僕
何時からだろう。
俺が僕でなくなってしまったのは。
何時からだろう。
想いに素直になれなくなったのは。
何時からだろう。
理想と現実の狭間で悶え
社会の闇に堕ち
無味乾燥な偽りの愛を
求めるようになったのは。
そこには何もないと
既に悟っているというのに。
歩むことに怯え
向き合うことを恐れ
人知れず抱えた孤独だけが
この胸を締め付ける。
ボロボロにひび割れた
硝子の心。
世界は俺だけを残して
回っていく。
そんなはずだったのに。
不意に向けられた
その笑顔に
俺の硝子は砕け散る。
否
散ったのは心ではなく
闇の欠片だったのかもしれない。
その笑顔に魅せられて
偽らざる僕が姿をみせる。
もう
俺はやめにした。
片想いの切なさを超え
貴女に今告げよう。
だれよりも…