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船上と占い師3


 占い。初めてで少し緊張するかも。

 シェーラは腕にバングルを付け、水晶玉と竜の粉を取り出して準備を始める。

 なんだか雰囲気もガラッと変わってカッコいい。


「では……はじめます」

「よ、よろしくお願いします」


 水晶玉の周りに粉を盛り、囁くような声で呪文を唱えると彼女の体が微かに蒼白く光りだした。

 占いは歴とした魔法の一種だと知ってはいたけど。


『みえました』


 ――声が変わった!?


『“七色の眼をもつ少女”との出会いが、貴女に変化をもたらします』

「七色? 変化って良いのかしら?」

『はい。少なくとも恐れる必要はないかと……』


 彼女をおおう光が消え、大きく息を吐いた。


「……すみませんアミュレットさん」

「え? なにが?」

「私の占い。近いうちに起こると思われる事しか見えなくて、仕事や恋愛を占うことが上手く出来ないんです……」


 みるみるとシェーラの表情は暗くなり自信をなくしていく。

 う~ん。気にしなくていいと思うけど。


「や、やっぱり私。向いてないですよね、占い」

「それはないわよ」

「え……」

「占いはシェーラの夢だったんでしょ?」


 彼女は大きく頷いた。


「夢があれば大丈夫。誰しもが平等に夢を持つことを許されてるし、誰しもが資格や才能は備わってる。大事なのは生き方よ。人がどう生きるか自分で探す。その権利も誰でもあるわ」

「…………は、はい」


 なんか偉そうに語っちゃったな。これ師匠の受け売りなんだけど、あの人幽霊だから生きてないけど。


「私……その、ありがとうございます。頑張ってみます」

「うん。お互い頑張りましょ」


 ま、いっか。私もなんだが話したら元気出たし。

 旅に出れば人との繋がりは大事。シェーラとも連絡先を交換し仲良くなった。



 翌日。無事に船は第二大陸カルボルト【ジャビスウォーレン】に到着した。

一言メモ【アミュレットさん。まっすぐでキレイな心の持ち主。彼女との出会いは私に少しの勇気をくれました】シェーラ

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