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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第二章
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ホットなケーキ

今日はイチャイチャ成分多め。



昨日、魔法のお勉強をしてて少し遅くなったからみんなで一緒にお風呂に入った。

あ、もちろんユウキは別だよ?


そのまま何故かみんな私の部屋にきたから一緒に寝て…。それはいいよ、諦めたし。

だけど…


何この状況…ベッド広げたよね?余裕あったはずなのに。

ティーは私の太ももを抱き枕にしてヨダレ垂らして寝てるし、左腕は未亜に抱かれてる。

あれ?リアは? 右側にいないし、というかベッドにいない。まさか…。

何とかティーと未亜を引き剥がしてベッドを降り…やっぱり床かっ!

抱き上げてベッドに戻す。

これ何回目?



少し早いけど、朝ごはんとお弁当つくろ。

今日のお弁当はそぼろご飯だから割と楽。そぼろは昨日作っておいたし。

ほうれん草のおひたしとか、作り置きのきんぴら等の野菜を添えるのと、炒り卵くらいかな。



朝はホットケーキでも焼こうかな。時間に余裕あるし。

確かミックスがあったはず。

卵白だけメレンゲにして後からさっくり混ぜて焼くだけ。

「お姉ちゃん、おはよう」

「おはよーちゃんと眠れた?」

「うん、お姉ちゃんの傍が一番安心するよ」

「そうなの?リアも部屋作ってあげたけど、ほぼ私の部屋に居るよ」

「え?じゃあ毎日一緒に寝てたの…?」

あれ?なんか踏み抜いたかしら私…。


「だからお姉ちゃんのベッド大きくなってたんだね」

「う、うん、せまいとあの子必ず落ちて床で寝てたから」

「今も床で寝てたよ?」

なにしてんのあの子は…。


「ちょうど朝ごはんもできたし、起こしてきてもらえる?」

「わかったー。いい香り…ホットケーキ?」

「そうだよー」

「朝からイケナイ感じだね!」

なんで!? 甘くてお菓子みたいなものだからかな…。


未亜と入れ替わりにユウキが起きてきた。

「姉ちゃんおはよ」

「おはよー」

「今日も朝から良い匂いだねー」

「もう出来るから顔洗っておいで」

「わかったー」

メイプルシロップはあるから、それも準備して…。


「ママー」

「ティー、おはよ」

「おはよー! 未亜とリアが大変ー?」

え?  あっ! 寝ぼけたリアって危なかったんだ…忘れてた。

「ちょっと見てくるね」

「はーい。朝ごはんいいによい〜♪」

「ティー、テーブルに運んでおいてー」

「わかったー」


2階の私の部屋へ行くとリアに抱きつかれた未亜が必死に抵抗してる姿が…。

何これ?

「お、お姉ちゃん…助けてっ」

「わかったよ」


「リア、未亜に何してるの…」

「…アスカがふたりー?」

「違うから! そっちは未亜だよ」

「アスカ〜本物?」

「そう、私はこっちゅ…んっ…!!!!」

「んーちゅー。おはよ〜」

え?え?


「あ、あ、あ…お、お姉ちゃん!?」


私は今何をされたの!?


「あれ?アスカ。おはよー。未亜もいるなんて珍しいわね?おはよー」

「………」

「ルナリアちゃん…今、お姉ちゃんに…」

「え?何よ…と言うかアスカはなんで真っ赤になってへたり込んでるのよ?」

「ルナリアちゃん…ちょっとお話があるんだけど?」

「ひっ…な、なに?未亜? イヤー! アスカ助けてっ…未亜が怖いの!」

未亜に引きずられていくリアを見送ることしかできない。

だって…え? 今私リアに…。 嘘でしょ? 

きゅ〜…




(ママーお腹空いたのー)

はっ! ティー?待ってね、今下に行くから。 (はーい)



「姉ちゃん、何してたの?冷めちゃいそうだから、ホットケーキはストレージに入れたよ」

「ありがと。…未亜とリアは?」

「まだ降りてきてないよ?」

部屋にいなかったんだけど、どこに行った?


「ユウキ、ティーと先に食べてて。二人を呼んでくるから」

「うん、わかったよ」

「ホットケーキ!」


二人を呼ぶために2階へ上がる。

はぁ…もぅ。 寝ぼけたリアの行動は予想してたはずなのに不意をつかれたよ。

ちょっとびっくりしたけど…。どうせ本人覚えてないでしょ。

私の部屋に居ないってことは未亜の部屋かな?

「未亜、リアもいるんでしょ?ご飯出来たよ」

「アスカ! 助けてっ…未亜が怖いの」

扉を開けてリアが出てくる。


「ちょっと! お姉ちゃんに助けを求めるのはズルいと思うな!?」

「だって、覚えてないんだもの…」

やっぱりか…。


「私は気にしてないから。喧嘩しないの」

「気にしなきゃダメなとこだよ!?」

「二人とも取り敢えず朝ごはん食べなさい。喧嘩はダメ」

「「はい…」」


リビングへ行くとティーもユウキも食べずに待っててくれた。

「ごめんね、待たせちゃって。ほら二人とも座って」


しょぼくれて座る二人。


「アスカ姉ちゃん、二人はどうしたの?」

「ちょっと喧嘩しただけだよ」

「てことはアスカ姉ちゃん絡みか…」

当たってるけど、なにそれ…私の存在のせいみたいに言わないでほしい。


「ママー! ホットケーキ!」

「うん、ユウキ並べてあげて」

「わかったー」

「リア、ホットケーキ初めてでしょ?せっかく作ったんだから食べて」

「初めて…」

「お姉ちゃんの…」

はぁ…。


「二人とも、よく聞いて。リアは覚えて無い。私は気にしない。だから忘れなさい」

「でも…お姉ちゃん、初めては大事だよ?」

「そうよ…私だって。覚えてないの悔しい…」

「言っておくけど私は初めてじゃないからね」

「「え…?」」

「わかったら早く食べなさい。遅刻するよ」

嘘はついてない。小さい頃酔った母さんにすでにやられてる。

男だった時だしもうノーカンだろうけどね。


「アスカ姉ちゃん、一体何の話?」

「ユウキも気にしないの。元気に学校行きたいでしょう?」

「う、うん、わかったから! 笑顔で魔力の圧かけるのやめて。 姉ちゃんが怖いこと覚えたよ…」


未亜と、リアは喧嘩してた時よりダメージが大きかったのか放心してる。

ショック療法失敗したかな? (ママ、二人は大丈夫かな?)

さぁ?私は一応被害者側なんだけどね? (リアが寝ぼけてー?)

そうそう。ティーは察しがいいね。 (二人にもう一度してあげるとかー?)

それは無い! (ちぇー。なら壁ドン!)

それしてどうにかなる? (たぶんー?)

このままだとどうにもならないし、ティーの案に乗るよ。 (うん、わくわく)


「ちょっと未亜来なさい」

少し強引に未亜の手を掴んで立たせる。

「お姉ちゃん?なにを…」

壁際に連れてって…ドン! こんな感じ? (バッチリ)

「はぅ…お姉ちゃん…」

「未亜、ちゃんと朝ご飯食べなさい。わかった?」

「…はいぃ…」

フラフラしてホットケーキ食べだしたけどあれ大丈夫なの? (たぶん…)


次はリアね。

「リア、こっちに来なさい」

同じように強引に壁に連れて行く。 そんで…ドン!

「覚えてないの?私にあんなことしたのに…」

「はぁぅぅ…アスカ…なにこれしゅごい…」

「リアは私が作ったご飯食べれないの?」

「たべましゅ…」

リアもフラフラしてホットケーキ食べてる。 (無事解決!)

そうかなぁ!?だまされた気がする…。


「姉ちゃん…、なにしてんのさ…」

「ユウキ、何も言わないで。私も後悔してるの」

「ティーでしょ?姉ちゃんに変なこと教えたの?」

「てへっ」

「全く…みんな朝から何してんのさ」







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