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わかった!自分のこと

 ステータスをみる魔道具を罪もない一般人に使うとなると色々と手続きがあるそうで、「面倒……いや時間がかかるし、ステータスをみるのは魔力さえあれば初歩の初歩だから」と笑顔でおっしゃるフィルさん。

 いえ、何も疑問反論はありません。

 

 

 まずはレイさんに魔力の出し方を教わる。……どういう、役割分担なんだろう?


「まず胸の奥にある魔力を意識して」

 

 おお、こういう場面読んだことあるし実はこっそりやってみたことある……もちろん何も見つからなかったけど。と過去の痛い自分を思い出しながら、そっと目を閉じ集中してみる。

 すると、本当に何だか温かくてフワフワしてるような感覚を胸の奥で感じた。

 

「ありました、たぶん」

「ではそれを右手の人差し指に流すように集めるんだ」

 

 ふむふむ、想像だけはよくしてたからね、何かできそう。

 血管のような管にこの温かいものを流していくイメージで……

 

「できました。あっ!!!」

 

 目を開けてみると、右手の人差し指の先から小さいけれどスマホのライトのような眩しい光が放たれている。

 夢にみてたことが現実になるなんてすごい感動。本当にこの身体、異世界仕様にしてくれたんですね。ありがとうございます。神様。


「そのまま目の前に文字があらわれるように『ステータス』と唱えろ」

 

 文字があらわれる……プロジェクターとかで目の前に映すイメージでいいかな。

 

「ステータス!!」

 

その瞬間、指の先にあった光が目の前に広がり、パソコンぐらいの大きさのディスプレイみたいなものが現れた。

 


【ステータス】

 名前 リン (田中鈴子)  

 年齢 16歳 (34歳)

 種族 人

 性別 女性

 職業 なし

 

 

 ほう、こちらの世界での名前は『リン』なんだ。鈴子の鈴からとりましたね、神様。安易……いやいや覚えやすくて良い名前ですね。すごく気に入りました。

 年齢、18歳も若返ってる!ちょっとだけって言ってたからせいぜい20代後半かなと思ってたよ。ありがとうございます。神様。

 

 

 HP 14/35

 MP 999/999

 知力 B-

 体力 D

 筋力 E

 瞬発力 E

 言語 SS

 魔法属性 ?

 

 

 基準がわからないけど、HPの数値低くない?ていうかMPの数値はおかしいよね?

 知力Bなのはいいけど横にマイナスついてるの要らないよね?後のDとEって低すぎない?あっ!でもこれってもしかして元々の能力かも。神様ここもどうにかしてて欲しかったです。

 あれ?言語SSって何?英語だって義務教育以上の能力はなかったんだけど。

 

 

 無限収納

 (ワンピース10 下着10セット パジャマ10

 靴下10 タイツ10 靴10 )

 

 (神に見守られし者)

 

 

 無限収納ってあの超便利なものだよね。異世界であったらいいなランキングの第一位だよ、私の中では。でも中に入っているものが洋服関係だけ?……ありがたいけど、あの(・・)神様が用意してくれたものだよね……どんなものなのか不安。

 最後の「神に見守られしもの」ありがとうございます、神様。私、こっちの世界でがんばって生きていきます。

 

 

 こっちの世界?

 

 そこで急に一緒に見ているはずの存在を思い出した。

 夢中で見すぎててすっかり忘れてたけど、このステータス、この世界的に大丈夫デスカ?

 

 あわてて二人を見ると、どちらも厳しい顔をしてディスプレイを見ている。

 でも私の視線に気づいてくれたレイさんは、


「『リン』というのか。16歳、成人してたんだな」


 どうやら(田中鈴子)(34歳)は視えていないみたい。ということは( )のところは知られないということなのか。

 こちらの成人年齢っていくつなんだろう?それにしても何歳と思ってたのかな。東洋人は幼くみえる効果?背も高くないけどさ。

 

 しかし、そこじゃないだろとレイさんにつっこんだフィルさんは私を見て、

 

「なかなか斬新なステータスだね」

 

と呆れたように天をあおいだ。

 

 

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