8話―――爺
更新遅れてすいません……
これからはもう少し早めるつもりですが、どうなることやら……
「まあ、要するに人外な爺ってことだ。」
爺の強さを武勇伝も交えてエディに説明したら……
「その人おかしいですよ……何で包丁投げて鹿を……」
エディが怯え始めた。
「まあ、別にここには来ないわけだしよ、大丈夫だって。」
「そう……ですけど……おかしいですって……」
「……おい、どうするよ?」
「どうって……どう?」
「うーぬ……とりあえず最高神のとこ行くか。」
「だね、というわけで行こう?」
「はい……」
◇◆◇◆◇◆◇◆
エディに聞いたことを澄也に説明しながら(エディは使い物にならない)門まで歩いた。
「あいつ、またいねえぞ?」
「ですね。」
「あいつって?」
「ゼウスのことだ。」
「そういえば、さっきは流したけど、ゼウスってあれ? あの、ギリシャ神話の神サマ?」
「そう……ともいえるって感じか?」
「そうですねー」
「……どういうこと?」
「なんかな、昔、暴れてたら神話になっちゃって、最高神の護衛にスカウトされちゃったらしい。簡潔に話すとこんな感じだな。」
「なるほど……てか護衛だったんだ。」
「これで通じちゃうんですか……」
「で、どこにいると思う?」
「やっぱり、また上にいるんじゃないですか?」
「そうだよな……呼ぶか?」
「折角だから呼びましょうよ!」
「上って……どこなの?」
「ん? ああ、あの門の上だよ。」
「……これって門だったのかよ……」
そこからか?! いや、でもまあ、無駄にでかいからな……確かに開いているところだけを見ると門には見えないか……
「てか、この上にいるって何者? おかしいでしょ?!」
「俺もそれは思った……でも実際、登ってるんだよ……」
「マジか……どうやって呼ぶん?」
「こうやって呼ぶんだよ、おーい! ゼウス! 降りてこーい!」
「原始的だな」
「うっせえ!」
とりあえず蹴っておく。
「ってえ!」
そんな事をしてたらゼウスが落ちてきた。
「いしょっと、何か用さ?」
「……落ちてきた……?」
「いやいや、降りたんさ。」
「いや、あれは落ちたでしょ?」
「いや、降りたんさ。」
「……まあどっちでもいいけどさ。」
「で、何か用さ?」
「いや、大したもんじゃねえんだけどよ、エディが腕相撲しろってよ。てか職務怠慢するんじゃない。」
「ショクムタイマン? なにか分からないけど、ちゃんと働いてるさ。」
「どこがだよ? お前の仕事って来た奴を止めて何しに来たのか聞くんじゃねえのかよ?」
「いや、ちゃんと仕事してるさ。上からちゃんと見てるのさ。だって、天使を連れて来たんさ?」
どれだけ目がいいんだよ……
「まあいいけどよ……」
「で、腕相撲やるんさ?」
「見てみたいです!」
「俺も見てみたいな、お前の怪力にゼウスがどう対応するのか。」
「仕方ない、やるか。」
あんまし乗り気じゃないんだがな……
「そういえば、お前、名前は何さ?」
「俺? 澄也っていうんだ、よろしく。」
「よろしくさ!」
「さて、始めるか?」
「始めるさ!」
「じゃあ、俺が審判をしようか。力はないけど審判なら何回もやったからね、一時期、お前が腕相撲を挑まれまくるから隣にいた俺が審判することが多かったじゃん。」
「ああ、あれな、あん時は面倒だったな……何であんなに挑まれたんだ?」
「お前、知らねえの? あれ、何かクラスの女子が力がある男子がいいとか言ったから、何か腕相撲が流行ったんだよ。お前、最強だったよな。」
「なるほど、何か皆弱かったな……」
「それはお前が強すぎなだけだって。お前、確かあれだろ? 体育の筋肉ダルマと互角だったんだろ?」
「ああ、あいつな、そうだな、互角だった。」
「あれと同じっておかしいだろ。そのおかげでお前には叶わないって話が広がったんだよ。あれ以来、あんまし挑まれなかったろ?」
「そうだな……てか、始めようぜ?」
一応こっちからやろうっつってんのに、勝手に話し込んでたら悪いだろ。
「あ、そうだった、じゃあ、用意して?って、どこでやるの?」
「ちょっと待つさ、今台を出すさ……」
そう言って、敷石(言い忘れてたけど、めっちゃでかい)を上にスライドするゼウス、
「お前、ちゃんとした用も無いのにそれ出しちゃっていいのか?」
ゼウスが敷石をスライドしたおかげで巻き上げ機まで出てきてしまった。
「大丈夫、問題無いさ!」
グッと親指を立てるゼウス、この自信はどこから来るんだか……
「じゃあ、今度こそ用意して?」
「ほいほい、と」
敷石に肘をつく。
「分かったさ!」
ゼウスも肘をつく。
「よし、じゃあ力抜いて組んでー、はい、始め!」
思いっきり腕に力を入れる―――と同時に手首を極めにかかる。
「っのおおぉっ!」
「とりゃあぁっ!」
こいつは……強い!
力だけじゃ負ける……だが! こっちには爺直伝の極め方がある!
「っぐぐぐ……」
よし、極まってきた……
「っのおりゃあっ!」
「っ!」
逆に極めてくるか……勝負に出るしかないな……
「っりゃあっ!」
体に腕を引き付けると同時に手首を思いっきり極める、そして体ごと倒す!
ガッ
「ふう、何とか勝てた……」
「いやー、直矢、強いさー!」
「そうでも無いぞ。爺なんか、あの歳で俺に指3本で勝つからな……」
本当にどんな爺さんだよ、ってな。
「あの爺さん、何なんだ……?」
「おかしいですって……」
「毎日死ぬほど鍛錬してるからな……てか、あの歳であんなことばっかしてたら真面目に死ぬんじゃねーのか……?」
毎朝、逆立ちして腕立てしてるからな……指3本で……「昔は指1本でできたんだがな……わしも衰えたものだ……」とか言ってたけど、おかしいだろ……
「何か、150とかまで普通に生きそうだよな……」
「だよな……そこまで生きてたら、もはや仙人とかそういう域に達してる気がするな。」
もう達している気もするが。
「だね……」
「その爺さん、すごいさ……」
さすがのゼウスも驚いた……
「まあ、とにかく行こうぜ。」
「そうですね、いい加減お腹が限界です……」
グーッとタイミングよくエディの腹が鳴る。
「可愛いなあ……」
そんな事を言っている澄也を殴りながら言う。
「よし、行こう!」




