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10話

「これで、採取はかんりょ~っと。ふぅ、今日も一日お疲れちゃんっと、町に帰るかな。」


あれから2年コツコツと採取や配達をこなしながらの体力やランクの低い魔獣などの狩りに勤しんでいた。

一息つき町のギルド会館へと足を運ぶ。


「リアンさーん、ただいま帰りました。確認よろしくお願いします。」

クエスト報告の為、ギルドの受付担当のリアンさんに声をかける。


(ロイくんお疲れさまね、今日も怪我も無く大丈夫みたいね。)

リアンさんは、ギルド受付だが俺を息子の様に心配してくれている。


「もう2年近くももやってるから慣れたよ、どこに行けば採れるかとか覚えたし大丈夫だよ。」


(そお?でもね魔獣がでたら、ちゃんと逃げるのよ!)

自分の頬に手を当てて心配そな顔をして言ってきた。


「いやいや、倒すし、狩るし。あまり子供扱いしないでよ、来月で15歳、成人だよ。」

俺は腰に手を当てて胸を張って威張ってみる。


(そうなの?もう、15歳になっちゃうんだ早いのね。なら、そろそろ説明しないといけないわね。)


「ん?なんの話?」


(もー見習いになった時に言ったでしょ、15歳になったら正式な「冒険者」登録ができるって事わすれちゃったの?)


「ちゃんと覚えてるよ、忘れてる訳ないじゃないか、俺の「夢」なんだから。」


(ちゃんと覚えてるなら良いのよ。それじゃあ決まりなのと、考える時間を作る為に「冒険者の登録」について教えるわね

現在この「ベルファー王国」には5つの都市があるのは知ってるでしょ。

北部の「ノース都市」

南部の「サウス都市」

西部の「ウエスト都市」

東部の「イース都市」

そして、4つ都市の中心にある都市「中央都市」


この5つの都市を冒険者ギルドは5つの地区に分割し管理してるの。

分割管理しているので、「冒険者登録」をする際この地区のどれかに「所属」する事になるの 。でも、同じ国なのでどこに登録してもいいんだけどね。)

リアンは、ここまで一気に喋っていたので水を飲む


「どこでも良いなら、もう聴かなくていい?眠くなってきた。」

俺は涙目になりながら聴いていた。


(も〜本番はここからよ、登録した地区の情報を逐一(ちくいち)冒険者アプリにて受け取る事が可能なの。

情報としては、その地区のクエスト情報や、クエスト報酬時に掛かる税金の割引、塔の出現など様々な情報を「地区外登録者」の冒険者より先に受け取る事ができるわ。

でも、その代わりとゆうのは変だけど、魔獣災害などの緊急時の招集には応じないといけないの、応じない場合にはペナルティーがあるわ。)


「色々とルールはあるんだね。でも所属する場所での優位性としてはこんなもんじゃないの?

クエスト情報や税金の割引なんて、登録する地域の場所が違うだけで一緒なんだし、住んでる地区に登録するのが普通じゃないの?」


(ロイくんの言う通りどこでも条件は一緒なんだけど、ちょっとルール以外の事があるのよ。「ノース」地区の冒険者の人達は、みんなから嫌われてるのよ)


「なんで、嫌われてるの?」


(そうね〜なんで嫌われている理由かぁ

まあロイくんは知らないかわよね。まだ生まれる前の話だし。聞きたいなら眠らずにちゃんと聞いてよね。)


「パチン!」「リアン先生よろしくお願いします。」

俺は真面目に聴くように眠気を覚ますように顔を叩いた。


(ことの始まりは、15・16年前に遡るわ


「塔のダンジョン」は通常、東西南北(とうざいなんぼく)どこかの「迷宮ダンジョン」近くに現れるダンジョンなの、それに例外が起きたのよ、「中央都市」のど真ん中に突如「塔のダンジョン」が出現したの、ダンジョン出現(しゅつげん)時には、入り口から魔物も出てくから、相当な酷い被害がでたわ。都市部に出てきたので、ギルド総出で攻略に出たわ。


通常「塔のダンジョン」はどんなに時間がたっても「10F迄」で成長を止めるからそう呼ばれてるんだけど11F・12Fと上階が出てきたの。通常ありえない階層が出てきた事でみんな混乱したわ。


そこで、国王軍も乗り出してきて来てね、さすがは国軍ね瞬く間に15F・20Fと攻略されて行ったのよ。


そこで、当時の国王[アレク・サンダース国王]が2つの宣言をしたのよ。


一つ目は

この「塔のダンジョン」は「塔のダンジョン」にあらず


「女神のダンジョン」であると。


女神のダンジョン認定の理由としては、今まで10F以上の階層が確認されたのは言い伝えに残っている「女神のダンジョンの30F」とゆう事が理由ね。


塔の出現では、みんな悲惨な状況だったけど、国中の国民みんな心踊ったわ


「ベルファー王国」の基礎、礎を築く事になった


「女神サーバー」が出た「女神のダンジョン」だもの


「攻略」した時のアイテムは計り知れないわ。


二つ目は

「継承権を持つ者が、塔を攻略したなら次の「王」貴族なら陞爵しょうしゃくし平民なら授爵じゅしゃくする 」と。


当時、第一王子の「オットー王子」か第二王子の「アンス王子」どちらが次の王になるのか決めかねていたの。継承権でいけば、第1位継承権を持つオットー王子なんだけど「素行が悪かったの」反対派が多くて、認められなかったのよ。そこで有無を言わさない為に「オットー王子」に後を継がせる為の宣言したんじゃないかと、言われているわ。


それで、「女神のダンジョン」が28F攻略されそろそろ攻略か!とゆう矢先に「国王が病死」したの暫くして攻略に勤しんでいた「第三王子」「第四王子」が攻略中に戦死してしまったの。


そこで、オットー王子が国に王が不在の中で、継承権付きの王子が亡くなった事を理由に「自分が国王の座に就く」と宣言したの。


「反発は無かったの?」


(あったどころじゃないわよ、猛反発よだって、前の国王の遺言になってしまった「塔の攻略」を無視しての発言よ。継承権を持つ王子・王女や周りは反対したわ。でもね、問題が出てきたの)


「問題って一体なにが問題なんですか?」


(30Fだと思われていた女神のダンジョンに「31F」が出てきてしまったの。

そこで、「塔は何階で攻略がいつになるのか?」って話になってね、


「オットー王子の国王」容認派が大きくなって、今の国王「オットー国王」が即位したのよ。)


「へ〜で、結局は何で嫌われてるか分かんないんだけどぉ?」


(現在、ノース都市を治めているノース伯爵が娘が「オットー王子の母親」なのよ。

それでノース伯爵が大きい態度に出ているのが理由、それに習って地区の人達も態度が横柄になってるのよ。)


「うげ、虎の威を借る何とやらですか。」


(そうよ、だからどこでも一緒だと思ってノース地域のギルドで登録しちゃうと、面倒ごとに巻き込まれちゃうわよ)


「1つ質問があるんだけど、一応「第一王子が国王になった」じゃないですか、前国王の二つ目の宣言は無効になったんですか?」


(良い質問ね。「宣言の無効」それはないわ、

前国王が「国サーバー:ヴェルダンディ]に誓ってしまったからね、「宣言を無効とすることはできない」わ、


「現オットー国王はあくまでも国王代理」にすぎないのよ。


だから継承権のある「王子・王女を筆頭に下級貴族や貴族になろうとする者も15・16年経った現在でも「塔の攻略」を競って居るわ。


ロイくんも強くなったら、チャレンジするのも良いかも知れないわね。もしかしたら、上級貴族になれるかもしれないわね)


「分かりました、リアンさんお話しありがとうございます。いい勉強になったし、良く考えてから登録しますね。」


そう言って、俺は一度お辞儀をして手を振りながら、ギルド会館を後にした。

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