2話―――カミサマの世界
説明回です、だらだら設定ばかり書くのは僕も嫌いなので、ちょくちょくギャグシーンを入れた。(つもりです。)
「はい! ここが神様の世界ですよ~!」
えーと、ここは、まさに天国と言う言葉で想像できると思う。
真っ白な雲の上に石畳が敷いてあって、その奥には中世のヨーロッパあたりの市場みたいな場所があって、その奥に真っ白な城がある。
「なんか無駄にメルヘンだな。」
「ここは天国と聞いてその人がイメージする景色になるんですよ。」
「じゃあこれは俺も知らない心の中の想像だってのか……? なんて言うと思ったか? 俺の想像は根っから和風だ、こんなにふわふわしてないでさっさと来世へ行っちまうぜ。」
「な……? 初めてこれを真っ向から否定した人ですよ! これはみんな信じたのに…… まあ、もちろん嘘ですけどね。」
「お前な…… ニヤニヤしすぎなんだよ、信じる奴も信じなくなるわ! まあ、俺は引っかからなかったと思うけどな。」
「そんな、今まで引っかからなかった人はいなかったのに……」
「お前、どうせあれだろ? 仕事の手際が悪いから、連れて来た人数少ないんだろ? 大体…… 三人くらいか?」
「甘いですね、二人です!」
「もっと少ねえじゃねえか!」
「痛いですね、叩かないでくださいよ。」
「突っ込みってやつだよ、さっさと行こうぜ、どこに行くんだ?」
「もちろんあのお城ですよ! この世界の神様、最高神様がいるとこですよ!」
「その神様の命令で俺はここに連れて来られたと」
「そういうことですね、カミサマはそれぞれ世界を管理しているんですけど、そのカミサマをまとめているのが最高神様です。」
「なるほどね、最高神様の命令は絶対!ということだな?」
「そうなんですよ、僕は今は最高神様の直属天使です。」
「おまえ、意外とすごいじゃないか。」
「それがですね、新人は最初にこの世界の天使、最高神様の直属天使になるんですよ、そこで、新しいカミサマや、昇格して天使をもっと持てるようになったカミサマが最高神様の直属天使から引き抜いていくんですよ。」
「要するに売れ残りじゃねえか。」
「そういう言い方されると傷つきますよ。」
「大丈夫、お前はこんなんで傷つかないから。」
「ひどいですよ、僕の精神はガラスのように繊細なんですよ!」
「コンクリートの間違いだろ?」
「うー!」
「今思ったんだが、進んでない気がするんだけど。市場との距離がちっとも縮んでないぞ?」
「あ、そうだった! この石畳はダミーで、飛んで上の関門を通らなきゃならないんでした、久しぶりに下界に降りたので、すっかり忘れてました。」
「しっかりしてくれ。」
「すいません……」
こいつは、お調子者だけど、ちゃんと反省する時はするんだな、素直でいいじゃないか。他の天使の質にもよるけど、俺がカミサマとやらになるんなら、こいつを選んでもいいかもな。
エディが俺に触ると俺の背中から羽が生えてきた。
「さすがだな。」
「いやー、それほどでもありますよー。」
「そこは謙遜しとけよ。どうやって飛ぶんだ?」
「こう、背中の羽に意識を集中してパタパターっと。」
「なんだよ、パタパターっとって。お、できた。」
羽に意識を集中して上下に動かすようにすると体が浮き上がった。
「おお、始めてこの説明で伝わった!」
「お前なー……」
「まあ、とりあえず行きましょう。」
「付いて行けばいいよな?」
「そうですよー。」
飛んですぐに門のようなものが見えてきた。
「はいー、何の用? 天使みたいだけど、ちゃんと用件を聞いて通さないとね、最高神様には反乱の起こしようがないとはいえ用心に越したことはないからね。というか、何で天使なのに天女の衣を着てないの? あやしいねー」
門番(おそらく)のひょろっとしたおっさんが話しかけてきた、一見やる気なさそうだけど、ちゃんと仕事してるな、さすがは最高神の家来ってとこか。
「え? あ、これですか? 下界で用事があったので、ちょっと着替えただけです、それに、アビエルさんも知ってるでしょう? 僕が反乱なんか起こさないって。」
「知ってるけどさ、これが仕事なんでね、形式だけでもとらないとだめなんだって。間違って抜かしたりすると減給ものだからね。」
前言撤回、このおっさんは、やる気なさそうに見えてやっぱりやる気がない。
「エディ、知り合いか?」
「ええ、僕が前に下界とここをしょっちゅう行き来する仕事をしててですね、その時に知り合いになったんですよ。」
「その時この手順をすっぽかしてねー、月給の3分の1減らされちゃったよ。」
「そういえば、下界って、俺のいた世界とかのことか?」
「ええ、カミサマが統治している世界のことです。」
なんだか、ややこしいな。
「おっさんが月給って言ってたけど、時間の感覚ってどうってんだ?」
「直矢さんのいた世界と同じです、そこと同期して、それぞれの世界の統治部屋、という小さな世界があってですね、そこで、統治している世界の時間と統治部屋の時間の関係を決めるんですよ。その関係を決めると言うのは……」
以下の説明は、ぐだぐだ長ったらしいので省略、まとめるとこういうことらしい。
いける場所は、
カミサマの世界(最高神統治)→統治部屋(担当の世界の統治部屋のみ)or下界
統治部屋→カミサマの世界or統治している世界(統治部屋は各世界に一つずつ。)
普通の世界(俺がいたのもこの世界、下界って呼ばれてる世界)→カミサマの世界orその世界の統治部屋
普通の世界が下界って呼ばれてるのは、雲の下に飛び降りながら行きたい世界を思い浮かべるといけるからそういう呼び名らしい。思い浮かべなかったりしない場合は、カミサマの世界へ落ちるらしい。
時間の流れは、
カミサマの世界=統治部屋
統治部屋×○=統治している世界
○の部分を統治部屋で決めるらしい。
「なるほど、とりあえずお前の説明は下手だってことは分かった。説明の内容もなんとなく分かったけどな。」
「いちいち言葉に毒がありますよ。」
「お前は毒を消化する胃袋を持ってる。」
「そんなもの持ってませんよ!」
「俺はあると信じてる。」
「そんな毒に耐性はありません、って熱いですねこの服……」
「お得意の天使パワーで着替えれば?」
「それがですね、この世界じゃ無理なんですよ。」
「なんでだ?」
ここからはまた、無駄に長いのでまた省略、まとめると、
天使パワーは普通の世界で使えば国を滅することが簡単にできる力らしい。(抵抗しても勝ち目なんてなかったな。)
その力を使って反乱が起こるのを防ぐために、天使の羽などの一部を残して、制限しているらしい。
「やっぱり下手。」
「うるさいですねー!」
「なんか、息合ってるねー」
「そうか?」
「え? 嘘?! じゃあ、もしかして、カミサマになったとき僕を選んでくれたりします?」
「他の天使がどんなのかにもよるけど、選択肢には入ってる。」
「おおー! 初めて選択肢に入りましたよ!」
「……お前さー、天使になって何年?」
「2年です!」
「最高神直属天使の期間は平均どのくらい?」
「それは…… えーと……」
めっちゃ苦笑い。
「なあ、おっさん、大体どのくらいだ?」
「えーとね……」
「うわ、言っちゃだめですよ! 言ったらまた、言葉のマシンガンで私のハートが穴だらけにされちゃうんですから!」
「どうしようかなー?」
「まあ、俺は別にいいけどさ。チャッチャと済まして行こうぜ。」
「そうですね、ここでだらだら話してても仕方ないですし。」
「わしは話し相手ができていいけどねー、まあ、ここにいてたまに来る奴を止めるだけでいいんだ、楽な仕事だから、暇だからって文句言っちゃだめだね。」
おっさん正解!
「そうですよ、それで私よりお給料がいいなんてずるいです!」
「でも、勤務時間が違うって、もうずっとここにいると暇で暇で仕方ないし、12時間労働だよ、ある意味ずっと休憩みたいな仕事かもしれないけど、一人でずっと何もしないって辛いよー」
「そうですねー、そう考えると妥当な額かもですねー」
なんか、天使と天国の門番が話してる内容にしちゃ、かなり現実的だな。
「じゃあ、改めて聞くけど、どういう用事?」
「カミサマ候補を連れ帰って来ました。」
「うん、ちょっと調べさせてもらうよ、二人とも手を出して。」
エディと一緒に手を出す、おっさんがエディの手をつかみ、
「はいOK、最高神直属天使エディ、今の仕事はカミサマ候補を探すこと、通っていいよ。」
やっぱり、名前だけ聞くとすごそうだよな。
「はーい。」
「じゃあ、次は君だね。」
おっさんが手をつかむ、
「む、君は結構理屈っぽい思考だね、小さい頃素直じゃないって言われたろう?」
「確かにそうだけど、分かるのか?」
別にやましい事は考えてないから、思考を知られてもかまわないけど、これじゃあ反乱なんて考えられないな。するつもりはないけど。
「そうそう、反乱なんて考えちゃいけないよ。」
「どこまで読めるんだ?」
「どこまで読めるか?って言うのは、まあ、個人差もあるけど、その時考えてることは読める。まあ、訓練した人なら集中すれば隠せるけど、普通は隠すのは無理だね。」
「へー、じゃあ、他の事考えてりゃ反乱企ててもばれないんじゃないか?」
「考えない、と言っても、全く考えないだからね、色々な事を考える策士ほど隠しにくい、だから訓練すれば、って事なんだ。意識せずに隠せるのは他のことに相当気をとられているか、かなり頭が弱いかだね。そういえば、前にエディちゃんは全く仕事の内容について読めなかったことがあったね、お昼ご飯の事しか出てこなかった。内容を聞いてから読んだら分かったけどね。」
「あの時はすごくお腹減ってて、お昼がすごい気になったんですよ! 頭が弱いとかそういうのと違いますからね!」
「まあ、そういことにしとこう。」
「だな。」
「何ですか?! そういうことって! 私は馬鹿じゃないですよ!」
「そうだな、うん。」
「ソウダネー、バカジャナイヨネー。」
「直矢さんは感情こもってないし、アビエルさんにいたっては棒読みじゃないですか!」
「だって……ねえ?」
「うんうん。」
「なんですか、その言わないどこうみたいな雰囲気は!」
「いやー、なんでもないよ。」
「なんでもない、なんでもない。」
「もう、さっさと行きますよ!」
「へいへい。」
「じゃねー」
「おっさん、じゃあな、来れたらまた今度話に来てやるよ。」
「楽しみに待ってるよ。」
がんばって設定が伝わりやすいように書いたんですけど、どうでしょうか?
設定は結構思いつくんですけど、それを伝えるのが苦手で……
何かあったら、気軽に感想などお願いします。




