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日常2


 ちょっと問題はあったりするのだ。

 以前、旅の商人からルヴェール作【呪われた肖像画】を購入した、のとは別で。恐らく生まれつきだと思う。商売においては致命的な永遠の呪いのようなもの、自身が行う売り買いにおいて結果的に儲からない傾向にあるようで。呪いだと言って言いワケをしているが、どうも商人としては才能がない私であった。

 しかし商人として生きていくことに後悔はない。私が自分で決めて、やりたかった職業なのだから、落ち込んでばかりはいられない。むしろ望むところで、なんとか生活もできているし、それを楽しんでいたりもする。

 問題ではあるけれど、それを“問題”にしないように頑張ろう。

 いつかきっと大丈夫さ。


「ドライオレンジでも食べてく?」


 私はクロエに声をかけたが、小さな声でいらないと返ってきた。

 少し怪しさを感じて食料庫を覗くと、干し肉とチーズが見当たらない。さてはこっそり食べたなクロエ。


「そ、そういえば帝都から手紙が来てたよ。アミュレットは美人だからダンスパーティのお誘いじゃないかな?」


 美人だなんて、否定はしないわ。


「手紙……?」


 品数は少なめな店のなかでも目玉商品であるグリフォンの羽根をそろそろ仕入れなければと思いつつ、私はクロエから手紙を受けとり封を切る。

 帝都の商人会からではないようだ、あそこの倉庫や工房は前から覗いてみたいとは思ってはいたけど。


「あ、りゃりゃりゃ」


 今月の家賃まだ払ってなかった。仕事早いな。

 一言メモ【私の趣味は読書と温泉巡り、あと料理かな。食料庫にミルクがないと落ち着かないの】アミュレット

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