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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第二章
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やっと日常



教室へ戻ったはいいけど、お昼を食べてた途中だったことに気づく。

「どうしよう…お弁当箱置いてきちゃった」

かと言って今からどんな顔して取りに戻ればいいの?

拗ねたりしなきゃよかった…。

慣れないことするものじゃないね。はぁ…なんであんな態度とったのか自分でもわからない。

帰ったら謝ろ…。 


「アースカ! どしたの、しょぼくれて」

「奈々…」

「なんてね、理由は知ってるんだけど。ハイこれ、忘れ物」

私のお弁当箱?


「珍しいね、弟達とケンカでもした?」

「ううん、私が子供なだけ」

「心配してたよ? たまたま近くにいたからソレ預かってきたんだよ」

「ありがとね、奈々」

「いいよーちゃんと仲直りしなよ?」

「そうする」

「じゃあ私はお腹痛いから保健室行って休んでくるよ」

「待って…」

「ん、どした?」

「楽になるおまじない、かけてあげる」

少し痛みを和らげてあげるくらいならいいよね…。



「アスカのなら効きそうな気がするわ! じゃあお願いー」

奈々のお腹に手を当てて例の魔法をかける。

「おしまい。ゆっくり休んでね」

「ありがと! じゃ、授業サボってくるよ〜」

きっと冗談だと思ってるね。それでいいんだけど。

お礼できたかな。




放課後、今日も帰りは一人だなぁと思いながら校門へ向かう。

今日は夜ご飯何にしようかな。昨日ちょっと贅沢したから今日は質素に…

「アスカ姉ちゃん! 無視する事無いでしょ!?」

「え? ユウキ?未亜も。どうして…」

「どうしてって…お昼の事忘れたの!?」

「それは覚えてるよ。 ごめんね二人とも…」

「あ、いや…僕もゴメン。 ならなんで待ってたのに無視して通り過ぎたのさ?」

「そんなつもりはなかったの…考え事してて。ごめん…」

「なにそれ。ガチギレしてるのかと心配しちゃったよ」

「そんな事でキレないよ!? ちょっと拗ねただけだし…」


「お姉ちゃん、私もごめんなさい。きっと大変だったんだよね?なのに…」

「ううん、私こそごめんね。 確かに向こうは大変だったよー。何とかなったけどね」

「姉ちゃん、結局何だったのか教えてくれる?」

「それなんだけど…リアにも話さなきゃだから帰ってからでいい?」

「そうなの? わかったよ」

それより夜ご飯だよ。


「未亜、夜ご飯の材料うちにある?」

「んーお弁当で使っちゃったし、難しいかな…」

「だよね、なら買いに行こうか」

「うん、ティーちゃん達行きたがらない?」

「お昼過ぎたくらいから静かなんだよね。お昼寝してる気がするよ」

「そうなの?ならこのまま行こうか。ユウキ君は?」

「僕は先に帰って二人を見とくよ」

「ありがとねユウキ、それじゃあ、あの子達の事よろしく」




ユウキと別れ、いつものスーパーへ。

何にしようかな…、あの子達が喜ぶようなの…。う〜ん。

あっ! 向こうってホワイトソースなかったし、グラタンとか。それかシチュー?


「ね、未亜ー。メニューだけどグラタンかシチューはどうかな?」

「私お姉ちゃんの作るグラタン食べてみたい!」

「決まりだね、野菜見てくるよ」

「それなら私は鶏肉かな?」

「うん、手間いらずでカットされたのあるはずだからそれで」

「はーい」


玉ねぎに、ブロッコリー。後は…マッシュルーム…は、無いなぁ。

まぁいいや。 

牛乳、チーズ。マカロニ。 コンソメと小麦粉はうちにあるから…。

私バターあまり入れるとクドくなるから苦手なんだよなぁ。

「お姉ちゃん、鶏肉いいのあったよー」

「ありがとー未亜はどんなグラタンが食べたい?」

「お姉ちゃんのレシピで食べたいな」

「そう?なら私好みにしちゃうよ?」

「うん、それが食べたい」

「わかったよー」

多めにホワイトソース作って、残りを加工してお弁当用にクリームコロッケ作ろうかな。




今日は食品だけだから早く帰ってこれた。

「ママー! おかえりー」

「ティー、ただいま。今日はありがとね」

「うんー。ママも大活躍ー」

「そう?ありがと。  あれ…リアは?」

「またお昼寝ー。床で」

またかっ…。先にベッド広げるか。

「未亜もーおかえりー!」

「ティーちゃんただいま!」


「未亜、悪いんだけど買ったもの冷蔵庫へお願い。リア見てくる」

「はーい。床は可哀想だもんね」


2階へ上がり私の部屋に入ると扉のすぐ前で寝てた。

ホント良く転がるねー。

今のうちにベッド大きくしちゃえ。

ベッドに拡張魔法かけて、横だけ広げる。

少し部屋が狭くなるけど、仕方ない。いざとなったら部屋にも拡張魔法使えばいいし。

「さて、床に寝てると痛いでしょうに…」

抱き上げてベッドに寝かしてあげる。まだ夜ご飯までは時間あるし寝かしといてあげよ。



私は夕食の仕度しないとね。

未亜が喜ぶグラタンになればいいけど…。

ティーと、リアはどうだろうなぁ。

今のところ好き嫌い無さそうだけどね。

「お姉ちゃんさ?最近ホントに母親みたいな顔してるときあるね」

考え事しながら台所へ行ったら未亜にそんなことを言われてしまった。

「私まだ15なんだけど…一応」

魔王時代とか入れたら415とかかもだけどさ…。

「わかってるよ!? 年齢とかじゃなくて! なんかすごく優しい顔してるから」

「そうなの?」

「うん。少し妬けちゃうよ…」

やっぱり忙しくてあまりかまってあげられなかったのが尾を引いてるかな…。


「未亜、週末に私とデートしない?」

「えっ? デート!?」

「うん、ショッピングしたり、カフェに行ったりしようかなって。嫌?」

「嫌じゃないよ! 嬉しいっ」

「向こうにいた時私忙しくてさ、未亜と一緒にあまり居られなかったから…ね?」

「お姉ちゃん…」

かなりの過密スケジュールになったもんなぁ。

私、今度向こうへ行くときは絶対ゆっくりするんだ…。 (フラグ?)

やめてよティー! 縁起でもないよ? (ママの言い方が悪いと思うのー) 

もぅ…。


「なら僕がティー達と留守番しとくよ」

「ユウキ。 聞いてたの?」

「たまたまだよ? 二人で楽しんできなよ」

「ユウキ君、ありがとう!」


よしっ、そろそろ夜ご飯作らないとね。 (ママのご飯♪)

そうだよー待っててね。 (はーい!)











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