式組み込めばいいね。

私とティーの魔石は完全に切り離して、繋ぎたいときには、違う魔石を一個噛ませるか…。

その魔石を使えば一斉通話も出来るようになるし。

それにこのリンクがあればお互いの魔力をかなり離れてても感知できる。

今まではある程度近くないとわからなかったからね。



魔力の量は、ティー、リア、未亜、ユウキだから…魔石もそれに合わせて色を変えようかな。

とは言っても、一番多いティーでも紫色くらいあれば耐えれるかな。

ユウキで、緑色かな?

だから本人たちに聞いて好きな色を選ばせてあげよう。

それが耐えられない色なら言えばいい。


丸い腕時計の文字盤に魔力の通り道になる星形を描いて、各頂点に魔石を嵌め込む感じで。

改良の可能性も考えて魔石は取り外し可能にして、ベルト部分は好みの色にしてあげよう。


となると今出来る私のをあと3つ。透明の魔石で作っておこう。

予備に波長だけ刻んだものもいくつかいるかな。改良するかもだし。


またメール?奈々だよね、多分。

あれ?そっちも来てるけど未亜?


お姉ちゃんどこ?って…部屋にいないからか。

”地下にいるよ。”っと。


奈々は…誘惑に私が乗らなかったことへの苦言かっ…! どうしろと。

男の時ならいざ知らず、今の私に送られてもなぁ…。

同じようなの送れば私の気持ちがわかるでしょ。

上着を少し肌けて、谷間を見せればいいのかな?

写真を撮って送りつける。私の困惑を思い知るがいい。



「お姉ちゃん?」

「未亜、どうしたの?なにか用事だった?」

「そういう訳じゃないのだけど…会いに来たら居ないからびっくりして…地下のこと忘れてたよ」

あまり来ないもんなぁ。リアもここの部屋ほとんど使わないし…。


「作りたい魔道具があってね、寝てる二人を起こしたくないからここに来てたのよ」

「そうだったんだ。何を作ってたの?」

「魔道具通信器かな?スマホの電話機能のみ。 みたいなやつだよ」

「向こうで使うため?」

「うん。ユウキが別行動するなら、ないと困りそうだからね」

「それは確かに…」

 

「ところで未亜は何色が好き?」

「急だね、ピンクとか、他には淡い色かな?」

「じゃあ…この中から選んで?」

赤系から、紫に近い色までの魔石を濃淡、様々出してみる。


「魔石ってキレイだね…うーん。 あ、これ可愛い」

未亜が選んだのは淡い色のピンク。

「ありがと、なら未亜のカラーはコレだね」

「それって魔道具が私用もあるって事?」

「もちろん。ちなみに私は魔力の量的に透明だよ」

今考えてるデザインを書いて未亜に見てもらった。


「腕時計みたいになるの?」

「そうだね、付けてれば魔力補充できるし。ベルトの色もできるだけ希望に沿うよ」

「ならそっちもピンクでもいい?」

「わかったよ」

「あっでも…ルナリアちゃんもピンク選びそうじゃないかな?」

「確かに…。髪も瞳も水色だからそっちのイメージが強いけどね」

「お姉ちゃんがあげたチョーカー、宝物って言ってたから…あれピンクでしょ」

そっかぁ…希望の色がかぶることもあるか。できるだけ解りやすくしたかったけどね。


「その時は話し合いだね。未亜も譲るって言わなくていいからね?」

「え?でも…」

「一方的に譲る必要はないよ。話し合って納得して譲った時と、一方的に諦めた時どっちが後悔するか…わかるでしょ?」

「うん。わかった。その時は話し合うよ」

「よろしい。 じゃあ、みんながいる時にもう一度確認するよ。一人に聞いた私が悪かったよね」 

「ううん、ありがとう」


未亜に魔石の色について説明をしてあげた。

黄ー緑ー青ー赤 黒 透明 って品質や容量が上がるやつね。

 

「ちなみに予想だけどユウキとティーは何色選ぶと思う?」

「ユウキ君は黒とか好きそうだけど?」

「私と同じ予想だね」

「やっぱりそうだよね。 んーティーちゃんは青とかかな?」

「私はなんとなく紫選ぶ気がしたよ」

「そうなの?」

「ほら、私もティーも瞳が紫でしょ?」

「そうだね! 確かに…。キレイだよねお姉ちゃんの瞳」

「ありがと」 

あまり見つめられると恥ずかしくなるけど…。


「そろそろ遅いし、寝ようか。明日もまだ学校だし」

「うん、今日も一緒にいていい?」

「狭くていいなら、いいよー」

「うんっ」


部屋に戻って寝ようと思ったら、ティーとリアがベッドを完全に占拠してて諦めた。

私のベッドに行こう? って言う未亜の提案でお邪魔することに。

未亜が嬉しそうだから、こんな時もあるか…と諦める。


二人でベッドの布団へもぐりこむ。

「お姉ちゃん、おやすみ」

「ん、おやすみ」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ