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二日目1


 どうやら今回のオークションで使用される番号札は九十番までのようだ。思っていたより少ない、客席の数と合わないのは夫婦での参加や団体で札が一枚だけだからだろう。

 でも二日目にして参加者のなかで大量に落札する猛者もうざが数人浮き彫りになってきた。

 一番、十三番、五十七番、八十四番の四組。ちなみに私とソフィアの番号札は七十番。

 特に一番の人がすごいのだ。また競り落としたわ。

 世界が“唯一知ることが許された歴史”。神に踊らされただけの戦争での戦利品【水のエレメントが施された指輪】を十五部六の一で落札。

 午前の部でも、長きにわたり正確に時を刻み続ける【処刑人の懐中時計】を落札していたし、一番札の紳士のおじ様、風貌からしてまさにお金持ちって感じの富裕層の人ね。


『次の品物は空間を立体的にみせる絵を描くことで有名な宮廷画家リディアランスミュー幻の初期の作品【薄汚れた酔っぱらい】です』


 間違いなく今日の逸品だわ。これは荒れそう。


「……ソフィア」

「はい、お嬢様」


 そんな中、私達の目当ての“品”が現れたようだ。

 私とソフィアは視線に感付かれないよう平静を装う。

 私は魔術に関して使い手にはなれないけれど、ここ最近では魔力を感知できるほどには成長した。

 会場のすみに佇む怪しい男。オークションの行く末を食い入るように見ている。微小に感じる魔力の反応、その男から発する何らかの魔法。なんだろう? なんの魔法かしら?

 大体ここでの魔法の使用は不正を考慮して競売人以外は全面禁止で懲罰も有りうる。主催者側には上手く隠せてるみたいだけど、私達は誤魔化せないわよ。

 司祭のような特徴的な服の中年男性、顔に覚えなし。彼が犯人なのか、それとも別か、そもそも私の勘違いか。

 どちらにせよ今日現れた彼を少し探る必要がありそうね。

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