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Ⅰ-⑤

 そういえばもう話はしてあるって言ってたけど、私引き受けるかも決めてなかったのに話を通してたのか。

 ……………よし、深く考えない。いこう。


コンコン


「失礼しま」

「「「いらっしゃーい!!」」」

 な、なに!?クラッカー?

「ようこそ!橘会へ!」

「うん、合格点だね〜」

「女子だわ女子!嬉しすぎるっ!」

 えーと…、ダメだ。頭がついていってない。

「大丈夫か〜?あ、俺二年D組、会計やってます。二階堂圭な。よろしくね」

「よ、よろしくお願いします」

「あは、かーわい」

 うわ!顔が近いっ!てか初めてこんな近くでみた。

 わー。少し長めのさらさらなブラウンの髪に、180センチはあるだろう身長。そしてなにより整った顔立ち。少し細めの眼が狐を思わせる。

 ……腹黒そう…………。

「ちょ、先輩!近いです!山本さん固まってるじゃないですかっ」

 おぉ紳士だよ。ナイスフォローだよ、一ノ瀬くん。

「えっと改めて、一年B組書記の一ノ瀬祐です。一年生増えて嬉しいな。よろしくね」

 一ノ瀬くんは可愛いなぁ。わんこ系だよね。ダークブラウンの瞳がまん丸なんだわ。髪の色素は薄いものの、地毛だからこそ似合ってるし。これぞ白馬のプリンスってかんじ。

「なんだよ、硬いな〜イチは。ねぇ?えーと、」

「あ、一年C組山本圭織と申します。杉原先生の紹介できました。しばらくの間ですがよろしくお願いします」

「礼儀正しいな〜。かおちゃんね、りょーかい〜。俺のことは圭ってよんでね」

「は、はぁ」

 無理です!先輩のファンクラブの方々に殺されますっ。

「ちょっと圭!!んの女ったらし!!!せっかくの女子の比率増えたんだから、余計なことすんじゃないわよ!」

「てかお前別に女じゃな、ぐふっ」

 ………私は何も見なかった。えぇ白目むいて泡吹いてる二階堂先輩の姿なんて見えませんとも、えぇ。

「…うふ、失礼したわね。二年D組、副会長の鈴木杏奈。きてくれて本当にありがとう。ちょっとおかしなのいるけど気にしないでね」

「はい………」

 美しすぎる!鈴を転がしたような声、すこし緩やかなカーブを描く肩まで伸びる艶やかな黒髪。そして何より、パッチリおめめに本当に自前ですかっていうまつげの量!

 もはやパーフェクトとしかいえない…マンガの中しかいないと思ってたよ。こんな女の子…。

「山本」

「は、い」

 この声は会長っ!?なんっつーベルベットボイスっ。耳元で囁かれたら一発でノックアウト間違いなし!

「私が会長だ。二年A組の藤原修一。君には会長補佐として頑張ってもらいたい」

 少し短めの黒髪に、眼鏡の奥にあるのはまるで獲物を狙う獣のような瞳。姿形はしなやかなまるで黒豹だわ…。なんで“様”で呼ばれてるのかわかる気がする。………これは魔王様だわ。

 ……………あれ。なんかおかしな単語が聞こえなかった?

「えーと?」

 会長補佐、とか聞こえたけど…?

「だから会長補佐、つまりは橘会臨時メンバーとして迎え入れたい」





っちょ!!!!ま!!!!そんな話きーてないんだけどぉー!!!!!







次から2章に入ります。

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