1/1
あるスナイパーの死
死にたくない、その一心だ。
地面の窪みにいるし、周りは草むらだから俺は見つからないはずだ。
震える手でスコープをのぞき込む。
瓦礫の向こうに敵が3人いた。ここから敵まで少なくとも200メートルはあるはずだ。
大丈夫だ。サプレッサーもついている。
頭に狙いを定める。
まだダメだ。手が震えている。
手の震えが収まった。引き金を引いた。
パス、パス、パス、
すべてヘッドショットだ。
ふぅー、ここの場所もバレたかもしれない。
移動しよう。
中腰で立ち上がると
パス、
という音と共に意識が途切れた。