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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章
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プロローグ

「あと少しで家につくから! 頑張って!」

「わかっ……た。でもっ走るの、早いよ お姉ちゃん」

住宅街をかなり早いペースで手を繋ぎながら走る二人の少女。

 

「なんでこんなタイミング!? しかも魔法陣タイプじゃないのかよ!」

解析、急いで! お願い。 (やってるー)

 

焦りながら手を引きつつ前を走るお姉ちゃんと呼ばれた少女。

銀髪ロングの髪をなびかせながら悪態をつく。

 

「アスカお姉ちゃん、口悪くなってるよっ!」

「ごめん、今そんなことにかまってられないんだよ! 未亜は守るからもう少し頑張って走って!」

 

手を引かれる未亜と呼ばれた少女は黒髪ロングヘアーをポニーテールにまとめたおとなしそうな少女。

姉と呼ぶ割に二人は似ていない。

 

2人とも制服を着てるところからも学生だとわかる。

170センチ近くあるアスカに比べ未亜の方がかなり背は低い。140センチ程しかない分、歩幅も違う。

アスカの走る速度についていくのはキツいだろう。

だが実はコレでもアスカは未亜に合わせかなり速度をセーブしている。

最も普段なら大切な妹である未亜にこんな無茶はさせない。だが今回は緊急事態だ。


 

ブーブーっとアスカのスマホに着信が入る。走りながらスマホを操作し通話を繋ぐ。

 

「アスカ姉ちゃん、準備できた! 玄関入ればOKだよ!」

「ありがと! もう着く! ユウキは大丈夫?」

「うん。こっちは大丈夫。未亜姉ちゃんは?」

「走るのでキツそうだけど、それ以外はだいじ……ちっ! くそっ!」

 

スマホで会話しつつ未亜を確認すると空から降りてくる淡い光に全身を包まれている未亜。

「アスカ姉ちゃん!?」

スマホ越しの声に返事をせず仕舞い自宅の門を抜け、玄関まであと少し……

 

「お姉ちゃん! 私浮いて……」

玄関のドアに手をかけ開く。その瞬間自宅を包むようにこちらも淡い光が包む。

 

「間に合え!!」

「助けて! お姉ちゃん!」

繋いでいた筈の手がいつの間にか離れ空へ連れて行かれる未亜。

 

「未亜ーーーーー!」

必死に手を伸ばすが届かない。私は未亜を、大切な妹を守れない!?




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