■第二章 5ー3 こんにちは???
本日のラストです。
多忙につき、ろくに書き溜められず、
これでストックが尽きてしまいました(泣。
みたらし団子のお土産は、思いのほかヴァネッサたちに好評だった。
「うむ。ここ最近はコーヒーに凝っていたが、日本茶もいいな」
「ケーキやクッキーなどの甘味もいいですが、和菓子のシンプルな甘さも優しくて好ましいです」
みたらし団子は元々自分の好きな和菓子であるため、自分自身を褒められている気がして浩介はうれしくなってくる。3時のおやつの時間は、浩介にとって素敵な時間となった。
お土産のご褒美のおかげか、夕食のメニューは浩介の好きなスコッチエッグだった。付け合わせは、先日ようなクロケットはなしで、代わりにピーマンと豚肉の生姜焼きが添えられている。基本的に浩介に好き嫌いはない。本日の夕食もおいしくいただいた。
——ますます日本の洋食的食になっているなぁ。それにしても、スコッチエッグ、好きだとは言ったけど……頻繁に夕食で出てくるようになったよなぁ。
ヴァネッサの屋敷では、一度メニューが決まるとヘビーローテーションで出てくるのだろうか。そんなことを、食後のコーヒーを飲みながら、浩介はぼんやりと考えていた。
夜になると少しだけ自由な時間となる。ここ数日ジズたちと話をしているため、寝る時間がかなり減っているなぁ、と浩介はベッドに横になって考えていた。
今日はまだジズたちはいない。サイドボードの本「リューイの魔法の小箱」を手に取り、ページをパラパラとめくる。
と、そこに聞き慣れた(と認識している)ジズの声が聞こえてきた。
「とりあえず、こんにちは! はじめまして!」
「あ、やっと来た。改めてこんにちは。でも……初めてじゃないよ?」
「へ? あれ? ……はじめまして……だよね?」
「へ? あれれ? 覚えてないの?」
そう返して、浩介とジズは見つめ合う(気がした。相変わらず、ジズたちの姿は見えていないが)。
恐る恐る、ジズが質問をしてくる。
「ええっと……キミ、ボクたち前にも会ったことがある?」
「うん。ジズとミオだろ? いろんな世界を見て回っているっている2人組でしょ?」
「うん、そうだけど……どうしてボクたちのこと詳しく知ってるみたいだけど、何か不思議な能力でも持っているの?」
ジズが硬い声で聞いてくる。明らかにこちらを警戒している。
「えっと……不思議な能力も何にも持ってないよ、オレは。事情はキミから直に聞いたんだよ」
「どう言うこと? 『不思議な能力はない』って言ったけど、自覚がないだけなのかなぁ。先のことを知覚できるってことなのか、時間軸を超える能力があるってことなのか——この世界には時空連続体で構成されているみたいだし」
「時空連続体?」
ジズがまた聞き覚えがないことを言っている。浩介は状況がわからず、(相手は初めてだと思っているが)またジズとの会話を楽しみだした。
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その頃、ヴァネッサは自分の屋敷に、侵入者があることを知覚していた。
しかも、周囲の結界を無視し、突然出現したモノ。そんなことが出来るモノなど限られている。
——ほう。めずらしい。“渡るモノ”か。
魔導を志すモノが血眼になって求めていた、“存在”が何重にもなっているモノ”。“前回”の彼も出会うことはなかったはずの存在だ。現れたきっかけはやはり——昼間に屋敷に届いた、金ピカ象さんだろう。
あの愚者の思惑が進んでいることは腹立たしいが、今のところ、浩介に危機が訪れる様子はない。
——しばらくは、この闖入者とウチの見習いの触れ合いを興味深く見守っていよう。
さまざまな世界を“観て”回る彼らは、こちらのスタンスに近いのだし、大きな問題にはならないだろう、という目算もある。だが……。
——それにしても、何なのだこの感覚は……? おかしい、何故か覚えがある? 同じようなモノを、私は前にも知覚したことがあると言うことか?
それとも……私が何かを見落としている?
バネッサは滅多に感じたことのない、言いようのない奇妙な感覚に、少しだけ不安を覚えた。
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うまく回廊へと閉じ込められた、か。
どこに現れるか知れない“渡るモノ”は、もはやほかの世界に自力で渡ることは、出来はしないだろう。これでいい。
それにしても——やはり魔女の近くには、“エサとなる何モノか”があったと言うことか。ワシの予想通りであったか。ボクの長年の魔導の智慧を前に、隠し通せると思ったのか。愚かな。
魔導を志すモノ——そう言った人間の目指す道は、もちろん血塗られたものだ。私ももちろん、これまでさまざまなモノを犠牲にしてきた。血筋の者たち、思いを寄せた者たち、歴史の偉業を成し遂げた者たち。そして、我が一門の者たちも、丸ごと、な。
そして、ようやくここまでは、我らはたどり着いた。“真理”を手に入れるのは、もう少し先のことだがな。もうほとんど、この手に近いところまではきているのだがな。
何百年も積み重ね、ようやくついた道筋だ。もはや見失うこともない。
これで“真理”への道は開かれる。そう考えると——全身が高揚感に包まれる。久しく忘れていた歓喜の感情が、この身を震わせる。
これで彼らも浮かばれよう。“我ら”は間違って間違っていなかったのだ!
いかがだったでしょうか。
諸事情(私事)により、しばらくは
不定期の更新(かつ更新量も未定)となります。
※現在は週一3話公開ですが……週一1話更新はキープしたいなぁ……。
なるべく早く、同ペースに戻せるといいな……などと願いながら、
とりあえず、まずはストックを増やす作業に勤しみます。
多忙ではあるのですが……何とか隙を見て!
ともあれ、また次回更新時にお会いしましょう!




