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第十四話   移動

         第十四話   移動 


  

「!そうさ、僕は暁 桃次郎。君の親友だ。」


そう言った桃次郎をみた炭勝は少し安心したように見えた。

そうしてほっとしたのも束の間、


「盛りがってるところ悪いが到着だ。」


藤川 真実巡査の運転するパトカーが到着した。


「ここって…」

「県警本部だ。炭勝案内する。」

「桃次郎は?」

「護衛の為の準備がある。昼のうちに済ませなきゃならない。」


「そういうことだ。また後で会おう。僕は君の護衛だからね。」


そういった桃次郎は足早に去っていった。

そして荷物を持った藤川 真実巡査が声をかける



「行くぞ」

「この前のとこじゃない。」

「所轄の武器庫は所在が知れてるからな。」

「前の所は安全じゃないの?」

「所轄は場所が狭いからな、護衛も常駐できん。」

「桃次郎君たちもここに住むんですか?」

「当然だ。鬼は夜来るんだからな。」

「でも頑丈な建物なら侵入できないですよね?」

「そんな守り一辺倒じゃいつまでもここで暮らすことになるぞ。」

「う…・」

「ここなら敷地も十分ある。」

「そんな広いんですかここ?」


炭勝が疑問に思うのも無理はなかった。

県警の敷地が空き地ではないので広く感じなかったのだ。


「ここはどれも県警の建物だ。お前たちを特定しずらい。」

「ああ・そうか。」

「加えて護衛の連中合宿の名目で数百名来ている。」

「え?そんなにですか?」

「何を言ってる少ないくらいだ。」

「そんなに必要あるんですか?」

「明日明後日には数千名になる。」

「そんなに沢山の人がどこを護衛するんですか?」

「まず、24時間体制で君たち4人を。」

「でもそれだけなら…」

「ここのどこにいるかわからない様に数か所に配置する。」

「え?じゃ、要兄さんや燈さんや善一さんとも別々なんですか?」

「そのことなんだが、…」

「何だが・・?」

「今の所決めかねているのが実情だ。」

「一緒だと守りずらいんですか?」

「いや、一緒の方が守りやすい。」

「なら一緒でいいじゃないですか?」

「だが敵に居場所がバレたら?」

「ばれたら?」

「敵の総攻撃を喰らうだろ。」

「そうですけど。」

「敵の戦力を分散させたい。」

「戦力を集中して守るのはダメなんですか?」

「敵の総戦力が分かってるならそれでもいい。」

「分かってないなら・・・?」

「万が一敵戦力がこっちを上回った場合。」

「…守り切れない?」

「そういうことになる。」

「そいつはマズイですね。」

「だからいくつも囮を配置する。」

「囮…ですか?」

「そうだ。そのうえで君らの居場所も公開する。わざとな。」

「囮のですか?」

「そうだ。それもいくつも、偽の情報を流す。」

「そんなことするんですか?」

「他にも色々手を打つ。情報戦とはそういうものだ。」

「情報戦なんですか?この戦い?」

「古今東西、戦はすべて情報戦だ。ただデジタル化か進んだだけだ。歴史で学んだだろ?」

「そうですね。ただ…」

「ただ?」

「鬼と情報戦ってイメージ湧かなくて。」

「先入観を捨てたほうがいい。」

「はい?」

「今回の戦いの相手。鬼はバカじゃない。」

「でも鬼ですよね?」

「君らの思ってる鬼と多分全然違う。固定観念は捨てるんことだ」

「僕そんな頭固いですかね?」

「着いたぞ。ひとまずここに隠れてもらう。その前に、」

「その前に?」

「今すぐやってもらうことがある。」

「はい。」

「持ち物検査と、」

「はい。え?」

「健康診断だ。」

「ええー!」

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