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change!
22ボブ
「チッ…チッ…」
時計の秒針の音が普段よりも大きく聞こえる。
それに混じり、心臓の音までもが耳にこびりつき、呼吸が乱れる。
時は真夜中の2時過ぎ…
暗闇の廊下を息を潜め、ゆっくり進むジミー。
かかとを床につけぬよう、つま先で一歩一歩玄関を目指して進む。
「ギィ…」
普段は気にならない床のきしみ音が異様にも大きく響き渡るとそこは父親の寝室の前だった。
一瞬、体が硬直し数秒動かずに居ると、扉の向こう側から「ガタンッ」と物音が聞こえた。
「しまった…バレた…」
方向を変え、急いで引き返そうとしたその時、父親の部屋から声が聞こえてきた。
「メガネを売って車を買おう…それしかない…」
どうやら父親は何かの夢を見ている様だ。