2杯目 アンティーク家具に囲まれて
「こちらか、あちら、お好きな席にどうぞ」と通される。
ここってスーパーだったよなぁ。
普通の。
ただのスーパーがこんなお洒落なアンティーク調のカフェに。
オーナーも思い切ったな。
センスもいい。
広々とした空間。
テーブルとテーブルの間隔も程よい。
都内だと、隣のテーブルとの間がほんの僅か。
すぐ隣に他人が座っている感じで落ち着かない。
こうやって隣を気にしないで座れるなんて嬉しすぎる!
テーブルも椅子も全部違う。
不揃いだ。
それが絶妙な味わいで、次は、あの暖炉の前の席に座りたい。
映画みたいに、
寒い冬に、暖炉の前でまったりするのを、
どこかのリゾート地まで行かずとも、
家から数分歩いたところにあるなんて。
嬉しすぎる。
前の席に、おばあちゃんと息子さんが座っている。
カシャッ
顔を上げると、息子さんがおばあちゃんの写真を撮っている。
私に背を向けて座っているおばあちゃん笑顔なのかな?
これといったポーズは取っていないけど、カメラ目線。
なんかいいな。
こういうの。
いや、
インスタ映えだったりして。
おばあちゃんを?
え?
あ、デザートか。
あー
お水が飲みたいなぁ。
店員さん、気がついてくれないかなぁ。
チラッとお水のグラスを見ながら。
お水アピール。
あっ!
「お水はセルフでお願いします」って言ってたわ。
そうだそうだ。
このお水がなんと!
お店のすぐ脇にある湧き水!
こんなとろこに湧き水があるなんて。
さすが開拓前は、普通に狸が出る土地だっただけある。
東京で狸!驚きの土地。
ジブリ映画のモデル地にもなっているんだぞ。
この地域は!




