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魔法少女の日常  作者: 道の人
第一話
31/68

3-(7)

「いや、だって私がやりたかっただけだし。……いひひ」

 出たよ、この意地の悪い顔!

 可愛いな畜生。

「何か、俺絶対スパルタンな親にはなれない気がする」

「キモい」

「一蹴すんなよ。まあいいや、いいぜ。話してくれよ」

「へーへー……っていうか、ケアレスミスの内容って直ぐ分かると思うんだけど。私が教えるまでも無いっていうか」

「どういうことだ?」

「いや、ヒントは目の前にあるでしょうよ」

 もったいぶらないで言えよ、とツッコミを入れようと思ったが別に――その必要は無かった。そうだよ、簡単なことじゃないか。

 イアが俺を助けに来て。

 んで、俺は救われた。

 つまり、こいつは本来ならばもう仕留められていない筈なんだ。

 俺の顔色から察したのか、レムは相変わらずの口癖を漏らして続ける。

「そう。イアは私を殺り損ねたんだよ」

「いや、殺すってまでは行かないだ」

「行くよ。あいつは――イアは、そういう魔法少女なんだ」

 俺の台詞を途中で遮ってまで、レムはそう言ってきた。

そうか。そうかい。

「ばーか」

「はぁ?」

 アスキーアートになりそうな表情が、そこにはあった。ポカーンと、こいつ何言ってるんだ的な疑問形の表情だ。分かんないなら言ってやるよ。

「あいつはそんな事しねぇよ。だってあんなにへっぽこなんだぜ?」

「じゃあ、アンタ騙されてるんじゃないかな。……いひひ」

「んなこと無ぇよ。うちの幼女を悪く言うな」

 険悪な空気が漂い始める。

 いや、まあ自分の子供を悪く言われたらそりゃ親なら怒るだろうよ。

 そんな空気の中、レムは「そうだ」と思いついたような声を挙げた。

「ていうか、あんなにってどんな?」

 新鮮な疑問形だった。

「あんなにっていうのは、家でパソコン見ながらごろごろしてたり、日曜朝の魔法少女アニメにツンデレ反応示していたり、夏にシャンメリー買って来いと無茶苦茶な要求する感じだ」

「マジで!? あいつ、そんななの!?」

 かなり驚かれた。流石にその反応は俺も予想外だ。思わず萎縮してしまった。


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