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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

似た者カップル

作者: ニノ

BL.GL要素があります!ご注意下さい。

私には白崎秘奈(しらさき ひな)という友人がいる。144㎝というミニマムな女子であり、とても真面目(...)な優等生である。そんな彼女には彼氏がいる。杉上悠人(すぎうえ ゆうと)。こっちはごくごく普通の生徒だ。成績は平均くらいで、運動の方が得意である。武道修也(たけみち しゅうや)と仲がいい。二人はクラスは違うがとても仲のいいカップルである。

「まこ?どうしたの?」

「え...あぁ別に」

まこ。堀崎真(ほりさき まこと)が私の名前だ。自分で言うのもあれだが性格はサバサバしている。交友関係は広くない。

「おはようひな、堀崎」

「おっはようひなちゃん、まことちゃん」

「おはよう悠人くん、武道くん」

「...おはよう」

彼氏のご登場である。下の名前で呼び合い、笑顔で仲睦まじく話す姿は理想の恋人関係...と、言いたいところだが。この後が問題なのだ。


そろそろ授業が始まるから、と別れたところで。

二人で黙って人のいないところへ行く。

ひなはすぅっと息を吸って、堰を切ったように話しだした。

「あぁぁぁぁああ悠人くんマジイケメン!今日も武道くんと仲良く私の元へありがとうございまぁぁっす!あの二人やっぱり友人関係以上だよね!?大丈夫、二人なら浮気と認めないから!!!むしろ!もっと!!目の前でもっとやって!!!手とか繋いだりして!!ハグだっていいのよ!ああどうして同じクラスじゃ無いんだろう同じだったらもっと二人を補給できるのに!!!!」

...そう。ひなはいわゆる、男同士の恋愛が好きな、腐女子だったのだ。ヲタクをひた隠しにして優等生という地位を作り、二人をそういう目でみていてもバレないように計画していたのだ。私はこれを知った時、色々すっとばして感心してしまった。そこまでするか、と。

鼻息荒く二人の可能性について語るひな。杉上の方はこの姿を全く知らない。下ネタを目の前で話してはいけないという暗黙のルールを作ってしまうような清純なイメージを持ったままだ。実際はぶちこんでくる方だが。

ここまでだと詐欺だと言いたくなるかもしれない。だが、彼女が彼女なら、彼氏も彼氏なのである。



視点変わって修也くんだよ♪...なんかすまんかった。

でも変なテンションになって現実逃避もしたくなる。コイツの話はもううんざりなのだ。

「あぁぁぁぁああひなクソかわぁぁああ!なんだアレ天使!女神!!今日も堀崎といちゃいちゃしてたの か?クソッもっと見ていたかった!!!やっぱアレただの親友じゃねぇよな!?手ェ繋いで『なんかドキドキするね...』とか言うよな!!?デキてるよな!??二人なら許す!むしろもっとやれ!!俺の目の前で!!」

きっちり言っておこう、コイツは杉上悠人。ひなちゃんと付き合っている、現在進行形のリア充である。しかしコイツは女同士の恋愛が好きないわゆる姫男子だった。アッ、俺は確かにアニメ好きだけど姫男子ではないからな!友情を楽しむタイプ!...何言ってるんだろう俺。鼻血を出さんばかりに興奮し、ひなちゃんとまことちゃんの仲の良さ(?)について語る俺の親友。ひなちゃんに会って、別れるとすぐこれだ。

悠人はひなちゃんにこの事を黙っている。ひなちゃんの方は、悠人の事をスポーツマンでアニメなんて見ないと思っているはずだ。この事を知っているのは俺とまことちゃんだけ。


悠人が二人について熱く語った後出てきたまことちゃん。嘘だろ、といわんばかりに真っ青な彼女を見て、慌ててフォローしようとしたのだが。その時に、ひなちゃんの事をカミングアウトされ俺たちは協力体制になった。(正直知りたくなかった)

勿論二人には黙っているが、この事を知っている俺としては微妙な気持ちだ。はやくバレてしまえばいいと思う。まことちゃんと二人に内緒で会う時、必ず言うようになってしまった言葉。絶対に、こいつらの所為だ。似た者バカップルに苦労している俺たちを誰か慰めてくれ。心底疲れきった顔でまことちゃんと俺は会う。同じタイミングで、吐き出した言葉。

「リア充爆発しろ」


やってしまったとは思っていますが後悔はしていません。

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