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恐怖の帰り道

作者: オルレア

始めに記しておこう。これは架空や想像の物語ではなく筆者自身が体験した帰り道の話である。


 私、オルレアは本が好きでよく本屋に行き目に付いた物を買い漁り、その貯まった本の消化を帰宅後の楽しみにしている一般人である。だが最近は忙しく本屋に行く時間が取れず難儀していたところだ。私は本のあの重みが好きなので紙派だ。だが新しい本欲しさという欲が日に日に強くなっていった。貯まった本があと3冊で無くなる時、私はその事実に耐えきれずネットでいろいろと調べた。通販サイトで欲しい本を買おうかと思ったが私は特定の本が欲しいのではなく、ただ目に付いたものを買っているだけなので何も買えずにそのサイトを閉じた。

「あーなんかめっちゃいろんな小説並べてるサイトとかないのかなー」

そんなことをぼやきながらネットサーフィンをしていた時にこの『小説家になろう』というサイトを見つけたのだ。膨大な量の小説に私は感動した。もともとの本の買い方もあって、様々な小説で溢れているこのサイトは理想郷そのものだった。数多の小説を読んでいるうちに「自分もなんか書いてみたいなぁ」という感情が芽生え始めていた。その時この企画が目に留まり試しに書いてみよう、と思い立ち今こうして筆を握っている。ずいぶんと前置きが長くなってしまったがここからが本題。私が執筆活動中に起きた凄惨で恐ろしく無慈悲で残酷だが正しく公平な『それ』の話をしよう。

 企画に参加しよう!そう思ってたからどれ程の月日が流れただろうか。作文なんて国語の授業でやった程度の経験しかない私は想像を絶する難易度の高さに軽い絶望を味わっていた。お世辞にも優等生とは言えない、というかただの問題児だったので夏休みの宿題の読書感想文すら書いたことがないのだ。そんなやつがいきなり小説を書くとなったら当然と言えば当然だが。自宅から最寄り駅までは徒歩で40分ほどとそれなりの距離があるのだが、歩くのは嫌いではないし何より田舎だから夜空を阻害する人工的な光がほぼ無いため、星空が綺麗に見える。そんな帰り道を歩きながら今日も面白い題材はないかと思考する。いっそ目の前に広がる街灯すらないひたすらに田んぼが続くこの光景を書こうかと何度思ったことか。ひねくれている私は話題で被りたくないため、安易に「幽霊に追われて~」とか「遠くにナニかが見えて~」とかで書きたくなかった。執筆ド素人のくせに面倒な性格で難易度に拍車がかかっていた。余計なプライドで膠着する自分に呆れ、曇り空を見上げ静かにため息をついた。ため息をつく度に幸せが逃げると言う。私は小説を書こうと思ってから一体何百の幸せを逃がしてしまったのだろうか。そしてまた1つ幸せを逃がした。

 そんな時だった。私は不意に思いだし、スマホで小説家になろうを開いた。とても嫌な予感が身体中を駆け巡った。指先が震えてタイピングに手間取りながらも開くことができた。そして参加しようとしている企画のバナーをタップし特設ページを未だ震える指でスクロールをする。そこに書いてあった一文に釘付けになった。最初は虚脱感を覚え、それを掻き消すような猛烈な焦燥感が込み上げてきた。書いてあった文はこうだ。

『投稿期間:2023年7月03日(月)0時00分00秒から

     :2023年8月24日(木)23時59分59秒まで』

今日の日付は私の記憶とスマホに表示されているのが間違っていなければ8月24日。つまり締め切りまで半日すらないということになる。あまりの絶望的なその事実に目眩がした。熱さとは関係のない嫌な汗が頬を流れていく。焦っても取り返しのつかない『時間』に私は容赦無く、為す術もないまま押し潰された。

 時間。それは凄惨に、無慈悲に、残酷に、決して戻りはせずただ進んでいく。けれどとても正しくて、公平で、優しい。私はその圧倒的な平等を思い知らされた。

4時間程度で書き上げた駄作なので誤字とか脱字とか脈絡の無さとか短いとかそもそも面白くないとか問題しかないです。ゆっくりと確認どころか後書きを書いてる時間すらないのです(現在時刻21:42)。

この小説を開いてくださった方すべてに全身全霊の感謝を。

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