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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章
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帰宅



え〜っと、なんだコレ。どうしたらいいのかな?

リビングに駆け込んできたユウキも両親も私を見て固まってる。


それにその女の子は誰?私より年下か同い年くらいの女の子と目が合う。

「お、お姉ちゃん?」


しまったーーーー!

忘れてた!

性別や外見変わってるんだった。

私は膝から崩れ落ちる。



と言うか送還魔法陣にした細工は役に立たなかったのか…。そんな気はしてたよ!

そりゃあ家族みんな固まるよね。しかもよりによって両親もいるし。普段ほぼ居ないのに!

そんでもってその女の子はだれなの!



固まってた両親とユウキが復活し、私もそれなりに落ち着いた。

お互い情報交換といきますか。


「(アスカ兄ちゃん…でいいんだよね?)」

恐る恐る聞いてくるユウキ。

お互い何度も異世界やら行ってるし

魔力には敏感だから姿が変わっても魔力そのものの質で見分けはつくんだろう。

頭が理解するかは別として…。

「うん、こんな姿だけどアスカで間違いないよ」


「アスカは髪が伸びたわね〜。それにキレイになったわねぇ?」

と母親。

「いや、背も伸びたな! 久しぶりだしそんなものか!」

と父親。

ん?両親の反応おかしくないか?ユウキも何言ってんだ?正気か?って顔で両親を見てる。


あれ?そう言えば王妃様からなんか大事な話を聞いたような…。

何だったっけ…ん〜。え〜っと…。



"「魂そのものが女性になってるから元の世界に戻っても、元から女の子だったって事になってるかもしれない。そういう強制力みたいなのが働くと思う。ただ、身近な人達、長く時間を過ごした人ほど違和感を感じるはず。徐々に慣れて時間の経過で違和感がなくなるとは思うけどね」"




あ〜そういう事か。地球で1番長く一緒に居たのはユウキだ。

異世界で何年も過ごしたりもした。だけどそれに比べて両親は会うのいつぶりだろう?

反応が違うのはそれが原因か。

両親が違和感を感じてたのは最初のリビングで会った時くらいってことかな。納得した。



「ユウキ、後で説明するから今はこのままで」

あの顔は納得できては無さそうだけど頷いてくれた。



「それでアスカ、ユウキをほっといて何日もどこに行ってたんだ?」

今回は何日かたってるのか…。

ちらっとユウキの方を見るとなんとも言えない顔をしている。

ん〜?なんか違和感?


「お姉ちゃんなんだからちゃんとユウキの事見ててくれなきゃ駄目じゃない」

いや、母よ。子供2人放ったらかしてるアナタに言われたくはないのだけど。

と思いつつも口には出さない。


この夫婦今でもラブラブで離れたがらない。

海外を飛び回る父親に付いていき仕事もこなしてるらしいし。


「それで?どこに行ってたんだ?」

父親に問い詰められるが、どこって…。

と言うか両親はいつから帰ってたんだ?なんて答えたらいい?


「だから兄ちゃ…姉ちゃんは修学旅行だって言ったでしょ。父さん達が未亜さんと買い物行ってたときに一度帰って来て、後輩にお土産配りに行ってたんだって。だよね?にぃ…姉ちゃん」


ユウキ、ナイスアシスト。確かにちょっと前に修学旅行だった。2年生が…。

だけど私は1年生だ!

でも私達の学校のイベント事などに興味のない両親ならいけるかな?


「そうなの?最近の修学旅行ってこんな時期に行くのねー」

相変わらずうちの母はのほほんとしてるな。

でも早くユウキと口裏合わせないと…ボロが出そう。


何とか話を切り上げて…。


「それはまぁいい」

いいのかよ! なら聞くなよぉ〜!



「本題はこの子、未亜ちゃんの事だ。アスカの1つ年下だから妹になるな」

そう言えば知らない女の子がいたな。

軽くパニクって忘れてた。ん?今父さんなんて?妹?


「私の友達の娘さんでね。ご両親が海外に転勤になって。学校もあるしウチで引き取ることになったのよ。新しい家族ね!」


なるほど…。知らないうちに隠し子かと思ったわ。


「じゃあ母さんはこっちに居るようになるの?」

「そうね、そうしたいんだけど…」


マズイなーかなりの頻度で召喚されたりするけど両親が居ないからって、なんとかなってたとこあるし。


「俺なら大丈夫だぞ?仕事なら一人でもなんとか…」

「無理でしょ! それとも私が居たらジャマなの?ねぇ?置いて行きたいのね…?」

「いや、そういう訳では…」

「ーーーーーーー」

「ーーーーーーーーーーー」


なんか両親が揉めだした、こうなると長かった記憶がある。なら今のうちに…

ユウキに目配せし頷きあう。

揉める両親に見つからないようそっとリビングを抜け出し急いで2階の自室に戻る。




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