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第一話 ディアナルト

 国名とか名前とかの、固有名詞は響きだけで決めています。

 また携帯でちまちま書いたんで、変換ミスとか、改行ミスとかがあるとおもいます。


 ディアナルトには、五つの大陸と、多数の島々、加えて空中都市。

 合わせて六つの国家が存在する。

 その一つである空中国家グランティナを目撃したあと、彼は自分の記憶を掘り返していた。

 新暦1972年。

 前世、リライア・フィリス・ロド・ヘルヴァーン・ローウェルと言う名のかつての“彼女”が、まだ十五の頃だ。

 その頃“彼女”は結婚しておらず、まだローウェル姓は名乗っていない。

 リラはリオンルッツ帝国と、呼ばれる国の、ヘルヴァーン公爵家の次女として産まれた。

 類い稀なる才能を持ち産まれたが、政治屋のヘルヴァーン家はその彼女の才能を道具として、政略結婚など、政治の駆け引きの材料にしか、考えていなかった。

 幼くも、聡明だったが、向こう見ずなリライア少女は、十二の頃にヘルヴァーン家を後にした。

 そして、ここも放浪中に訪れた場所だった。

(確かここは、ビオレッタの首都から外れたどっかの村の近くだと思うんだけど…)

 浜辺を離れ、辺りを囲んでいた森の中の獣道を、彼は記憶を頼りに進んでいた。

 リオンルッツと友好関係にあり、生涯の伴侶を見つけ、恐らくは自分の亡骸が眠っている、ビオレッタ王国。

 その国のどこかの村の近くだと彼の記憶は応えていた。

 しかし一度しか来た覚えはないし、最後に訪れてから死後の期間も含めたら軽く百年以上は経っているため、一度来たことを覚えていただけでも奇跡に近い。 そのためか、彼の表情にも焦りが浮かび始めた。

 記憶を掘り起こせど、自分が海ではしゃいだ記憶はあっても、どうやって近くの村まで行ったかは薄ぼんやりとしか覚えていない。何となく森を通った記憶がある。それだけだ。

 そんな記憶から彼は、浜辺の近くの森に入り込み、運よく見付けられた獣道を歩いているだけで、実際のところ確証を持って歩いているわけではない。

 言い方を変えたら、闇雲に歩いているだけに近い。

 それに、この世界には、“魔物”がいる。

 これもまた、言い方次第なのだろうけど、野生生物と言われても、間違いではない気がする。魔物の危険度もピンからキリだが、危険なものは、地球の山中で熊などに襲われるより危険である。

 過去の自分なら、魔法や剣を巧に使い、苦無く撃退することができただろうが、魔法は使えるかわからないし、剣はない。

 地球でこんな時のため――実際に起こるとは想定外だが――に鍛えた身体しか、対抗する手段はない。しかもそれもどこまで通じるかわかったもんじゃない。

 つまるところ、彼は今、まさに生きるか死ぬかの瀬戸際だったりする。

(何とか、街道かなんかに出たいんだけどなぁ…)

 獣道を歩いていたら、魔物の住家に当たりそうだが…。

 ため息を思い切り吐き出す。

(昔は、怖いものなんてなかったんだけどな…)

 前世の強気な自分はどこへ消えたのか、少年にこの状況を楽しむ余裕は無かった。

 幸い、日はまだ高く、夜行性のものが多い、魔物たちに襲われることは少ない。

 日が陰るまでに、街道に出たいところ。

 彼がそんなことを考えて獣道を歩いていると、遠くから馬の蹄のような音が聞こえた。

 瞬間的に魔物の可能性を考え、警戒体制を取った。

 だが、そのあとに馬車の車輪の特徴的な音が聞こえたため、安堵する。

 そして、近くに馬車が通っているということは、街道が近いということだ。

 彼は、その音のする方へ、向かって行った。

 森の道なき道を直感だけで走り抜くと、やがて街道が見えてきた。

 助かったと安堵の息が漏れた次の瞬間には、草木が刈り取られ、地球のように舗装されているわけではないにしろ、人の手が入っていると見て取れる、街道へ踊り出た。

「やった――ッ!?」

 自然と声を上げた。しかし、その声は馬のいななきと、馬のそれとは違う、獣の咆哮に掻き消された。

「ルヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!」

 踊り出た街道の先には、予想通り、馬車がいた。いたにはいたが、それに加えて余計なものまで、その街道にはいた。

 馬車を引く馬の鼻先には、魔物がいた。

「―――ッ!?」

 猪のような体にコウモリの羽を生やした姿。

 ピブロックと呼ばれる魔物だった。

「ひぃいっ! く、来るなぁ!」

 馬車の御者台から怯えた青年の声が聞こえた。

 前世のリラならば、迷わず剣を抜き、ピブロック位の下等魔獣、遅れを取ることなく、一刀両断したことだろう。

 だが彼は、動くことができなかった。

 腰に、抜く剣はない。魔法は、と問われても使える保証はない。不発した時は、あの御者と馬、そして自分も死ぬことだろう。

 だが、何も出来なければ、それもまた死ぬだけ。

 馬の叫び声があがった。その時にはもう走り出していた。

 どちらにしても死ぬなら足掻く。自分に恥じぬ生き方をする。人を見殺しになんて出来ない。

 かつての彼女は、そういう人間だ。保身なんて考えていない。

 それは、転生した今も変わらない。

 格好悪いことはしない。

 それが、彼女の座右の銘だから――

「うぉおおおらぁああああっ!!」

 叫び声とともに彼のドロップキックが魔物に命中した。

 ――彼は、今世でも格好良く生きる。

 進展がないですね(笑)。

 小説書くのは難しいですわ。

 今回は説明臭いですからね、まぁ小説の導入だから仕方ないと言い訳。

 とりあえず次回も進展はないかもです(笑)。

 さ、三話から大きく動くと思います!

 気長に読んで下さい。

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