8/49
7 元の世界
ふと目が覚めると、うたた寝をしていた自分の部屋だった。
「え?戻ってきた?」
私は戻ってきたらしい。
それとも夢だった?
でも夢にしては 食べたご飯の味もしたし、折り紙もしたし、なんだろう?
白昼夢、なのかなぁ?
ミューちゃん可愛かったなぁ。
もう会えないんだな。
時計を見ると30分位しか過ぎていなかった。
気を取り直し、明日の仕事の用意をして、家事をして、いつもの生活に戻った。
帰ってきた息子に夢の話をした。
「今日、昼間うたた寝していたら、なんか凄い夢見たよ!」
「凄い夢ってどんなの?」
「異世界転生的な夢だった」
「その手の本の読みすぎだよ」
家族に笑われるも、なんだかほっとした。
実際急に転生したら前世への心残りだらけで楽しめなかったしね。
夕食も終わり、片付けをして、いよいよ寝るときになって急に思ったのだった。
折り紙を枕元に寝たら、ミューちゃんに届けられないかなぁ。なんて。
家族から 何してんの?って聞かれたけど、ちょっとしたおまじない。と言って誤魔化した。
「おやすみなさい」
目が覚めたら、豪華な部屋だった。