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二人きりで残業編 -現実-
美優は執務室を出るなり足早に駅へと向かった。
バレた……たぶんバレた。
淫乱だと思われた。
どうして食事なんか誘うの?
どうせ、さっきの恥ずかしい妄想を揶揄うつもりなんでしょ…
本当に恥ずかしい…
来週からどうしたらいいの?
どんな顔で接すればいいの?
美優は一刻も早く駿から離れて一人になりたかった。
駿はというと…
「最近のコンビニスイーツって美味いな…」
と呟きながら、溜息交じりで執務室で一人寂しく甘味を堪能していた。
千載一遇のシチュエーションだったというのに……