表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/33

第28話 目覚め


――「君たちは人を殺すことについては得意だろう。でも俺達は人を殺さないように(こう)(そく)することのほうが慣れている。実際には人を殺すほうが楽だ」

――「何が言いたいんですか」

――「君たち…『忍者』は俺には叶わないという話だ」

「!」


悪夢、ではない。

目の前の天井と体全体の痛みで気付かされた。

凉花はガンガンと痛む頭を抱えることもできず、可能な限り頭を動かして周囲を確認し絶望する。

ここは自分が働いている病院だ。


「凉花先生!目が()めたんですか!」

「ええ……」

「動かないでください、本当に重症なんですから!」


そりゃそうだろう。

そう言いたくなって口を閉じる。

佳入の戦闘力は凉花の想像をはるかに超えた。

――「曲がりなりにもあやつは隊長の地位を持つ。対策をとられる可能性がある」

養父の言葉が証明されてしまった。

凉花の持つ暗殺術は、佳入にかすり傷を与えるものの致命傷にはならず、防がれ避けられた。

(ばん)(さく)つきかけた凉花は彼の力を利用して、逆に致命傷を与えられようとしたのだが失敗した。

高さのある場所から落ちることで命を絶とうとしたのにそれさえも助かったらしい。


「立河隊長が抱えて、夜にかけこんできたんですよ?」


ということは、佳入は元気のようだ。

それが悔しいようで安心もする。


「あの……佳入さん……お、夫は……?」

「今朝はお見舞いに来られていましたが、仕事に戻られたんでしょうか?」

「そう、ですか……」


同僚によると数日意識を失っていたらしい。

手足が痛くて動けない。

これは骨折したな。

自分では動けないので、諦めて見慣れた天井を見上げた。

立河家の天井を、思い出せない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ