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ボブと愉快な仲間達  作者: 新倉 砂鉄
1/7

砂利道でのスライディングは危険だよ

超短編ストーリーです。

元気が出ない…落ち込んでいる…

そんな時に是非読んで下さい。

定期的に更新していきますので、宜しくお願いします


1ボブ


ボブがジッとこちらを見つめている。

メガネのレンズの奥から鋭い眼光でこちらを見つめている。

背筋に恐怖を覚えた瞬間、ボブが吹き出した。

どうやら睨めっこをしていたようだ。


2ボブ


眉間にしわを寄せながらハンドルを握るジョン。闇夜に浮かぶ街灯が通り過ぎる中、カーナビゲーションシステムが直進と指示するが、ジョンは右にハンドルを切り、ニヤリと笑った。どうやら裏道を知っているようだ。


3ボブ


深く深呼吸し、空を見上げ、少し目をつむると、両腕を大きく振って反動をつけ、天高くジャンプした。

「ゴッ」

鈍い打突音の少し後に、ボビーの悲鳴がこだまする

どうやらボビーは膝から着地したようだ。


4ボブ


ゴードンは牛乳を飲みながら、お辞儀の練習をしている。

両手を太ももにあてがい、90度まで勢いよく腰を曲げると、机の角に頭をぶつけて崩れ落ちた。


5ボブ


自宅の庭で、両肩を激しく上下させているゴードン。その表情は真剣そのものだ。

隣で眉間にシワを寄せながらゴードンを見つめる父親らしき男性。

しばらく見つめていると、首を横に振り、ため息まじりにゴードンを止めると、父親らしき男性は、物凄い速さで両肩を上下させ始めた。

どうやら、何かの特訓をしているようだ。


6ボブ


コーヒーを飲みながら牛乳を飲んでいるジョージ。何か悩み事があるような表情でため息をついては、コーヒーと牛乳を交互に飲んでいる。

何かを思いついたのか、急に立ち上がると、スクワットを始め、15回ほど繰り返すと、元の位置に座り、コーヒーと牛乳を交互に飲み始めた。

どうやらジョージは思いついた事をすぐに行動に移すタイプのようだ。


7ボブ


ボブの目がいつもより一段と輝いている。

夕食に大好物の唐揚げが並べられているからだ。

笑いが絶えない一家だんらんの時。

「ねぇ、父さん…」

ボブが口を開くと、父親の顔が引きつり、辺りは凍りついた。

「今日から父さんの事、ファルコンと呼びなさいと言ったはずだろ!」

どうやら今朝、決め事があったようだ。


8ボブ


白いテーブルの上にメガネが2つ並べられている。

真剣な表情で構えるベン。

横に付き添うのは、ストップウォッチを持つボブ。

「スタート!」

ボブの掛け声と共にベンは並べられていた2つのメガネを物凄いスピードで交互に着脱し始めた。

「はうっ…!」

どうやらメガネのフレームが目に入ってしまったようだ。


9ボブ


シュッシュッ…

シュッシュッ、シュッシュッ…

軽快なフットワークでシャドーボクシングをしているトム。

シャドー(相手)をイメージして体を振り、ワンツー、アッパーを繰り出す腕からは汗が飛び散る。

大柄な体格の相手をイメージしているのか、繰り出すパンチの軌道は上方向。

しばらくすると、突然しゃがみ込み、低い体勢で体を振りながら、ジャブを繰り出し始めたトム。

どうやらシャドー(相手)を小型犬に変更したようだ。


10ボブ


ボブとマークがじゃれ合うようにスパーリングをしている。

そんな2人を少し離れた所でトムは寂しそうに見つめていると、ボブの右ストレートがマークの顔面をとらえた。

「痛っ」

マークが顔を歪める。

「ごめん…当てるつもりはなかったんだよ…」

そうボブが駆け寄ると、マークはニコリと笑い

「ヘッドギアしなきゃな」と、心配そうに見つめるボブと水筒に入っている甘酒を飲みながら2人は去って行ってしまった。

静まり返ったそこを後にするトム。

自宅に戻ったトムは自分の部屋の真ん中で目をつむり、仁王立ちをしている。

クワッと目を見開くと、物凄いスピードで頭を動かし始めた。

「一速…2速…」

頭でシフトチェンジを始めたトム。

どうやらヘッドギアを勘違いしているようだ。


11ボブ


ボブとジェイコブは大草原に寝転び、雲ひとつない青空を見つめていた。

優しい風が頬を撫で、髪を揺らす。

「なぁ、ボブ…今、何考えてる…?」

「僕かい…?自転車のサドルになりたいなぁって思って…」

「フッ…僕もそう思ってたところだよ…」

サァーッ…

また、優しい風が2人の頬を撫で通り過ぎた


12ボブ


「ねぇ、父さん、人間って人生の三分の一を睡眠時間に費やしているって知ってた?」

ロバートは食卓の場でそう切り出すと、父親は咀嚼そしゃくし、噛み砕いた肉をゴクリと飲み込むと、眉間にしわを寄せ、間が空いた。

「父さんはそんなに寝ていない」

そう言い放つと、席を立ち、その場を後にした。

そして、翌朝…

父親の目の下にはクマのようなものが浮かび上がっている。

「母さん…父さん寝てないの…?」

「プライドが高い男って素敵…」

「か、母さん…」


13ボブ


屈強な男達の中に、1人華奢な男が目を見開き、表情1つ変えず座っている。

ボブだ。

目の前のテーブルには熱々のソーセージがはさまったホットドッグが並べられている。

ホットドッグの早食い大会だ。

大声援が響き渡る中、屈強な男達は今か今かとスタートの合図を待っている。

ボブは表情一つ変えず、前を見据えている。

「バンッ」

スタートの合図と共に、より一層声援が大きくなる。

男達はホットドッグを口に詰め込むと、強靭なアゴで咀嚼し、水で流し込んでいる。

次から次へとホットドッグが運ばれてくる。

一方、ボブはスタート前と変わらず前を見据えたまま、座っているだけだ。

10分間でいくつ食べられるかのこの大会も残りわずか3分…

1人、じっと座っているボブ…

時計の針が残り2分にさしかかったその時、ボブの表情が変わり、突然、目の前のコップの水を飲み干すと、空になったコップにまた水を注ぎ、一気にまた飲み干す。

何かに取り憑かれたかのように、がむしゃらに水を飲みまくるボブ。

みんながホットドッグを口に詰め込んでいる中、ケチャップやマスタードを入れ、味を変えながら1人、水を飲んでいるボブ。

「ピーッ」

終了の合図のホイッスルが鳴り響くと、ボブはコップをバンッとテーブルに置き、誇らしげに座っていた。


14ボブ


ジミーは父親の顔を見ては落ち着かない様子で窓から外を眺めている。

「父さん、まだ?」

「もう少しで来るさ…」

父親がそう言った直後、遠くから

「ブゥォォッン」と甲高い音が聞こえ、それがだんだん近づいて来る。

「あっ、ホセだ!」

ジミーは慌てて外に飛び出す。

ランボルギーニ アベンタドール

男なら誰でも憧れるスーパーカーから顔を出すのは父親の友人のホセだ。

「うぁぁっ、やっぱりカッコイイ!」

目を輝かせジミーが言うと、ホセが車から降りて、こう言った。

「ジミー、カッコイイのは見た目だけじゃないぞ」

ホセはそう言いながらジミーの父親の顔を見ると、2人は小さく頷き、父親は車の後ろへと回り込み、掛けていた眼鏡を外し折りたたむと、小さくうなり続けるマフラーにそれを入れた。

そして、父親の「GO!」の合図でホセはアクセルを思いっきり踏み込む。

まさに闘牛の様な雄叫びがマフラーから放たれると、勢いよく眼鏡が飛び出し、壁に当たって割れた。

「どうだ…凄いだろ…」

「父さん、僕、一生懸命働いて、この車、手に入れるよ…」

ホセは涙を浮かべ何度も小さく頷いていた。


15ボブ


時刻は夜の9時半

テーブルには母親手作りのパスタが並べられてある。

少し遅めの夕食だ。

「父さん…車のキーを貸して…」

マイケルはそう言うと、父親は数秒黙り込み、無言のまま、マイケルに車のキーを手渡した。

片手にパスタの入った皿を持ち、マイケルは外に飛び出すと、車のドアを開け、エンジンをかけ、ヘッドライトを点灯させた。

漆黒の闇を照らし出すヘッドライト。

マイケルは車の前方に回り込むと、眩しそうに顔をしかめながら仁王立ちし、ヘッドライトに照らされながら、フォークでパスタを上手に巻き取り、食べ始めた。

それからどれくらい経った頃だろう、空になった皿を片手に、リビングに戻ってきたマイケル。

「どうだった?」

父親はボソリと尋ねる。

「うん……少し恥ずかしかったよ…」

「そうか…時期に慣れるさ。」

どうやら何かの特訓をしていたらしい。


16ボブ


辺りをキョロキョロと見回して、何やら落ち着かない様子で歩いているボビー。

ふと立ち止まると、そこはウォーレンの家の玄関前だ。

インターホンのボタンに指をかざし、再び辺りを見回すボビー。

異常がないことを確認すると、インターホンのボタンを押した。

「ピンポーン」

少しの間が空く

「犬は爬虫類か?」

インターホンからウォーレンの声が聞こえた。

ボビーはインターホンに顔を近づけ小さく囁く。

「クジラの仲間だよ」

少しの間が空くと、ガチャッとドアの鍵が開く音がした。

どうやらこれが施錠の合言葉の様だ。


17ボブ


「ねぇ、父さん、犬の嗅覚は人間の100万倍〜1億倍って知ってた?」

ロバートは食卓の場でそう切り出すと、父親は咀嚼そしゃくし、噛み砕いた肉をゴクリと飲み込むと、眉間にしわを寄せ、間が空いた。

「父さんは3倍だ」

そう言い放つと、目をつむり、鼻をヒクヒクさせ、壁を伝いながらその場を後にした。

「プライドが高い男って素敵…」

「か、母さん…」


18ボブ


「おはよう」

「あら、ビル、おはよう」

「いやー、母さん、実はね夢の中にロバが出てきてね…」

「へぇ…で、そのロバは最後にどうなったの?」

何気ない朝の会話に、途中、低い声がそれを切り裂いた。

「ロバだと…?ポニーの可能性はないのか?」

「と、父さん…」













元気でましたか?

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