第十七話 荷物
第十七話 荷物
「うお?」
一斉に驚くと善一が、
「な、な、何事ですか?」
藤川が入口のほうに歩き始める
「訪問者だ。おそらく君たちの荷物だろう。」
そういうとインターホンで何か話している。
二分ほど話すと藤川が扉の右側に移動する。
すると、
人一人ギリギリ通れるくらいの扉があきベルトコンベアのようなものが伸びてきた。
奥から何か運ばれてくる。
「僕たちの荷物・・・・だ?」
善一が戸惑ったのも無理はない。
見覚えのあるバックとともに見覚えのないバックが数十個流れてきた。
藤川が通路?を確認すると扉が閉まった
「君たちの荷物で間違いないな?」
「・・・」
藤川の質問にみな答えられないでいた。
すると燈が、
「はい、間違いないです。」
それを聞いた要が
「え?どういうこと?燈は誰のかわかるの?」
燈は気まずそうに、
「あ-、ごめん言うの忘れてた。」
「燈は知ってたのか?」
要が燈に聞くと
「知ってたというか…」
「これを手配したのは燈ということだな・・・」
「ははは、そうでーす。ごめんすっかり忘れてた。」
「それはいいさ。どっちにしろここに何日かは滞在する。着替えなんかを頼んだんだな?」
「すぐに帰れそうにないからさ。必要だと思って。」
「いい判断だ。準備がいいに越したことはない。じゃ話を戻そう。藤川さん?」
藤川がゆっくり話し始めた。
「そうだな、急ぐ理由だったな。」
「そうです。あなた達が敵を全て片付ければ解決する話ですよね?」
「できるならばそうだ。」
「できないんですか?」
「襲撃に来る敵をせん滅することはできる。」
「それじゃダメなんですか?」
「黒幕がわからない。」
「取り調べればいいじゃないですか?捜査もするんでしょう?」
「あんな生き物を取り調べられると思うか?」
「そりゃ・・・無理かもしれないですけど・・・」
「鬼の組織は千年以上の歴史があるそんな簡単に見つからん。」
「警察で探してもですか?」
「そうだ。そもそも黒幕がわかってない。」
「どういうことですか?」
「まずそこからだな。」