武器とバグ
次の日
学校にて
「文華ー!結果どうだった?」
「なんと、、4位でした」
「おー!すごいねー!」
「景色もすごいよかった」
「あ。文華ぜっっったい景色優先したでしょ」
「バレた?」
「文華がそういうこと言う時は、景色優先してるって相場が決まってるから」
「それよりさ、今日やる?」
「そんなことなのか?まあいいや、今日は妹たちの世話しなくちゃならんからごめんね」
「ううん、全然いいよ。梨央以外にもフレンド出来たし」
「お!マジで!今度紹介してよ」
「いいよー」
放課後
「あ、なんかメッセージ来てる。メリーさんからだ」
『メロンちゃんへ
時間に余裕があったら、うちの店に来てください』
「暇だし行こうかな」
数分後
「いらっしゃーい。あ、メロンちゃん来てくれたんだ」
「来ましたよ。それで、どうしました?」
「いや実は、、メロンちゃんトップ15以内に入ったでしょ?」
「はい」
「それで、称号貰った人が体とステータスに異変が多いらしいから。メロンはどうかなって思って」
「あ、それなら尻尾が2つになりましたよ」
「え!」
「ほら」
そこには同じような尻尾が2つゆらゆら揺れていた。
「ほんとだ!ちょっと、触ってもいい?」
「いいですよ」
「すごい!どっちも、ちゃんとふかふかしてる。てっきりコピーしているだけかと思っていたのだけれど」
「あの、ちょっと、こちょばいのでもういいですか?」
「ああ、ごめんね。そういえば、尻尾もちゃんとリンクしてるんだもんね」
「それ今知りました。この手のゲームは、初めてなので」
「へーそうなんだ。そういえば、うちのブラットはどうしたんだろ。」
「ブラットさんもトップ15入ったんですか?」
「らしいんだけどね。今の時間辺りに来るって言ってんだけど、、」
「でも、そんな私たち呼んでどうしたんですか?」
「実は武器を渡そうかなって思って。できれば、イベント前に渡したかったのだけれど、中々納得行くのが出来なくて」
「いや、全然いいですよ。作ってくれたことだけでも嬉しいですし」
「そう言ってくれると、嬉しいよ。じゃあ、メロンちゃんにはこれをあげるね」
風龍の短剣(未完)
速度+100 二刀流スキル追加
「すごい。速度100にこの二刀流スキルってのも気になる」
「そうなの。でも、その武器はまだ無完成なんだよね」
「確かに名前『未完』ってありますね」
「実は、、、その素材がまだないのよ」
「それって、まだ実装されてないってことですか?」
「そうなのよ。でも、公式サイトには『新情報近日公開!』って書かれてるから」
「じゃあ、もう少しなのかな」
「多分ね」
ピコンッ
「あれなんかきた」
「わたしも」
「てことは運営から?」
「見てみましょうか」
『お詫び
今回のイベントでトップ15に入った人に景品として送った称号の性能が、バグで常時発動になってしまっている事が判明したので今から1時間メンテナンスをしますのでログアウトをお願いします』
「バグなんだ」
「もしかして、メロンちゃんのそのしっぽも本当は1つにできたり2つにできたりするってこと?」
「かもしれませんね。
でも、私は2つの方がいいのでメンテナンスしても2つにしますよ」
「そっちの方が特別感あっていいよね」
「じゃあ、私はそろそろ落ちます」
「あいよー。私もそろそろ落ちるわ。また今度ねー」
「また今度。」
「そういえば、ブラット結局来なかったなー」
次回は文華じゃない視点です