25 ドングリころころ
森の散歩道を10分ほど歩くと、見たことがある森の小屋があった。
「小屋に荷物をおいて参ります」
ハヤトとヨーコは小屋へ行くようだ。
ヨーコは荷物なんか持っていたかなぁ?と思いながらも了承すると、エリーが渋い顔をしていた。
ミューは久しぶりのお出掛けらしく、始終ご機嫌でニコニコしている。
「リリーちゃん!なにするの?かごもってきたよ!」
私に籠を見せて聞いてきた。
「ドングリを拾います。ドングリでおもちゃを作ります」
「はーい!」
「なるべく大きいのが良いです」
「はーい!」
ミューは元気良く返事をし、エリーとドングリを探しに行った。
「り、リリー様」
後から呼ばれて振り返るとヨーコが籠を渡してくれた。
「ありがとう」
「あ、いえ、その」
もしかしてヨーコは私の事が、怖いのだろうか?
「ヨーコさん、一緒に探しませんか?」
「は、はい、あの」
おちついて、頑張って、と思いながら待っていると
「あ、穴場の、ば、場所・・・」
穴場を教えてくれるということかな?
「穴場を教えてくれるんですか?」
コクりと頷き指を指した。
指の先の方角に穴場があるのだろう。
「教えてくださいお願いします!」
もう一度頷いたヨーコは先に歩きだした。
私を気にかけるように後ろを振り向きながら歩いていく。
小屋が辛うじて見える位の距離を歩いたろうか、ヨーコが立ち止まった。
「こ、ここです」
私も立ち止まり回りを見渡した。
「凄い!」
ドングリは、椎、柏、椚などが色々ある。
松ぼっくりも普通サイズの他、大王松もあって、これはポンデローサかしら。
モミジバフウもあるし、知らない木の実もいっぱい有る!
何て素晴らしい!
「ヨーコさん!凄いです!」
私はヨーコの手をつかんでブンブン振り回した。
少し目を丸くしたヨーコがフワッと笑った。
色々ありすぎて目移りしてしまい、悩んでも仕方ないと、とにかく籠に入るだけ詰め込むと満足して少し落ち着いた。
あ、ヨーコを置き去りに行動しすぎたかも。そう思ってヨーコの姿を探すと、見えるところでヨーコもなにか拾っていた。
ヨーコはこちらに気がつき聞いてきた。
「戻られますか?」
「あ、もしかして、時間結構たってる?」
「30分はたっていないかと」
「う、夢中で気がつきませんでした」
ヨーコのそばへ行くとなにか見せてくれた。
「これも使えますか?」
それは銀杏と紅葉だった。
「はい!どこに有ったんですか?」
「そちらのほうに。小屋の裏にはツタモミジも有りますよ。ちょうど良い色のはずです」
なんと!綺麗な紅葉が沢山あるとは。
「ヨーコさん凄いです!」
少しだけ紅葉を拾い、小屋に戻った。
少し前にミューたちも戻ってきたらしい。
「リリーちゃん!いっぱいあったよ!」
ミューが籠を見せてくれた。
ドングリや松ぼっくりがいっぱい入っていた。
「ミューちゃん いっぱい拾いましたね。凄いです」
「リリーちゃんもいっぱいひろった?」
「はい。これです」
籠を見せるとミューは大王松の松ぼっくりに釘付けになった。
「おっきぃまつぼっくり!」
「お屋敷に戻ったらミューちゃんにも差し上げます」
「ほんと!?リリーちゃんありがとう」
かわいいなぁとミューちゃんを見ていると、ハヤトが声をかけてきた。
「おやつはいかがですか?」
ハヤトはおやつの用意をしていてくれたらしい。
「クック料理長の特別おやつだそうですよ」
「とくべつなの?」
エリーとミューがおやつについて話していた。




