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姉妹2



 タリスマンの家系は。

 建築家だった父ジョゼット。医者だった母シャーロット。音楽家だった祖母サークレット。そして軍師だった祖父ホーネット。

 皆がバラバラの職業に就いていた。

 特に祖父のホーネットは、戦争で諜報ちょうほうを生かして活躍した立派な軍師として有名人だったらしい。

 その戦争は“神に踊らされただけの戦争”と呼ばれていて、世界情勢は変わり、政治が関与し、人類は滅びはしなかったものの最終的には多くの死者を生み敗戦。

 月日が経ち、戦争の恐ろしさを実感することはなくなったに等しいが。ただ私が言えることは。

 私達は戦争を知らない。

 私達は戦争がいらない。



「どうやってココに入れたわけ?」

「優秀な付き人に合鍵を作らせたに決まっていますわ」

「…………」


 スカーレットはそう言うと店の合鍵を私に見せびらかしてきた。おのれジョバンニめ……明日にでも鍵変えよ。


「住んでる所は? ドレンシア?」

「いいえ。【ランセル】ですわ」

「……ふ~ん」


 帝都ドレンシアにいるのかと思ったけど鉱山と地下工業都市の街ランセルに住んでいるなんて、意外ね。


「それにしても格式と伝統のあるタリスマン家の人間がこのような貧相な食事を。だいたいなんですの得体の知れないこの食べ物は、鴨のコンフィはないのかしら?」


 スカーレットは勝手にキッチンに入ると、私の夕食に文句をつけた。うちが没落した貴族ってこと忘れたかコイツ?


「それ、ゴマと白味噌のおひたしよ。デザートに作った生クリームを乗せたシフォンケーキあるけど」

「あら、いただきますわ!」

「何しにきたのよアンタ?」

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