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婚約破棄された異世界の魔女【連載版】  作者: 純太
第3章

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アルフレッドの不満

場繋ぎのメタ回です。

ご機嫌よう。

第二王子のアルフレッドだよ。


『第二王子』のアルフレッドなんだけど、僕、出番全くないんだよね。


おっかしいなぁ。

兄と弟があれだけ活躍しているというのに、僕には見せ場なんてありもしない。


唯一の出番がハ◯回とか、ちょっと切ないよね。

一言で表すなら(´Д` )だよ。

もっと言うなら( ´Д`)y━・~~だ。

しかもあれ、真面目な話ししているようで、ただ◯ゲの話ししてるだけだからね。


はあ、確かに?兄を蹴落としてやろうとか、兄のポジション奪ってやろうとか、そういう事思ってるわけじゃないけどさ、でも、これは思っちゃうんだ。


せめて、兄レベルでは出番が欲しい。


弟はヒーローだから、まあ、そこと比較をしようとは思わないよ。

だけど、僕だって『ヒーローの兄枠』な訳でしょう?

もっと出番があっていいと思うんだ。


「ねえ、兄上はどう思う?」

「えー、そういうメタフィクションな話ってアリなの?」

「そう思うなら『何の話だ?』くらい言わないとダメだよ兄上。」

「何の話だ?」

「もう遅いから。」


ここは王太子、つまり兄の執務室だ。

兄はいつもの様に自分の執務机に腰掛けお茶を飲み、僕は応接用のソファに腰掛けている。


今は丁度お茶の時間で、そこに居合わせた僕はこの機会に日頃思っていた事を、兄上に相談する事にしたんだ。


「つまり何だ。出番が欲しいんだな。」

「多くは望まないよ。僕の設定上、イケメンだが中身は普通で穏やかな平凡青年フサフサ王子だからね。」

「何だ、今少し心が痛んだ気がする。」

「僕って、簡潔に言うとモブだからね。主役級に目立とうとは思わないよ。だけどさ、平凡な第二王子という設定をもっと生かして欲しい!」

「生かした結果がコレなんだろ?」


そこで、スッと兄上の背後で手が上がった。

そこに居るのは勿論、自称兄の利き腕ロダンだ。


「何だ、ロダン。」


兄上の呼び掛けにロダンは一歩前に歩み出て応えた。


「私から提案を宜しいでしょうか。」

「何か良い案があるの?」

「はい、アルフレッド殿下。思うに、こういった複数の王子がいる場合、物語的に王位継承権争奪戦をし、王太子の座を乗っ取るものが主流かと。アルフレッド殿下がハリストール殿下を陥れるために暗躍されれば、自ずと出番が生まれるのでは?」

「待て待て待て。何その陰謀物語。」

「うん。それは一理あるね。」

「いやいや、無いから。話変わるから。」

「出番がわんさか増えるね。しかも、ラストは美味しい感じで幕引きさせてもらえるんでしょう?イイ。」

「よく無いよく無い、全くよく無い。というか、それだとお前は悪役だぞ?モブじゃなくて完全なるラスボスだ。」

「うーん、それは望むところでは無いかな。」

「そうだろう?」


兄上は「はあ」と深く深く溜息を吐き、お茶をズズズと飲んだ。

行儀が悪いと王妃様に怒られるよ?


そこで、新たにスッと僕の向かいから手が上がった。

向かいのソファに座っているのは兄の婚約者のメルリーサ殿だ。

今まで黙っていた彼女だが、僕らの視線が向くと、おっとりとニッコリ笑って口を開いた。


「私にも良い案がございますわ。」

「何でしょう?メルリーサ殿。」

「いっその事、剃ってみてはいかがでしょう?」


そう言うとメルリーサ殿は、そっと自分の頭に手を当て、またおっとりニッコリと笑った。

僕は思わず兄を見た。


「何故こっちを見る。」


確かに、兄はそのお陰でキャラ立ちしていて出番が増えているようにも思う。

皆に弄ってもらえる、ネタにしてもらえる。

別に沿ってる訳じゃ無いけど。


「何故上をジッと見つめる。」


そうか、その手があったか。

だけど、せっかく持って生まれたものをみすみす捨てる訳には。

僕は、そっと自分の頭に手を当てた。


「親から貰ったものを、大切にしたいと思います。」

「別に粗雑に扱っとらんわ!むしろ最上級に大切にしとるわ!」


兄上は両手で頭を押さえ、ちょっと泣いていた。


「まあまあ。しかし、出番について気にされているようですが、アルフレッド様はまだマシだと思いますわ。」

「そうなのですか?」

「ええ。私なんて、姿形どころか名前すら出ておりませんでしたのよ?地の文でちょこちょこっと出て来ただけですのよ?それなのに、突然この場に参加させられる辛さ。『誰、お前?』状態なのですよ?そんな私からすれば、贅沢な悩みですわ。」

「それを言われると耳に痛いです。そうか、贅沢か。」


そんなこと考えもしなかったな。

確かに、ここまでまともに出番が無かったメルリーサ殿や、小話にちょっとだけ名前が出た魔道具屋の青年に、沢山いたはずなのに十把一絡げにされる隣国の魔術師達や我が国の魔術師・騎士達に比べれば、僕はセリフも名前もあるし、固有の出番もあったし、恵まれているのかもな。


「そうだね。メルリーサ殿の言う通りだ。」


それに、贅沢はいかんな贅沢は。

やはり人間、慎ましやかに細く長く生きなくては。

うんうん。


やっぱり、このままが一番いいや。






「これって入ってもいいのかな?ニーナ。」

「いいえ、フェルーク様。そっとしておいてあげましょう。」


ロダン「ということで次回は、アルフレッド殿下好きの君に捧げるアルフレッド回!キャラ崩壊していたアルフレッド殿下のマトモな姿が伺える特別仕様!是非見てね( ´ ▽ ` )ノ」

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