命綱
過去と今と未来とを繋ぐ、私の命綱。
いくら捻れても、引いても、解けようとしても、決して切れることのない一筋の。
手を離しても、私を繋ぎ留めていてくれている。
でも擦り切れてきたなら、補強しなくちゃ。切れることはなくても、消耗はするから。
心許なくなったら、一見弱くなったそれを不安が断ち切らんとするから。
剥がれ落ちた過去の欠片を浚ったものでも、拾い損ねた記憶を寄せ集めたものでも、とにかく新しいものを接ぎ足さなくちゃ。
かき集めたものを紡いで撚り合わせて、散っていった過去を補って、残った部分に接いで補強する。
古くからあった芯はもう窺い知れないけれど、確かにずっとそこにあって、この命綱を支えているはずだと信じて。
何度も継ぎ足した、剥がれては新しいものを矧いでいく記憶の断片が、その殆どを多い隠してしまっているけれど。
それが今の私であり、今と過去とを伴って私を未来へと導く、私にしか判らない、道しるべ。