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第九話   対応

       第九話   対応


「皆さんには今後のことについてお願いがあります。」


藤川玄人警官が説明を始めた。


「数日間になると思いますが、ここで寝泊まりをお願いします。」

「ここでですか?」

「はい。それとご両家のご両親はお帰り頂いて大丈夫です。」

「どうしてですか?」


全員が思ったがとりあえず炭勝が代表で聞いた形だ


「先ほどの記者がどの程度情報をもっているかわからなかったので黙っていましたが、こちらでも今回の襲撃者の情報を集めています。」

「どうして両親は関係ないとわかるんですか?」

「先ほど襲撃者の正体は鬼であると説明しました。」

「はい。」

「彼らが脅威に感じるのは若者、25歳以下だけなのです。」

「25歳?」

「25歳以上はほとんど相手にされません。」

「なぜですか?」

「人間の成長は20歳を過ぎると下降傾向になります。」

「はい。」

「鬼と戦える年齢の限界とされています。」

「そんな年齢設定あるんですか?」

「設定というか、身体的限界が24.5歳になるのです。」

「どうしてそんなことがわかるんですか?」

「伝承にもありますし、医学的にも解明されているのです。」

「医学的?いつそんなこと調べたんでですか?」

「昨日、今日調べたわけではありません。」


要が厳しい顔で前に出る


「今、伝承にあるって言いましたよね?」

「言いました。」

「あなた方はあの鬼と呼ばれる異形の生物を知っていたんですか?」

「見るには初めてですが、伝え聞いています。」

「それで急な襲撃に対して対処できたのですね?」

「そういうことになりますかね。」

「どうして黙っていたんですか?」

「我々も半信半疑でした。」

「信じていなかったんですか?」

「そうです。」

「その割には随分準備がいいですね?」

「正直我々も驚いています。」

「確かにあなたの対応は些か過剰のように見えました。」

「我々も正解を知らないのです。あれで過剰だったかどうか判断できません。」

「正解を知らない?鬼を知っていたのに?」

「とぼけているわけではありません。本当に知らないのです。」

「鬼と戦ったのではないのですか?」

「鬼と戦ったのは我々の先祖です。」

「先祖?」

「そうです。」

「どういうことなのですか?それではお伽噺です。」

「鬼と戦っていたのはもう百年も前のことなのです。」

「百年?明治以降ですよね?そんな昔じゃないですよね?」

「確かにそうですがもう誰も存命ではありません。」

「それでもかなりの情報が残っているのではありませんか?」

「その通りです。それでも信じるには値しなかったのです。」

「物的証拠もあったのではないのですか?」

「物的証拠、ありますよ。」

「なら信じるに値したのでは?」


要がかなりイラついているように見える。

警察の対応が中途半端な感じがするのだ。


「物的証拠なら門田家にもあるでしょう?」

「物的証拠?そんなものありませんよ。」

「あなたの家にある日本刀。」

「日本刀?」

「ありますよね?門田家に代々伝わる日本刀。」

「…あります。確かに、門田家には家宝と伝えられている日本刀があります。」

「それが物的証拠です。」

「なぜそれが物的証拠となるんですか?」

「その刀の正式な呼び名は陽光刀。鬼を滅するための刀です。」

「滅する?切るためじゃなくて?」

「鬼に有効で致命傷を与えることが出来ると聞いています。」

「そんなモノが家にあったなんて…」

「どこまで本当か分からない伝承は次第に薄れて真実が埋もれてしまいます。」

「でもあなたたちは少なからず情報を持っていたのでしょう?」

「だからここに避難していただきました。」

「勝手ですね?」

「認めます。ですがそれは・・・」

「僕たちを守るためですか?」

「…そうです。なので。」

「なので?」

「ここからは本腰を入れて警備に当たり、事件を解決します。」

「ここからは?じゃ今までのは何だったんですか?」

「申し訳ない。言い方が悪かったようです。」

「言い方なんてなんだって同じです!僕らは襲われているんです!」

「ですので、吸血鬼警護対策、コードアマテラスを発動します。」

「コードアマテラス?」

「はい。コードアマテラスの発動によって関係者全員が対吸血鬼シフトに移ります。」

「全員て…どのくらいですか?」

「私には把握できませんが、一万人以上います。」

「一万?」

「そうです。私の知る限りですが。」

「そんな数の人が僕らの警護に当たるんですか?」

「いえ、全ての人が警護に当たるわけではありません。」

「?」

「もちろん警護任務に就く者もいますが、捜索や戦闘が任務の者もいます。」

「そっか、そうですよね。すいません。当たり前なことを。」

「いえ。至極当然のことです。なのでこれからの行動ですが。」


そっからの説明が長かったので要一人がすべて聞きほかのものは眠ってしまった。

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