表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女の日常  作者: 道の人
第一話
2/68

第一章 1-(1)

 

 という訳で去ったと思わせておいて実は去っていなかった、ちょっと前に怪物に喰われかけてた高校生、というか俺の名前は伊波元春だ。と、まあ軽い口振りで言ってみるが詐欺も良い所だ。このようなことを学校の先生がやったら即座に生徒が親へチクって親がPTAにチクってその教師は呼び出しでも食らうんだろう、と特に面白くも何とも無い例えがさらに俺の立場を下げていることに気付いたのでこの辺で言い訳のような何かは止めておくことにしよう。

 最初。

 映画や小説、漫画に限らず物語において最初は肝心なものである。いや、それらに限らないか。広い範囲に言える。だから高校デビューみたいな言葉もあるんだろうし、やはり何かに限らず最初が肝心だという事は言わずとも分かることだろう。

 だがしかし、この物語の最初がそれに準じたものであったかと問われれば俺はきっと、いや、十中八九黙り込んでしまうだろう。

 掴みとしては、これ如何に。

 御託はこの辺でお暇するとしてそろそろ本題へ。

 どうして俺が喰われてしないか、という本題へ。

 ではここで問題だ。逆に聞こう。

 俺は何故、こうして生きているのでしょうか?

 シンキングタイムはほんの少しだけだ。別に、そこまで考え込む問題でもないし、そもそもこんな問題を真剣に取り組む暇な奴なんか俺は一人しか知らない。……まあ、俺自身なのだが。

だからこそ、こんな毒にも薬にもならない問題を出している訳だが。

 因みにこの問題を正解した暁には自作の須羽ミツ夫の絵を贈呈しよう。

 いいか、オークションに出すなよ!

 某アイドルグループの握手券抜いた後のCDのようにオークションに出すなよ!

 という訳でどこからか定義していなかったのだがシンキングタイムはここまでだ。定義付けるとしたら――って、どうでもいいか。早速回答の時間にしよう。

 正解は「誰かに助けられたから」だ。

 残念ながら俺の隠された力が直前になって覚醒した訳でもなく。

 どうしようも無く目を瞑ったら実は夢でしたという訳でもなく。

 ただ、助けられただけ。

 助けてもらっただけ、なのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ