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7話

あれから数年が経ち、今日は待ちに待った「教会の洗礼」を受けに出かける様だ。


俺の母親は、俺を産んだ時に体調を崩してしまったらしく、この所の体調の様子見て安定してきたので、行くことができたらしい。


今住んでいる町でも洗礼は出来るらしいが、母親の父が教会の格式に「こだわり」があるみたいだ。

母親もそこで洗礼を受けた様で、コレはこれで良いかと思ている。

一応住む家が豪華な事や、俺付きのメイドが居る時点で裕福な家庭だとは思ってはいたが、格式を気にするって事はもっと上の金持ちなのかも知れない。


(かあ)さまお体の調子は大丈夫なのでしょうか?」

いくら体調が良くなってるとはいえ、出歩かない人がいきなり都市まで遠出では倒れるんじゃないのか?


(ロイは優しいわね、大丈夫よ今日はとても体は軽いし[ゲート]を使って移動するから大丈夫よ)


「[ゲート]ですか?母さま[ゲート]ってなんですか?」

ゲートの意味が解らず聞き返したのだが、

メイドのマリーが興奮気味に答えてきた


(ロイ坊ちゃま[ゲート]を知らないんですか!私は[ゲート]が使えるって聞いて、昨日は眠れなかったんですよ!)


「それじゃあ、教えてくれるかい、マリー」


(では、ロイ坊ちゃま[ゲート]が何なのから説明します。

[ゲート]は(塔のダンジョン)から出た「レシピ」によって作られた魔道具で、その[ゲート]を潜ると

「一瞬にして別の場所へと移動」できる事です!!」)

マリーは女性らしから鼻息を荒くし興奮している。


「マリーはしたないぞ。」


こほん。マリーは咳払いし話を続けた


(一応[ゲート]は分類的には、魔道具なのですが、個人での維持がひじょーに難しいのです。

そこで考えられたのが「女神のサーバー」への接続です、それで[ゲート]の安全な運用が可能になりました。研究者の中では最初から「女神のサーバー」へ接続した方が安全に運用出来ると言われていたのですが、「レシピ」の所有者が独占し、独り占めしようとしたので運用が遅れたんです。


[ゲート]の管理者(国・教会・ギルド)と3つに別れ各自おのおのが管理・運営しています。


私達が今日使うのは(国)が運営している[ゲート]で貴族階級の方々しか使えない[ゲート]になります。[ゲート]がある建物は国が管理し、かつ貴族しか使えません。


マジか!もうアニメじゃないか。それを魔道具って言っていいレベルなのか・・・?

しかし、貴族様の許可がでないと使えないのは確かに興奮はするな。


「凄いな[ゲート]って、しかし洗礼の為の移動だけで、許可なんて良くでたね?」


(え?何言ってるんですかロイ坊ちゃま、管理しているのはロイ坊ちゃまのお爺さまですよ?)


「うへ?なぜ、お爺さまが管理してるんだ?」


(えええ?ロイ坊ちゃま本当にわからないのですか?お爺さまは子爵様で「市長」として、市の運営・管理を任されてるんですよ?)


市長だと?久々に聞き慣れた単語が出てきて驚いたが、だが「じい様が貴族」なのが解った事が一番の驚きである。

「マリー、お爺さまは貴族なのですか?」


(何を言ってるんですかロイ坊ちゃま、ご自身も貴族なのですよ!しっかりして下さい!)


マジで!俺って貴族だったのか・・・・


(ロイ、マリー、二人共話はそれ位にして迎えの馬車が来たみたいよ。)


「はい、母さま」(はい、奥様)


そう言って、三人は馬車に乗り込むのであった。


[ゲート]を使うにせよ[ゲート]がある所は以外と遠いので、移動中は暇なので先ほどの続きを聞くことにした。


「マリー、今は[国のゲート]へ向かっているんだよね?[国のゲート]じゃなく[教会のゲート]の方が近くていいんじゃなの?」


 (坊ちゃま、残念ですがそれはできません。

[教会のゲート]の使用条件として教会の修道士や修道女などでランクの高い方限定

また天災や魔獣災害などで大量の負傷者が出た場合にのみ、支援の為に必要な物資や回復魔法が使える方を輸送する為の[ゲート]となっています。


一応三つ目のゲートの[ギルドのゲート]は平民が使える様になっている[ゲート]です、ゲート通行料さえ支払すれば誰でも[ゲート]は通れます。ですがその「ゲート使用料」が高いので、普通の人はめったに使いません。)


「その使用料が高いってのはどの位なの?」


(そうですね~距離や荷物の重さで変わります。その計算は全部[ギルドサーバー]が管理してるので一概には言えませんが、馬車の移動費用の5倍程と言われています、なので使っているのは高ランクの冒険者や商人などですね。この位しか私も知りませんので詳しくは直接聞いた方が宜しいと思います。


「いや、ここまでとは思わたかったよ助かったマリー」

(どういたしまして坊ちゃま)


(二人共勉強はすんだかしら?着いたわよ)


ちょうどいい時間のようだ[国のゲート]に着いたようだ。

しかし、どこを見渡しても[ゲート]らしき物が見当たらない。目の前には豪華な屋敷が建っているだけだ。


「母さま、どこに[ゲート]はどこにあるんですか?」


(ロイ、ここよこの屋敷の中に[ゲート]があるのよ、皆んなから(ゲートの館)とも言われてるわね)


まじか、[ゲート]って海外のアレ見たいなイメージしてたが、違うのか、一体どんな物なんだ・・・?



ー⚫︎ー⚫︎ー⚫︎ー⚫︎ー⚫︎ー




まじか・・・本日2度目のマジかがでたよ。。。[ゲート]じゃねぇよ「ドア」じゃねーか・・・


建物の中に入ると、広い部屋になっているだけで、ごく一般的な家庭にある


「ドア」の「扉がない」「枠だけ」の「物」が、ポツンと立っているだけだった・・・・


「母さま、[ゲート]ってコレですか?」


(坊ちゃま、「コレ」じゃないです。)


「母さま、本当にこの「ドアの枠」みたいなのが「ゲート」なのですか?」


(そうよ~「こう」見えても[ゲート]なのよ)


(奥様!)


マリーは、引きつらせた顔の[ゲート]管理担当者を見ながら、ツッコミを入れてきた。


(ささ、奥様も坊ちゃまも時間が押してるので、ちゃっちゃと行きましょう。)


そそくさと、[ゲート]の初体験になったのであった。

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