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逃げる姫と追う男と一人の男
「ハァハァ、どいてどいてぇ」
1人の少女がたくさんの武装した男に追われていた。
人で賑わう城下町その中でも人の多い中央通りで、今日はお姫様の誕生日を祝い祭りが開かれていた。
そんなめでたい日のめでたい場所で追跡劇が行われていた。
だが、それは異様な光景であった。少女を追っているのは国の衛兵なのだ。
「ハァハァ、ほんとしつこい」
少女は路地に逃げ込もうとしたがそこには壁があった。そこには1人の大男が立っていて、そのままぶつかってしまい尻もちをついてしまった。
「邪魔はやくどいて」
少女は立ち上がりながらその男に命令するが男は退きはしなかった。それどころか衛兵にも追いつかれ挟まれてしまった。
「もう、ほんとにしつこい。それにあんたも邪魔なの。私はあいつらから逃げたいの、それなのなんで、てっえ?」
気が付くと少女は城の部屋にいた。
「え?なんで私部屋に戻ってきてるの?」