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第13話 裏切り者の末路


翌朝。

奈須の息が止まっていると報告をうけた凉花は足早に病室にむかった。

病室は(そう)(ぜん)としていた。

つながっていた点滴は抜かれ、血液と薬剤が床に広がっている。

当の本人は胸を両手で強くつかみ、眉間に皺を寄せ、目を見開いたまま、天井を見上げ、息が止まっていた。

凉花はすぐに脈をとり、心臓の音を聞く。

呼吸も心臓も、全て止まっていて、体は(かた)くなりつつあった。


「……」


人の死を前に、凉花は初めて心からの苦しげな顔をしたかもしれない。

暗殺の計画は始まったばかりだった。

こんなにすぐ命を終わらせるはずじゃなかった。

元の傷も悪化している様子はなかった。

……自分が、わざと、殺したわけでは、ない。


「元々心臓が弱かったのかも……」

「そうですね」


凉花のつぶやきに同僚も頷いた。

ちらり、とみた口の中に残る白い粉を見つけて、凉花は目を細めた。


「心臓が、耐えられなかったんでしょう」


凉花がそう言う。

部屋にいる全員が手を合わせ、頭を()れた。

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