10:換金報酬自己鑑定
遺跡から帰ってきた俺たちは、集会場の近くにある遺跡管理協会に来ていた。
しばらく順番を待ってから、協会の職員に、隠し部屋を見つけたこと。
そこで彼女が金貨を一枚見つけたことを、報告した。
交渉の結果、俺たちは調査費用としてそれぞれ5Ptを受け取る。
新領域発見の報酬もかねてこの金額だとすれば安い気がするが、辺境遺跡の調査ならこんなもんだろう。
発見した金貨は協会に引き取ってもらうことにして、彼女はその対価として50Ptを受け取っていた。
金貨を鑑定した結果は
・古代の金貨
・純度:K18
となっている。
かつて普通に使われていた通過だから、予想通り金の純度は低めだった。
これなら、溶かして金にするよりも、歴史的価値込みで協会に売りつけた方がよい。
何に価値を感じるかは人によって違うから、50Ptというのが得なのか損なのかはわからない。
本気で鑑定すれば相場とかも見えるのかも知れないが……そもそもあの金貨の所有権は、直接拾ったスグメさんにあるのだから、あまり興味も湧かなかった。
「ぷぅたくん、この後はどうするんですか? 次も遺跡の調査ですか?」
「調査では小遣い稼ぎだからな……」
「ということは、まさか」
ちなみに、遺跡探索は大まかに二種類に分けられる。
一つは、すでに探索済みの遺跡を調査する『調査』
もう一つは、発見されたばかりで未探索の遺跡を調査する『探検』
未発見の遺跡を探す「冒険」というのもあるのだが、それは別物と考えて良いだろう。
つまり、今回の遺跡探索は、正確には遺跡調査ということになる。
すでに探検済みの遺跡だから、今回のように隠し部屋でも見つけない限りお宝にはありつけない。
支給される調査費用も、雀の涙だ。
「次は、遺跡の探検をしようと思う」
「戦闘能力のないぷぅたくんに、探検は無理だと思うのですが……?」
「いや、なんとかなるだろう。なんて言うか、なんとかなる気がするんだよな……」
・鳳仙風太郎
・能力:■■■■
・身体能力:ランクB+
特に鑑定するつもりはなかったのだが、そこには俺自身のステータスが表示されていた。
ランクB+というのが高いのか低いのかはわからない……が『+』とついているのだから、低いと言うこともないだろう。
そもそも俺は、一般人と比べても運動は得意な方だしな。
そして、今のでなんとなくわかったのだが、鑑定能力で鑑定できないのは、俺自身と言うよりも鑑定能力自体なのだろう。
つまり、能力を避けるように俺自身を鑑定すれば、俺にある隠された能力なんかも見つけることができるはずだ。




