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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

BL短編集

恋の熱

作者: 藍上央理

<プロフィール>

商業では粟生慧で執筆しています。

おもに電子書籍ではBL中心です。

商業の内容はほぼエロです。

「さみぃ」

 坂之上が両手をブレザーのポケットに突っこんでぼやいた。

 吐く息が白くなるほどの寒さじゃない。俺は横目で坂之上を見つめた。

 坂之上の少し長めの髪が、耳にかかっている。ぴんと跳ねさせてセットした茶髪が、俺の目には格好よく映る。俺はそれほど寒くないけれど、坂之上はかなり寒いらしい。白い肌が今日は青白く見える。細い肩を丸めて、ぶるぶると震えている。

 毛がスムースな仔犬みたいだ。

「なんで、十二月までマフラーもダメなんだよ。さみぃんだよ、なぁ?」

 坂之上がアヒル口をさらにとがらせて、俺を振り返った。

「そんなに寒くないよ」

 坂之上のとがった唇がすごく気になって、目が離せない。俺は坂之上の手を取ると、「寒くない」と言いつつ、自分のブレザーの下に坂之上の手を引き入れた。

「あったけぇ!」

 坂之上の目が輝く。「あったけぇなぁ、おまえ」と言いながら、坂之上が両手を俺のブレザーの下に突っ込んだ。

 とたんに俺の胸はひんやりと冷たくなり、坂之上の両手が俺の体温を奪っていく。俺の胸の鼓動を、坂之上が感じ取れるだろうか。俺の想いをその冷たい両手で受け止めてくれるかな……。

ご感想お待ちしております。

なお商業収録作品は除外しております。

「キミイロ、オレイロ」

「悪徳は美徳」

「不確かな愛を抱いて」

「甘い蕾を貫いて」

「山神様といっしょ!」

関連作品のみ。

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