第三話 悪鬼
第三話 悪鬼
ガッシャーーン
ガラスの割れる音がして窓から何者かが飛び込んできた。
警察署の二階の会議室に!
「敵襲―――‼」
すぐさま会議室にいた警官が叫んだ。
すると会議室の扉が勢いよく開き一人の警官が飛び込んできた。
まるで知っていたかのようにすでに銃を抜いて構えている。
「動くな――‼」
入って来た警官が叫びながら銃を侵入者に向ける。
(動くと撃つ!)と叫ぶとその場の全員が思ったその時、
バンバンバン、三発の銃声が響く。
警告などなしに入って来た瞬間に発砲した。
三発とも命中し侵入者が倒れる。
誰も目の前の出来事に声も出ない
「あ…ああ‥あああ」
「ひ‥人が…」
「撃った…拳銃で…人を…」
相手がだれか分からない。
だが燈に告白してきた中に該当者がいたなら、
男子高校生の可能性が高い。
相手の確認もせず、
発砲して射殺。
その時、炭勝がいち早く我に返った。
「何てことを!早く止血しないと!」
すぐさま侵入者に駆け寄った。すると警官が、
「近づくな!」
そう言って炭勝を羽交い絞めにして制止する。
羽交い絞めにされた炭勝が抜け出そうと暴れだす
「何するんですか!」
「近づくんじゃない!」
「何でですか!早く助けないと!」
「危険だ!離れてろ!」
「何言ってるんですか!あんなに血が…」
「出てるか?」
炭勝の動きが止まる
「出て…ない・・・?」
「麻酔銃だ。分かったら下がってろ。」
「…はい。」
警官はそう言ったが炭勝のそばを離れずにいる。
入って来た警官を目配せをし、炭勝の手首を掴み全員を一か所に集める。
それを確認した発砲した警官が銃を構えたままゆっくり侵入者に近づく。
それでも炭勝は侵入者が気になってしまう。
「…気を失ってるんじゃないんですか・・・?」
「分からん。だから確認する。前に出るな。」
入って来た警官が侵入者のすぐそばでそばで立ち止まる。
完全に気を失っているようにみえるが警戒を解かない。
「炭勝、おかしくないか?」
要が小声で炭勝に尋ねる
「何がさ?」
「銃声は三発。」
「それが何さ?」
「全弾命中。」
「そうだね。」
「なのになんであんな警戒する?」
「効いてないかもしれないからじゃない?」
「全弾命中でそんなワケないだろ?」
「何でそんな事気にするのさ?」
「何か隠してる、この警官たち。」
「警察なんだから言えないことだってあるんじゃない?」
「こんな簡単な事件に全員集めたり大がかりすぎる。
「あ、ほら手錠かけるよ!」
「手錠?増々おかしいだろ!」
「何がさ?犯罪者だろ?」
「ここは警察署だそんな拘束必要か?」
「窓ガラスわって入ってくるような凶悪犯だからじゃない?」
「窓ガラス?ここは二階だ。」
「そう‥だね、どうやって入ってきたんだろ?」
「まずいぞ、炭勝。」
「何でさ?もう解決するでしょ?」
「いいや、多分これからだ。」
「もうさっきから何なのさ・・・・」
炭勝がそう言った瞬間。
「ガァァッァァ――!」
侵入者が叫び声を上げ起き上がった。
しかし手錠をされているため勢い余って倒れ込んでしまう。
「キャァァ―!」
「うわわぁぁぁ・・」
当然みんな驚いて声を上げる。
「…そこか…」
侵入者が会議室の隅にいた炭勝たちに気が付いた。
その瞬間後ろ手にされている手錠を引きちぎった
「うわわぁぁぁ・・」
「キャァァ―!」
一層の叫び声が響く中、立ち上がった侵入者が動かなくなる。
「…どうしたんだ・・・?」
突然電気が消える
「なんだ、なんだ。」
「真っ暗だ!」
すると時間にして一分あっただろかすぐに電気がついた。
全員がホッとすると、
「犯人がいない!」
要がいち早く気付いた。
「犯人が逃げた!」
「大丈夫だ。逃げたわけじゃない。」
警官が説明してくれる。
「じゃ犯人は?いないじゃないか!」
「…侵入者は、…」
「どこ行ったんだ!」
発砲した警官が銃をしまい奥に来る
「先輩、説明した方がいいかと…」
「そうだな。頼む。」
「皆さんこちらへ。すこし事情を説明します。」
そう言われて犯人の立っていた位置に案内された。
「これを見てください。」
「これって・・?」
炭勝がのぞき込むと、そこには、
「犯人の来てた服?」
「そうです。」
「え?じゃ犯人は裸で逃げたんですか?」
「いえ、侵入してきた犯人は逃げていません」
「ここで消滅しました。」
「は?」
「正確には犯人の肉体を消滅させました。」
「誰がですか?」
「私がです。」
「はぁ?いい加減なことを言わないでください。」
「本当の事です。」
「そんな簡単に人の体を消滅させられるわけないでしょう!」
「犯人は人ではありません。」
「はー、じゃなんだって言うんですか?」
「…鬼です。」
「は?」
「ここに襲撃してきたのは人間ではなく鬼なのです。」
「何を言っているんですか。犯人が鬼だなんて。」
「ではこの現状をどう説明します?}
「それは……それじゃ、本当に?」
「はい、襲撃犯は鬼です。」
「ええーー」