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薄幸の手紙  作者: zail
4/6

第四話 目指すのか? 鳥人間コンテスト

 前回のあらすじ。

 超・マッド!!

 あ、やめて! ちゃんとやるから! だからお願い! 石は、石はやめて!? い、岩はもっと駄目ぇぇぇええええ!!?

 

 とにかくあらすじ。

 携帯を改造する為に、メイの知り合いのところへ行くことに。

 例のやたら恐ろしげな門を通ることになった。

 前に気絶したのはメイのせいだったことが判明。こんちくしょー。

 んで、到着。その人の話し方からなんやかんやでメイは化け物クラスであるらしいこともわかった。いい意味で。……多分。それが俺に向けられないことを祈ろう。

 早速向けられそうになったのは気にしない。主に、呼び方関係で。

 メイの知り合いの研究者、さんに携帯の改造を依頼。

 そしてこれ重要。研究者というだけ会ってマッドだった。嫌な予感がビシバシしてます。むしろ嫌な予感しかしねぇ。


「調査――じゃなくて、改良の邪魔だからその辺ブラブラしてて」

 という言葉とともにぺいっ、と放り出された俺とメイ。

 正直俺の携帯の命が心配だ。いや、命あんのかよ、とかいう突っ込みは置いといて。

 ウヒヒヒヒ、と扉の向こうから聞こえる狂った嗤い声に恐怖と不安をより強く植えつけられる……。

「その辺をハルヤとラブラブ……」

「言ってない。勝手に逆読みしてんじゃねーっつの」

 ビシッ、っとチョップで突っ込み――

「のぅあっ!?」

――するつもりがいつの間にか宙を待っていた俺。Why!?

「ごふぅ!!」

 何とか受身は取れた。すげぇな俺! よくあんなんの受身取れたな俺!! なんかこう潜在能力的な何かが凄いのかもしれない!?

「……ごめん、つい……」

「つい、で投げるな……!」

「だ、だって……」

「だって?」

「いきなり殴りかかるから、こう反射で……」

 反射で投げるとか何処の武人?

「それについては謝ろう。だがな、ツッコミは大人しく受けるのが常識だぞ?」

「そ、そう……?」

 ごめん、嘘。

「それ、出来たほうが好き……?」

「勿論だ」

 がんばる! と胸の前で拳をグッ、とするポーズを見て、なんかスゲー悪いことをしたような気がする。やっちまってから罪悪感が……! 略してやっちまった感が……! や、略そうが略してなかろうが同じことなんだけど。

 とりあえずアレだ。怒らせたら命がヤバイね。うん、怒らせないよう気をつけないと!

「と、ところで何処をぶらつこうか?」

「ん……。街?」

「いや、俺に聞かれてもわからないから」

「うん。街に行く」

「……またあの門で、か?」

「……ハルヤ、失礼」

 今までの自分を振り返ってから言え。

「人前じゃ目立つから」

「俺は人じゃないのかよ」

「……揚げ足取るハルヤ、キライ」

 あんなのはもうご免だからな。……ほぼ間違いなく移動の常套手段になるだろうけど。

 ……可能ならばなるべく使いたくないと思うのは悪いことじゃないはずだ。うん、ぼかぁただしーよ!

「んで、あの門じゃないならどうするんだ?」

「ハルヤ、しつこい」

「聞こえません。で、方法は?」

「飛んでく」

「何ぃっ!!?」

 突然の俺の大声に驚いたのか、こう、ビクッ、と擬音が付いても良さそうなリアクションをするメイ。

「今何てった!? 飛んでく!? 飛んでくと、そう言ったのかっ!!?」

「え? う、うん。……い、嫌だった?」

「んな訳あるかっ! むしろカマン! ヒャッホゥ!! まさか空を飛べるなんて思わなかったぜぇいっ!! ナイスだメイ! メイナイス!!」

「う、うん。ハルヤが嬉しいなら、わたしも嬉しい」

 とかいいつつも若干引いてるメイすら気にならない!

 だってあれだぜ!? 空を飛べるんだぜ!? それも飛行機とかじゃなくだ!! これではしゃがない人間はいない!! そんなのは人間じゃねぇっ!! ……あ、高所恐怖症の方は除いて。むしろその方たちはご愁傷様です。ホント、お悔やみ申し上げます。

「そうと決まれば、そら行こう! やれ行こう!」

「う、うん。――――――」

 何やら理解できないことを呟き始めたメイ。……所謂呪文、だろうか? 多分そうだと思う。そうだと嬉しい。

 いや、何故と聞かれても……。こう、なんとなく? ああもう、わかれよ、わかるだろ、わかりやがれ!

「のぅわっ!?」

 ふわり、と浮き上がる俺の体。――いや、俺達の体。

「お? おお? おおぉぉぉおおおっ!?」

「ハルヤ、うるさい」

「るっせーです!! こちとら人生初の飛行体験でテンションマックスなんですよこのヤロー! むしろテンション上げなくて何が人類かはぁっ!?」

「ハルヤ、うるさい」

 先ほどと同じ言葉。……しかし、重圧がある言葉。こう、なんだろう。文字に重量があるとしたらこんなんだ、見たいな感じ。ぶっちゃけると怖ぇ……!

 いやいや、そもそもさっきのみたいに魔力的な何かが飛んできた。

「サー! 申しわげぇっ!!?」

「ハルヤ、うるさい」

 酷いっ。こいつ半端なく酷いっ! 了解の言葉さえ満足に言わせてもらえなか――ってか、鳩尾にモロきました。苦しいです。

 こう、なんとも言い難い息苦しさに悶える悶える。

 悶えて悶えてようやく落ち着いて、

「……了解の言葉にアレはないと思います。ホント」

と文句をつける。ええ、つけてやります。

「だって、うるさかった」

 うん、目すらあわせようとしねぇ。顔も向けねーんですこのおぜうさん。……ちなみに、最初の攻撃から。

「はい、ごめんなさい。以後気を付けることが出来たらいいな、と淡い妄想を抱いてます」

「ん」

 あれ? ツッコミなし? 絶対来ると思ってたんだけど。……無理か。どう見ても天然タイプだし。来てもツッコミは容赦を知らないだろうし。笑いとかそういうのを無視するのだろうし。

「……今の言い方でいいのか?」

「ん。うるさくしたら黙らせるだけだから」

 怖っ!

「お前、口よりも早く手が出るタイプだったのか……」

「同時。というか、手じゃない」

 んなこたぁどーでもいい。

「つまり、騒いだら容赦は――」

「するけど?」

「ええ? だってお前、今の言い方だと――」

「だって、容赦しないとハルヤ死んじゃう」

「…………」

 言葉も出ないとはこのことか……。

「……え? いや。……いやいやいやいやいや! え、ちょ、それマジですか!?」

「ん。マジ」

「大マジ?」

「大マジ」

「どれくらいには大マジな予感?」

「肉片も残さないくらいには?」

「聞くなっ!」

 怖いから! 小首を傾げても可愛くな――いや、可愛いけど! 可愛いけどさ!? それをはるかに上回る恐怖を俺の心にビシバシ刻んでるよ!!

 畜生! この短時間の間に、恐ろしい勢いで新たなトラウマを刻んでくれてるな!? ……俺、いつ死ぬんだろう……。

「うん、気を付ける。超気を付ける。むしろ気を付けさせてくださいっ!」

「ん。よろしい」

 とは言ったものの、正直自信ない。俺はその場の勢いとかテンションとかでいろいろな何かというかステータスというかそんな感じのものがかわ――って、ああもう、自分でも何が言いたいのかわからねぇっ!!

 もう嫌だ。考えたくない、考えたくねーよ、考えたくないんですよ……。何かもう、言い方がバラバラだけどわかっておくれよ、この気持ち。芸人魂が死と直結するんですよ? 恐怖以上の何者でもない。以外のじゃないのか、だと? まさか、以上だよ以上! むしろ異常!?

「なぁ、ところでさ」

「ん?」

 という訳で話題の面舵いっぱーい。素直に言うと話題転換。

「さっきから動いてないんだけど。浮いただけで」

「だって、ハルヤが動かないから……?」

 いや、だから聞くなと。

「これって、お前が動かすんじゃないのか?」

「何で?」

「その何では何を使って、なのか? それとも何故、なのか?」

「後者」

 正直、自分で言って前者も気になってます、はい。

「あー、えー、えーっと……、うん。これ、俺が自分で動くのか?」

「うん」

「てか、自分で動けたのか」

「ん、そう」

 おお、なんて親切設計。よもや、自分の意思で空を飛べる日が来るなんて……!

 俺は今、猛烈に感動しているっ――――……!

「んで、どう動くんだ?」

 ふわふわと、相も変わらず浮きながら、根本的な問題を問う。

「ん? んー……こう?」

 スィー、っと動いて実演。……してもらっただけでわかるかっつーのっ!

「いや、わからんし。もっとわかりやすく口で説明してくれよ」

「んー……、こうスィーっと……?」

「わかるかっ!」

「えー、んー、ん? ん!」

 名案を思いついたとばかりに、ポン、と手を叩く。あれ? 一瞬頭の上に電球が見えた気がしたけど……気のせいだよな? うん、気のせいに決まってるさ。

「こう、ツィーっと……」

「アホかぁっ!」

 ほとんど何も変わってない解答に、チョップでツッコミを入れる。言い方が変わっただけで、答えは変わってない。……いち、と答えたのをワンと答えを変えるような感じ? うん、多分そんな感じ……。

「ハルヤ、痛い……」

「お前が全面的に悪い」

「ハルヤ、わたし偉い?」

「え、偉いって何が?」

「ツッコミ? をちゃんと受けたよ?」

 ああ、言ったな、そんなこと。

「ああ、偉いぞ。すげー偉い」

 えへへ、と笑うメイ。やべ、可愛い。

「ハルヤ」

「ん? まだ何か?」

「ん。動いた」

「動いた? 何がだよ」

「ハルヤ」

「俺? 俺がどうかしたか?」

「動いた」

「動いた? 何がだよ」

「ハルヤ」

「俺? 俺がどうかしたか?」

「動いた」

「動いた? 何――いや待て、落ち着け! 俺が悪かったから、その俺に向けられた人差し指を下ろしてくれっ!!」

「……」

 不承不承といった感じで銃の形に握られた手を下ろすメイ。

「あー、確かに動いたな。うん、動いてる」

「じゃあ、行こう」

「いや、待て待て待て待て。落ち着こうぜ? なんつーか、何で動いたのか、動けたのか……。俺にもわからない」

「? でも動けた」

「お前が間抜けなことするもんだから、こう、無意識に……。ホントなんで動けたんだろうな。すげぇな、俺の芸人魂」

「ハルヤ、酷い」

「酷いのはお前の教え方だ。ああ、そうとも、お前の教え方のほうが余程酷い」

「む……」

「まぁ、とりあえず街に行くのはもう少し待ってくれないか? 申し訳ないが俺が飛べないと行きたくても行けないし」

「ん。特訓」

「おう!」

 そして、俺の飛行訓練が始ま――


うひひひははははははっ!!


 聞こえなかったことにした。俺もメイも。

 そして、俺の飛行訓練が始まった。

 こらそこ、何もなかったことにしてんなとか言ってんじゃないっ!

大変お待たせいたしました。いや、待ってないかもしれませんけど。とにかく、やっとこうしんできました。

何か色々ゴタゴタしてまして……。初めての同人即売会とか、それに関係した初めて描く漫画とか……。

……いや、東方シリーズやってたりとかはしたんですけども。

ホントごめんなさい。もう少し早く更新できるように努力していきます。……できたらいいなぁ……。


感想から誤字脱字報告まで幅広く、全力で待ってます。

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