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人に見られるのは恥ずかしい

「さて、どこから話そうかな」

 

 私のステータスを見ながら話すフィルさんは、厳しい顔をしながら


 

「まず、魔力を感じたばかりで、いきなりステータスを開けることは普通できない」

 

 ええーっ!だってさっきステータスみるの簡単ってノリでしたよね?

 できるできないの基準なんて知らないから、できると言われたからできちゃっただけですよ。

 

 

「次に……わかると思うけどこの魔力量。

 普通の人は1から80。僕たち青の騎士団の平均は420。宮廷魔術師は700から800。

 999はカンストだ。そして君はさっき広場であれだけ結界を張り続け、さっきからずっと魔力を垂れ流してるのに消費されてない。つまり魔力量は実際もっとあるということだね」

 

 おかしい数値だとは思ってたけどそんなにって……神様、普通に生きていける気がしません。

 それに魔力垂れ流してるなんて自覚ないんだけど、それって止められますか?

 

 

「これだけ魔力量がありながら、魔法属性が決まっていないのも今までに聞いたことがないんだよね。それなのに無限収納は持ってるし」

 

 えっ?!それじゃファイアー○○!とかウォーター△△!とかできないのかな?

 無限収納の中身は……見えないみたいだね。何かよかった。

 

 

「あと、言語。通常ランクはFから始まって通常Aまでいけばどんなスキルでも将来安泰、Sは国に数人いるかいないかの天才だ。言語のSSがどんな能力なのか逆に興味がわくんだけど」

 

 そう言って、フィルさんは何故か残念そうに私をみる。

「これだけありえない値がでてるのに、HPとか身体能力は10歳以下の子ども並みってところも興味深いよね。今までどんな生活をしてきたのか……」

 

 その理由、わかります。

 エスカレーターやエレベーターがあれば必ず使う派だし、アパートは駅やコンビニの徒歩10分圏内だった。仕事や家事で手一杯で、好きでも得意でもない運動を進んですることもなかったしね。

 

 

 なんかだんだん成績表を前に、先生と面談している時のような気持ちになってきたよ。しかもその成績が微妙な時の……。

 

 

 そんなことを考えていると、 

「もう夜も更けてきたし、また明日話すとしてとりあえずここまでにしよう。ってことで、いいでしょ?レイ」

「ああ」

 レイさんはフィルさんに軽くうなずき、

「リンには騎士団内の客室を用意させる。ここは男ばかりだが、女性に無体を働くような奴はいない。だが念のためしっかり内鍵をかけて休んでくれ」

 

 おっ!ここに泊めてもらえるんですね。ありがたいです。

 

 そうして案内されたのは、トイレ・シャワー付きのベッドやテーブル、椅子等の置かれた部屋。

 案内してくれたフィルさんに、ついでにと無限収納からの取り出し方を教えてもらうと、あっさりと取り出せた。なんでもイメトレしとくものだよね。前の世界の私、偉い!……若干フィルさんが遠い目をしたのが気になるけど。

 

 シャワーを浴び、神様がいれてくれてたフワフワモコモコでめちゃくちゃラブリーな上に着心地寝心地抜群という高性能なパジャマを着て、朝まで夢も見ずにぐっすり眠ったのだった。

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